CoinPostで今最も読まれています

韓国で「仮想通貨ユーザー保護法」が施行 保険加入など義務付け

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ユーザー資産保護や取引監視の義務

韓国政府は19日、暗号資産(仮想通貨)ユーザー保護法を施行した。投資家保護に重点を置く、韓国初の仮想通貨規制枠組みとなる。

この法律は、韓国の仮想通貨サービスプロバイダーに、ユーザーの仮想通貨預金の少なくとも80%を、自社の資金とは別にコールドウォレットに保管することを義務付けるものだ。

コールドウォレットとは

仮想通貨を保管するための財布の役割を果たす「ウォレット」の中で、インターネットと完全に切り離されたものを指す。インターネットに接続していないため、ハッキングのリスクがなくセキュリティは高いが、電子上でやりとりする仮想通貨を頻繁に利用するユーザーにとっては利便性が低い。

▶️仮想通貨用語集

また、ユーザーの現金については認可を受けた現地銀行に委託すること、顧客の仮想通貨と同額・同種類の仮想通貨という形で準備金を維持することも求められる。

さらに、ハッキングや流動性危機に備えて、顧客資産を補償するために適切な保険に加入するか、準備金を積み立てることが義務付けられる。

その他、ユーザー保護法は未公開情報にもとづく取引や、価格操作、詐欺的な取引などの違法な市場行為を根絶することも目指す。

取引所は、違法の可能性がある取引活動を報告するリアルタイム監視システムを設置しなければならない。こうした新しい要件を遵守しない企業は、韓国の金融サービス委員会(FSC)によって罰金またはサービス停止などの措置を科される可能性がある。

関連韓国ウォン、対仮想通貨取引高で世界トップに 日本円は?

NFTガイドラインも発行

韓国は、今回の「仮想通貨ユーザー保護法」に関する法整備なども進めてきた。

6月には、NFT(非代替性トークン)とそれ以外の仮想通貨を区別するガイドラインを発表している。区別があいまいなNFTは、まず証券に当てはまるかどうか、次に仮想通貨に当てはまるかどうかを検討する方式だ。

一方で、絶対的な基準を設けずにケースバイケースで判断していくとしている。

関連韓国、NFTを仮想通貨と定義するガイドライン発行

また、同6月には「仮想通貨ユーザー保護法」に従う際の詳細な手続きなどを定めた新法案も成立した。

関連韓国政府、「仮想通貨ユーザー保護法」の施行令を承認 価格操作など根絶へ

世界七位の投資家数

韓国金融委員会の報告によると、同国内の仮想通貨投資家は2023年末時点で、645万人に達している。また、仮想通貨決済企業TripleAの推定では2023年時点で680万人で、世界7位だった。

関連決済企業TripleA、国ごとの仮想通貨保有者ランキング発表 日本は推定500万人か

韓国政府は仮想通貨収益に対する20%課税を、2028年まで延期することを検討しているところだ。この背景にも、国内に多くいる仮想通貨投資家層の意見を考慮していることがあるとも指摘される。

関連韓国政府、仮想通貨所得への20%課税を2028年まで延期検討

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
09/16 月曜日
15:00
テザーなどステーブルコイン発行企業4社、北朝鮮ハッカー集団保有の7億円相当を凍結
ステーブルコイン発行企業4社が北朝鮮ハッカー集団ラザルスの資金と思しき7億円相当の暗号資産(仮想通貨)を凍結した。3年間で280億円のマネーロンダリングも明らかに.。
14:45
コインベースCEO、ブラックロックへのビットコインIOU発行疑惑を全面否定
米大手仮想通貨取引所コインベースのブライアン・アームストロングCEOは、ブラックロックに対しビットコインの借用証明書(IOU)を発行し、相場操縦しているとの噂を全面否定。ETF運用について説明した。
14:23
イーサリアム次期アップグレード「Pectra」、2段階の実施案が浮上
イーサリアムの次期アップグレード「Pectra」を2段階で実施する可能性を開発者会議が検討中。Pectraの内容も解説。
11:00
仮想通貨ウォレット「BOSS Wallet」でのステーブルコインUSDTの保管方法を解説
ステーブルコインUSDTは、BOSS Walletのような仮想通貨ウォレットでチェーンに関係なく保管できます。この記事はBOSS WalletでのUSDTの保管の仕方についてご紹介します。
10:00
ユーザーファーストの分散型仮想通貨ウェアウォレットBOSS Walletとは
BOSS Walletは、ユーザー中心の分散型仮想通貨ソフトウェアウォレットであり、単一の秘密の復元フレーズで複数のウォレットを作成可能にしています。本記事は特徴や使い方を解説します。
09/15 日曜日
11:30
米CPI・FOMC影響でビットコイン相場が820万円に推移|bitbankアナリスト寄稿
bitbankアナリストがビットコイン相場を分析。リセッション懸念が高まる中、今週の暗号資産市場でビットコイン(BTC)は上下動。FOMCの動向が注目されている。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|米CPIとXRP投資信託に高い関心
今週は、米CPI、グレースケールのXRP投資信託の販売再開、米マイクロストラテジーのマイケル・セイラー会長によるビットコイン価格予想に関するニュースが最も関心を集めた。
09/14 土曜日
15:00
英高等裁「USDT含むステーブルコインは法律に基づく財産」と判決
英国の高等裁判所がUSDTを法的財産と認定。仮想通貨の法的保護を強化する判決に。背景となった訴訟の詳細を解説。
13:20
「RWAトークン化市場が1.7兆円規模に成長」バイナンスの最新リサーチ
バイナンスが現実資産(RWA)トークン化市場を分析。米国債トークンが牽引し、1.7兆円規模に。法的課題や今後の展望も解説。
12:00
リップルX幹部が語る対SEC裁判やIPO|WebX2024インタビュー
WebX2024でRipple(リップル)X幹部に取材。長年に渡る米SECとの裁判や株式上場(IPO)の可能性、仮想通貨ステーブルコインの開発、日本市場の重要性について語られた。
11:00
FTX前CEOバンクマン・フリード氏、25年懲役判決に控訴 再審求める
FTX破綻事件において詐欺などで25年の判決を受けたサム・バンクマン=フリード前CEOが控訴。支払能力があったと主張し、再審を要求。
09:38
バイナンスのソラナステーキング「BNSOL」、資産運用の新たな選択肢に
世界最大の仮想通貨取引所バイナンスは12日、独自のソラナリキッドステーキングトークン(LST)である「BNSOL」の提供を正式に開始した。
08:30
米SEC、「仮想通貨証券」の表現を削除
米SECがバイナンスとの裁判で訴状を修正し、仮想通貨証券という表現を削除した。その理由について述べている。
07:30
ワールドコインのワールドID、ソラナブロックチェーンで利用可能に
サム・アルトマン氏の仮想通貨プロジェクト「ワールドコイン」のオンチェーンIDである「ワールドID」はソラナ上でも利用できるようになった。
07:00
新経済連盟、2025年度税制改正提言を発表 暗号資産税制も含む
新経済連盟が2025年度税制改正提言を発表。暗号資産の申告分離課税導入やETF取り扱い可能化など、Web3支援策を提案。日本経済活性化と国際競争力強化を目指し、AI開発やスタートアップ支援も含む16の具体策を提示。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア