CoinPostで今最も読まれています

SECの証券判断見送りでイーサリアム反発、仮想通貨が低調な3つの理由をCryptoQuantアナリストが解説

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

前週末24日の米NY株式市場は、ダウ平均株価は前日比56.7ドル(0.15%)高の38,834ドル、ナスダック指数は5.2ポイント高の17,862で取引を終えた。

東京株式市場では、日経平均株価(前引け)は前日比225円(0.58%)高の38,707円となった。

米国株では、AI(人工知能)および半導体需要で急伸するエヌビディアが前日比3.5%高の135.5ドルに。時価総額525兆円(3兆3300億ドル)に達し、マイクロソフトを上回り世界首位で取引を終えた。

暗号資産(仮想通貨)関連銘柄では、コインベースが3.7%安の235ドル、マイクロストラテジーが2.5%安となった一方、マラソンデジタルは1.2%高と続伸した。

CoinPostアプリ(ヒートマップ機能)

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比0.2%安の1BTC=65,400ドルに。

BTC/USD日足

時価総額上位の主要アルトコインでは、イーサリアム(ETH)が前日比2.9%高の3540ドルと反発した。

MetaMaskなどを開発する米コンセンシスは、米SEC(証券取引委員会)の執行部門が、ネットワークの主要アップグレードであるイーサリアム2.0の調査を終了することを正式に通知したと発表した。

これは、イーサリアムが有価証券ではなく(コモディティ)商品と認定され、ETHの販売が有価証券取引に該当するとして告訴しない方針を下したことを意味する。

関連:米SEC、イーサリアムを有価証券とみなさず

イーサリアムはよりスケーラブルで効率的なネットワークを目指す中、大型アップグレードThe Merge(ザ・マージ)を経て、Proof of Work(PoW)からProof of Stake(PoS)への移行が含まれていた。

PoSでは、参加者が保有資産をステークすることでブロックを検証して報酬を得るため、これが投資契約に該当するかどうかは争点の一つとして認識されていた。

SECの提訴に踏み切ったコンセンシスは、「イーサリアムの開発者や技術提供者、業界参加者にとって大きな安心材料となる」との見解を示しつつ、「課題がすべて解決したわけではない」と指摘。

明確な規制ガイドラインが欠如したまま執行措置を強硬する姿勢は問題とし、メタマスクのスワップ機能やステーキングなどのユーザーインターフェイスソフトウェアサービスに関しても証券法に違反していないか規制当局に確認を求める意思を示した。SECに対して、暗号資産規制に関するより広範な明確化を求めている。

関連:ビットコインの買い方|投資メリットやリスク、おすすめ取引所は?

オンチェーンデータ分析

CryptoQuantの公認アナリストは18日、最近の暗号資産相場が低調に推移する3つの理由を解説した。

1つ目はマイナー(採掘業者)の降伏だ。

ビットコイン半減期の影響でマイナーの収益が55%減少したため、運営コストを賄うためにビットコインをさらに売却せざるを得なくなったと述べている。マイナーのウォレットから暗号資産(仮想通貨)取引所への大量送金が増加傾向にある。

関連:ビットコインの対円は緩む展開、マイナーやハッシュレートの動向も注視が必要か|bitbankアナリスト寄稿

2つ目の要因には、USDTやUSDCなどのステーブルコインの新規発行不足を挙げた。これは市場への新しい資金の流入が減少することを意味し、市場の流動性を低下させ、価格のボラティリティを増加させている。

3つ目の要因は、ビットコイン現物ETFの主要ファンドにおける流入出フローである。

ここ最近、フィデリティやグレイスケールなどの主要なビットコイン現物ETFからの大量の流出が確認されており、ビットコインに売り圧力が生じた。

関連:ステーキングや積み立てサービスに優位性、仮想通貨取引所「SBI VCトレード」のメリットを解説

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

『早割』終了まで
0
0時間
0
0
さらに!! CoinPost読者限定割引コード提供中!
クリックしてコードをコピー
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
07/09 火曜日
06:45
米Cboe、2つのソラナETF取引所登録書類をSECへ提出 審査開始へ
シカゴの大手デリバティブ取引所Cboeは8日、資産運用会社のVanEckと21Sharesが申請する仮想通貨ソラナの現物ETFを上場するための登録書類(19b-4s)をSECに正式に提出した。
06:28
過去1ヶ月で170億円以上のETHを取引所へ送金、イーサリアムICO時代のGolem
仮想通貨イーサリアム基盤のプロジェクト「Golem(ゴーレム)」は、過去1ヶ月で170億円以上のETHを取引所に送金しており、市場の売り圧力を強めていた可能性が出てきた。
06:05
メタプラネット、4億円相当のビットコイン買い増し
東京証券取引所スタンダード市場に上場しているメタプラネットは先週に続き、7月8日に仮想通貨ビットコインを買い増ししたと発表した。
05:55
ドイツ政府のビットコイン売り1日最多、16,000 BTC以上
ドイツBKAのビットコイン売却は6月19日から継続しているもの。当初の保有数は海賊版サイトから押収した50,000 BTCだったが、現在同ウォレットに残るビットコインは23,787.7 BTCで、半分以下となった。
07/08 月曜日
18:44
BLOCKSMITH、QAQAにて賞金総額1000万円規模の「Web3クイズ王決定戦」開催へ
株式会社BLOCKSMITH&Co.は8日、現在β版を配信中のクイズ動画SNS『QAQA(カカ)』にて、賞金総額1,000万円相当を配布する「web3クイズ王決定戦」の開始を発表した。
16:56
バイナンス、4種類のアルトコインを上場廃止
海外の取引所バイナンスは4種類の暗号資産(仮想通貨)の上場廃止を発表。2024年7月22日以降、適応される。これに伴い、該当取引ペアも削除される。
15:16
米上場ビットコインマイニング企業の平均損益分岐点は53000ドル=CoinShares分析
仮想通貨投資企業CoinSharesの調査責任者James Butterfill氏は、ビットコイン価格が、マイナーの平均採掘コストに非常に近い水準で推移していると指摘した。
13:39
イーサリアムETF承認の場合、米国有権者の1/4がイーサリアム投資に「関心あり」=グレースケール調査
仮想通貨投資企業グレースケールは、現物ETF承認でイーサリアムへの投資家が25%増える可能性を示す調査結果を発表した。
13:29
テレグラムのweb3タップゲーム「Hamster Kombat」、リリース3ヶ月で2.4億ユーザーに到達
テレグラム創設者は、「Hamster Kombat」のユーザー数が2億人以上に到達したと指摘した。同ゲームはまもなくエアドロップを行う。
11:24
7月の大型ロックアップ解除予定、日本上場5銘柄含む
7月末までに、日本上場の5銘柄を含む主要プロジェクトが数億ドル規模の暗号資産(仮想通貨)ロックアップ解除(アンロック)を予定。市場への影響と価格変動リスクについて詳しく解説
11:16
前週末のビットコインは反発続かず失速、政府BTC売りの市場評価は「過剰」との指摘も
暗号資産(仮想通貨)相場ではビットコインのリバウンド局面で買いが続かずに反落した。市場心理が悪化する一方、米国やドイツ政府のBTC売りは過大評価との見方がある。
10:04
ソラナでより有利なステーキング機会へ エルソウルラボが「elSOL」を発表
エルソウルラボが新たにリリースした「elSOL」は、ソラナ・ブロックチェーンでのステーキングをより有利にするソリューションとして設計されている。暗号資産SOLの運用方法として、安全性と透明性を兼ね備えた新しい選択肢になるか。
07/07 日曜日
13:00
今週の仮想通貨市場 個別銘柄の注目材料まとめ|ビットコイン・アスター・ネムや7月の大規模なアンロックなど
ビットコインは今週反発するもドイツ・米国政府による継続的な売圧や米FRBのパウエル議長の発言などに影響され63000ドル台を超えられず。7月には多くの仮想通貨銘柄のトークン解除イベントがあり、アルトコイン一部への影響が懸念されている。
11:31
ビットコイン相場900万円割れ、弱地合い脱却までもう少しの辛抱か|bitbankアナリスト寄稿
bitbankアナリストが、マウントゴックス(Mt.Gox)懸念などで900万円割れまで暴落した今週の暗号資産(仮想通貨)ビットコイン相場を分析。来週以降は、アク抜けからの復調までもう少しの辛抱か
11:00
週刊仮想通貨ニュース|バイナンスの11銘柄の監視対象追加に高い関心
今週は、仮想通貨取引所バイナンスによる11銘柄の監視対象追加、ドイツ政府によるビットコイン大量売却に対する議員の反対意見、マウントゴックスの弁済開始に関するニュースが最も関心を集めた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/07/11 18:00 ~ 20:30
東京 Crypto Cafe&Bar クリプトカフェアンドバー
2024/07/17 09:00 ~ 18:30
東京 東京ミッドタウン八重洲
2024/07/18 ~ 2024/07/19
東京 国立新美術館
重要指標
一覧
新着指標
一覧