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ミャンマー軍事政府、仮想通貨詐欺に終身刑を科す法案提出

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 仮想通貨詐欺に最高終身刑を科す新法案をミャンマー軍政が提出
  • 強制労働を伴う詐欺拠点の運営には死刑適用の可能性も盛り込む

詐欺センターや仮想通貨詐欺に厳罰提案

東南アジアの共和国ミャンマーの軍事政権は、暗号資産(仮想通貨)詐欺に終身刑を科す「反オンライン詐欺法案」を提出した。また、詐欺センターで強制労働をさせた場合に死刑を科す内容も盛り込んでいる。地元メディアが14日に報じた。

内戦で荒廃したミャンマーでは、インターネット詐欺の拠点が存在しており、世界中のインターネットユーザーを標的にしてロマンス詐欺や仮想通貨投資詐欺を行っている。

法案の草案は、「オンライン詐欺を強要する目的で、他者に対して暴力、拷問、不法拘禁、または残虐な扱いを行った場合」に死刑を科すことを認めるものだ。「オンライン詐欺センターを運営する者」および「仮想通貨詐欺を行う者」に対する最高刑として終身刑も設定している。

ミャンマーの議会は、6月第1週に次回の開会を予定しており、この法案も今後審議にかけられる見込みだ。

ミャンマーの他カンボジアでも、恋愛関係や投資機会を装って被害者から仮想通貨をだまし取る詐欺の拠点が確認されており、国際的に問題になっている。米財務省外国資産管理局(OFAC)は4月、カンボジアのコック・アン上院議員が同国の詐欺拠点の背後にいるとして制裁措置を発表した。

制裁に加えて、米国の詐欺センター対策特別捜査班は、ミャンマーで詐欺拠点を運営し、カンボジアでも拠点を立ち上げようとしていた2人の個人を起訴している。

関連記事:米財務省、カンボジア上院議員に制裁 仮想通貨詐欺拠点にインフラ提供か

米財務省がカンボジアの上院議員コック・アン氏らを制裁対象とした。ロマンス詐欺や人身売買と結びついた仮想通貨詐欺拠点に関与した疑いが持たれている。

国際協力も規定

こうした拠点では、偽の求人広告により海外から連れてきた者を拘束して強制的に労働させる事例もある。

昨年9月にも、OFACは、ミャンマーにある9団体とカンボジアにある10団体に対し、仮想通貨投資詐欺への関与を理由に制裁を科した。債務奴隷、暴力、脅迫により個人を詐欺行為に従事させていたとしている。

さらに今年4月には、米司法省がミャンマーに拠点を構えていた中国人マネージャーらを起訴し、関連ウェブサイトなどを差し押さえた。

関連記事:米司法省、東南アジアの仮想通貨詐欺拠点を一斉摘発 約1120億円相当を拘束

米司法省のスキャムセンター打撃部隊が東南アジアの仮想通貨詐欺拠点を一斉摘発。中国人2名を訴追し、約1,120億円相当の仮想通貨を拘束。503詐欺サイトとテレグラムチャンネルも押収。

ミャンマーの隣国である中国も、自国民がミャンマーで詐欺センターを設立したり、そこで働いたり、被害に遭ったりするケースが多発していることに懸念を募らせていると伝えられる。

今回の「反オンライン詐欺法案」は、定義、目的、国際協力、情報交換、罰則、一般規定など13章から構成。国際協力に関する章では、当局は国際機関および外国・地域と協力してオンライン詐欺の捜査、情報交換、被害者の送還支援、法執行などのための協力協定を結ぶと規定されている。

違法事業拠点対策のために他国と協力する委員会の設置も盛り込まれており、外国と協力していく姿勢を示した。

米FBIによると、仮想通貨投資詐欺の報告被害額は2024年に前年から増加して58億ドル(約9,200億円)、2025年にはさらに増加して約72億ドル(約1.1兆円)に達している。

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