はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコインETFのBitwise、SECに訴える「仮想通貨市場の健全性」|世界各国の取引所を独自分析

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ETF可否判断延期に、Bitwiseが新たな調査報告書
米SEC(証券取引委員会)が延期した、BitWise社のビットコインETFに関して新たな報告書を公表した。ビットコイン市場の効率性や健全性を訴えかけた内容となっている。

「秩序あるビットコイン市場」と、米SECにETF承認を促すBitWise

今月半ばに、米証券取引委員会(SEC)により、申請中のビットコインETFの最終判断が延期された米暗号資産投資運用会社BitWise Asset Mnagement社が、ビットコイン市場の実態についての新たな調査報告書を発表した。

ビットコイン現物市場における偽装取引高の問題に触れながらも、そのような「ノイズ」を除外した市場は、全く健全なものであるとの持論を展開した。

「ビットコインの経済的及び非経済的な取引について:世界初のデジタル商品現物市場の実情を探る」と題した、104ページにわたるBitWise社の報告書は、その目的を「再現性のある、データ主導の手法で、大規模な取引高の偽装が蔓延している取引所を総合的に実証し、特定すること」と定義している。

そして、同社が開発したデータ収集システムを用いて、83の仮想通貨取引所が公開しているデータに対し独自の分析を行った。

出典:sec.gov

さらにその分析結果と第三者のデータ履歴を統合し、最終的に、BitWise社の評価基準を満たした「実際の取引高を公表している取引所」を選び抜いたところ、次の10の取引所になったという。なお、右の数字は、2019年4月における1日当たりの平均取引高だ。

出典:sec.gov

BitWise社は、これらのデータ分析により示唆されるのは、取引所が公開している1日の現物ビットコイン平均取引総量である、110億ドルのうち105億ドル、すなわち取引高総量の約95%が偽装された取引高、もしくは正しく反映されていないウォッシュトレードであるとまとめている。 

BitWise社はビットコインETF申請の一環として、今年3月、SECに「ビットコイン取引高の95%に偽装の疑いがある」との報告書を提出し、仮想通貨業界で大きな話題となったが、今回の分析から導き出された95%という数字は、同社が今年3月4日から9日にかけて行った調査の結果を改めて裏付けることになった。

しかし、BitWise社が、今回の報告書で主張しているのは、ビットコインの市場操作の蔓延という事実よりも、そのような偽装を除外した「本当のビットコイン現物市場」が、いかに秩序があり効率的で健全なものかということだ。

「本物の」取引量の30%以上は、アメリカを拠点とする取引所からもたらされたものであり、「実際の取引高」のある10の取引所のうち、9割は、金融サービス業法のもと、アメリカ財務省の金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)に規制され、また、これらの取引所のうち6つは、取得が困難なことで知られニューヨーク州のビットライセンスを所有していることを指摘し、規制に準拠していることをアピールしている。

また、本物のビットコイン現物市場は、重要な取引所間では、非常に効果的な裁定取引により価格の差は小さく、驚くほど狭いスプレッドで取引されている、とても効率的な市場だと主張している。

さらに、BitWise社の「本物のビットコイン市場」の定義によると、先物市場はこれまで考えられてきたよりも大きな市場比率を持ち、現物市場の価値の約50%を占めることになるという。

BitWise社はデータを積み上げ、ビットコイン取引の現状を明らかにすることで、SECの市場操作や現物市場の規制環境に対する懸念を軽減し、ビットコインETF承認を促そうとしているが、健全な市場のために除去すべき「ノイズ」の影響の大きさの判断は、SECに委ねられている。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10/13 月曜日
12:25
430億円規模に、バイナンスが「異例の補償」実施 トランプ・ショックに関する価格異変で
仮想通貨取引所バイナンスがトランプ関税による市場下落時の不具合で損失補償を発表した。USDe、BNSOLなどのディペッグで強制清算が発生した背景がある。
10:15
トム・リー氏「イーサリアム下落は一時的」、相場を支える3要因とは
ビットマインが市場下落時に730億円相当のイーサリアムを買い増したとみられる。トム・リー会長は3つの構造的要因が変化しない限り市場の追い風になると強気の見解を示している。
10/12 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、ETH1万ドル到達の可能性やBNBの過去最高値更新など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、BNB、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
12:00
IG証券のビットコインETF「IBIT」CFD取引の始め方|税制・手数料・リスクを徹底解説
IG証券のビットコインETF「IBIT」CFD取引を徹底解説。申告分離課税適用で税率20.315%の可能性、24時間365日取引、レバレッジ5倍など特徴を詳しく紹介。口座開設から注文方法、手数料、ファンディングコスト、リスク管理まで初心者にもわかりやすく説明します。
11:30
高値圏での日柄調整が続く可能性、半減期サイクルの節目に警戒感|bitbankアナリスト寄稿
BTC円は1900万円トライに失敗し1860万円台で推移。米政府閉鎖による指標発表延期で方向感欠く展開が続く中、10月18日に半減期サイクルの重要な節目を迎える。過去のサイクルを意識した売り圧力とETF資金流入の綱引きに注目。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|トランプ関税によるBTC暴落に高い関心
今週はメタプラネットの仮想通貨ビットコインの含み益、休眠クジラの6000億円BTC移動やトランプ関税などによるビットコイン急落、Binance JapanとPayPayの提携に関する記事が関心を集めた。
10/11 土曜日
14:30
13:20
ビットコインの年間の実現純利益が継続的上昇、今後の動向は=CryptoQuant
CryptoQuantが週間レポートで仮想通貨ビットコインの利確の動きは低調であるとして今後も上昇継続の可能性を予想した。一方、市場はトランプ関税発言で急落したところだ。
12:00
ケニア最大級のスラム街でビットコインが広がる理由|Afribit創業者インタビュー
ケニアの貧困地域で広がるビットコイン活用。なぜ使われ、どんな課題があるのか。現地取材による5つの質問と回答で、仮想通貨の実態をわかりやすく紹介。
10:45
「トランプ・ショック」でアルト市場に異常値 ATOMが一時0.001ドルまで暴落
トランプ大統領の対中関税警告で一部アルトコインがバイナンスなどで異常急落。ATOMは0.001ドルまで暴落しSUIは85%下落。過去24時間の清算総額は約3兆円に達した。
10:00
ノーベル平和賞めぐる情報漏洩か、ノルウェー当局が米賭けサイトのトレーダーに関する調査=報道
ノルウェー当局が2025年ノーベル平和賞の結果についてポリマーケットでの情報漏洩を調査している。受賞者マチャド氏は仮想通貨ビットコインの支持者として知られている。
09:45
米賭けサイト「カルシ」、3億ドル調達で評価額50億ドルに 140カ国展開へ
米予測市場カルシが3億ドルの資金調達を完了し評価額50億ドルに到達。セコイアやアンドリーセン・ホロウィッツが参加し事業を140カ国に拡大する計画を発表した。
08:10
世界大手銀行10行、G7通貨のステーブルコイン発行を共同検討
バンカメやゴールドマン・サックスなど世界大手銀行10行がG7通貨連動ステーブルコイン発行の共同検討を開始とBNPパリバが発表した。
07:30
32億円相当の仮想通貨を盗難か Hyperliquidのユーザーが被害者に
Peckshieldは、Hyperliquidのユーザーが32億円相当の仮想通貨を盗難されたことを報告。原因は秘密鍵の漏洩であると分析している。
07:00
キャナリー、XRPとソラナETFの申請を更新も長引く政府閉鎖が影響
米キャナリー・キャピタルがXRPとソラナETFの登録届出書を更新し手数料を0.50%に設定。SEC承認に向け前進するも政府閉鎖で承認プロセスが不透明な状況にとどまる。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧