はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン10万ドル回復、トランプ関税めぐり暴落のアルト相場も急反発

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市況

暗号資産市場が急反発し、ビットコインは前日比8.44%高の101,120ドルと10万ドルの大台を回復した。

BTC/USD日足

主要アルトコインも大幅高となり、XRPは28%上昇と最も大きな上昇率を記録。イーサリアムは14.86%高の2,842ドルまで値を戻し、取引高も368億ドルと活発な取引が展開された。

Messari

ソラナ(SOL)も16.6%高の218.3ドルと反発。ドージコイン(DOGE)やカルダノ(ADA)もそれぞれ25.8%、30.7%上昇するなど、アルトコイン全般に強い買い戻しの動きが広がった。

米国がカナダとメキシコからの全輸入品に25%、中国からの製品に10%の関税をかけることを発表し、中国が対抗措置を表明したことで、市場の動揺を招いた。

トランプ前大統領は2017年以降の第1期政権時、“米国第一主義”の旗印の下で積極的な関税政策を展開し、米中貿易摩擦が先鋭化、株価が暴落した経緯があるからだ。

トランプ前大統領による関税政策の不確実性を受け、市場参加者の多くがヘッジポジションを取る動きを見せたほか、ロスカットの連鎖が急落を招いた。

暗号資産取引所Bybitのベン・ジョウCEOは、先物市場のロスカット(強制清算)規模が20年3月のコロナ・ショックや22年11月のFTXショック時を上回る規模になったとの情報に対し、実際の清算規模について、公表されている20億ドル(約3,000億円)を大きく上回り、80〜100億ドル(1.2〜1.5兆円)規模に達する可能性があると指摘した。

ジョウCEOによると、Bybit単独でも24時間の清算額は21億ドル(約3,150億円)に達しているものの、データ配信のAPI制限により、公表された清算額(3.33億ドル)は実際の規模を大きく下回っているという。

同CEOは「他の取引所も同様にデータを制限している」と指摘。この状況を踏まえ、Bybitは今後、すべての清算データを公開する方針を示した。

一方、昨日の急落局面では高値圏で積み上がっていた過度なレバレッジロングが一掃され、市場のポジションがショートに大きく偏り始めた。この状況を受け、市場関係者からは、過熱感が解消され、テクニカル的にも買いやすい水準まで調整が進んだとの見方が出ていた。

特にアルトコイン市場の崩壊は顕著で、足元ではRSI(相対力指数)など複数のインジケーターが売られ過ぎ水準を示している。

関連:トランプ関税の影響で仮想通貨暴落、1500億円規模のロスカット ビットコイン一時91000ドル台に

ドナルド・トランプ米大統領が関税対象として槍玉に上げていたカナダとメキシコの首相は、トランプ大統領との電話会談後に相次いで声明を出し、米国との連携強化において、安全保障と貿易面で合意に達し、関税については少なくとも30日間の一時停止の約束を取り付けたことを発表した。

ポジティブな動き

トランプ氏を巡る暗号資産(仮想通貨)関連情報では、ポジティブな動きも顕在化している。

ドナルド・トランプ大統領は3日、政府系ファンドを設立する大統領令に署名した。業界関係者の間では、このファンドを通じたビットコインなどの暗号資産投資期待が広がっている。

同政府系ファンドの設立には最大12カ月を要する見込みで、ベセント財務長官やラトニック商務長官候補など、暗号資産推進派の閣僚が関与するとされる。

暗号資産決済インフラを提供する米FlexaのマッケイブCEOは、「現政権のデジタル資産支持を考慮すると、ビットコインやイーサリアムなど実用性のある米国発の暗号資産が投資対象となる可能性が高い」と指摘。これにより米国の暗号資産分野でのリーダーシップが強化されるとの見方を示した。

関連:ビットコインは今後どうなる?2025年の価格予測と3つの注目材料

一方で専門家からは、暗号資産の価格変動性や規制の不透明さを理由に、政府系ファンドの投資対象としての適性を疑問視する声も上がっている。世界の政府系ファンドの運用資産総額は13兆ドルを超え、ノルウェーやサウジアラビアなど多くの国では資産の多様化や経済安定化に活用されている。

なお、トランプ一族が運営する分散型金融(DeFi)プロジェクト「ワールド・リバティ・ファイナンシャル」が、保有資産の大規模な移動を実施したことが、オンチェーンデータから明らかになった。

移動対象となった資産には、イーサリアム(ETH)やラップドビットコイン(WBTC)の主要トークンに加え、Aave(AAVE)、ENA、Chainlink(LINK)など複数のDeFiトークンが含まれており、プロジェクトが保有する財務の90%以上に相当する。

ワールド・リバティ・ファイナンスの仮想通貨の総保有額は4億2,100万ドルに達し、ポートフォリオの65%をイーサリアムが占めている。先月には平均価格3,300ドルで4,800万ドル相当のイーサリアムを購入している。

ドナルド・トランプ米大統領の息子のエリック・トランプは昨日の暴落局面で、イーサリアム(ETH)の押し目買いに絶好のチャンスであることに言及していた。

関連:トランプ一家のWLFI(ワールドリバティ)とは?トークンセールなど注目のDeFiプロジェクトを解説

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/21 金曜日
05:42
米議会、連邦税のビットコイン納付を認める法案提出 納付金は戦略的BTC準備金として保有
米下院議員が米国民と企業に連邦税のビットコイン納付を認める法案を提出した。全ての納付金は戦略的ビットコイン準備金に振り向けられ、政府の財政基盤を強化する狙いだ。
11/20 木曜日
20:00
Aptosのエコシステム責任者が語るエコシステム戦略|独占インタビュー
Aptosのグローバルリーダーが語る、エコシステムの成長戦略と日本市場への本格参入。DeFi、AI、クリエイターエコノミーなど注目分野や、10億ユーザー規模を見据えた技術開発について聞いた。
16:51
NVIDIA決算好調、米株上昇と仮想通貨相場回復の連鎖起点に
11月19日NVIDIA決算発表後、Nasdaq総合指数0.6%高。マイニング企業株(IREN10%高など)がAIシフト恩恵で買われ、BTCは89,000ドル安値から91,000ドル回復。専門家は電力供給の重要性を指摘、関連投資機会を分析した。
16:44
米民主党議員がトランプ一族関与のワールドリバティに調査要請 国家安全保障への懸念示す
エリザベス・ウォーレン上院議員らが、トランプ大統領一族が関与するDeFiプロジェクト「ワールドリバティ・フィナンシャル」に対する調査を要請した。北朝鮮・ロシア関連団体へのガバナンストークン販売が国家安全保障リスクになると指摘し、利益相反の懸念も表明した。
16:00
米大手取引所クラーケン、SECにIPO申請を提出 評価額3.1兆円
米仮想通貨取引所クラーケンが米SECにIPO申請を提出。評価額は200億ドル(約3.1兆円)で、2026年第1四半期の上場を目指す。トランプ政権の友好姿勢を背景に、仮想通貨企業の上場ラッシュが続く。
14:09
ビットワイズのXRP ETFが米国で上場へ カナリーに次ぐ2つ目の現物型商品
ビットワイズのXRP現物ETFがNYSEに上場へ。欧州GXRPに続く2本目のXRP商品で、米国では初提供。XRPCの初日取引高90億円超など、アルトETF市場が急拡大している。
12:35
ビットコイン9万ドル回復、エヌビディア好決算で投資家心理改善 マイナー売り圧に変化の兆しも
仮想通貨市況 暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比+3.4%の1BTC=92,331ドルに。 20日にかけて、88,000ドル付近から92,000ドル超…
11:59
ブロック社が強気の財務見通し、3年で粗利益2.5兆円目指す  自社株買いも発表
ジャック・ドーシー率いるブロック社が今後3年の財務見通しを発表。粗利益の年間15億ドル増加を予想し、株価が7.6%上昇した。AI・仮想通貨事業も強化している。
10:36
米大手仮想通貨取引所コインベース、予測市場・株式取引機能を導入か
米コインベースが12月17日に「新時代」を発表予定。リーク情報から予測市場・株式取引機能の実装が示唆され、カルシとの提携深化やブロックチェーン株式取引の展開が期待される。
10:14
仮想通貨XRP、ステーキングを導入する案が浮上
RippleXのエンジニアリング部門のトップは、仮想通貨XRPへのステーキング機能導入を考察していると説明。ステーキングは報酬が発生する仕組みであり、投資家からも注目を集めている。
09:41
「銀行の仮想通貨保有について、基準見直す必要性がある」バーゼル委員会議長
バーゼル委員会議長がステーブルコインの台頭を背景に、銀行の仮想通貨保有規制の見直しが必要だと発言した。現行の厳格な資本要件の緩和が焦点となっている。
06:48
「ビットコインとはサービスである」Bitwiseが価値の本質を指摘
仮想通貨運用企業Bitwiseの最高投資責任者は、ビットコインはサービスであるとの見方を示した。マイクロソフトと比較しながら、価値の本質を説明している。
11/19 水曜日
18:44
ストラテジーのセイラー会長、ウォール街参入による「ビットコイン弱体化」論を否定 
ストラテジーのセイラー会長がフォックス・ビジネスで、機関投資家の参入によりビットコインのボラティリティが大幅に低下していると発言した。2020年の約80%から現在50%まで縮小し、今後はS&P500の1.5倍程度に収束すると予測している。
18:25
アーク・インベスト、コインベースとサークル株を買い増し
ARK投資のキャシー・ウッド氏、コインベースとサークル株を計720万ドル購入。ステーブルコイン市場の成長を見据え、仮想通貨関連株への投資を拡大。
13:55
ブラジル、仮想通貨のクロスボーダー決済に課税検討 規制強化で抜け穴封じ=報道
ブラジル政府が仮想通貨を利用したクロスボーダー決済への課税を検討している。中央銀行は2026年2月から新規制を施行し、ステーブルコインを含む国際送金を外為取引として扱う方針だが、税収漏れ対策として金融取引税(IOF)の対象とする案が浮上している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧