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米上院「クラリティー法」採決の壁、公職者の利益相反防ぐ「倫理条項」が焦点に

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 利回り規定での妥協が成立し、争点は「公職者の倫理」へ完全移行
  • 利益相反防止の文言欠如なら民主党が反対を示唆、60票確保に暗雲

利回り問題解決後の新たな障壁

米上院銀行委員会で「クラリティー法」が15日に可決されたことを受け、法案成立に向けた最大の障壁は、従来のステーブルコイン利回り規定から「公職者の倫理条項」へと移行した。

これまで銀行業界が強く反発していた利回り問題は受動的報酬の禁止で妥協が成立したものの、現在は政治家に関係する仮想通貨関連の利益相反問題が議論の焦点となっている。

民主党のルーベン・ガレゴ議員は、公職者やその家族が仮想通貨ベンチャーから個人的に利益を得ることを制限する厳格な文言が解決されない限り、上院本会議では反対票を投じると明言した。この「倫理の壁」はトランプ大統領一家が関与するプロジェクトへの懸念を背景としており、民主党側は共和党に対してより強い規制への譲歩を要求している。

The Blockによると、アナリストは、利回り問題という「商業的な合意」が形成された一方で、依然として「政治的な合意」には至っていないと分析しており、法案成立の不透明感を指摘している。

投資銀行TDコーウェンは法案成立の確率を40%とわずかに引き上げたものの、60票が必要なフィリバスター(議事妨害)回避には、現在の賛成票を大幅に上回る民主党の支持が不可欠である。

関連記事:米銀行業界6団体、クラリティー法の委員会通過後もステーブルコイン利回り規制の強化を要求

米国銀行協会など6団体は上院銀行委員会のクラリティー法可決後、ステーブルコイン利回り規定の抜け穴を理由に法案のさらなる強化を求める共同声明を発表した。

成立を左右する「クリティカル・タイム・ウィンドウ」と3つの主要因

SoSoValueの最新レポートによると、上院本会議での採決に向けては、少なくとも7名の民主党議員の支持を含む合計60票の確保が成立の絶対条件となっている。7月27日の下院休会および8月10日の上院休会までに上下両院の法案一本化を完了させる必要があり、夏季休会前の残りわずかな審議時間が「クリティカル・タイム・ウィンドウ(重要な時間枠)」と位置づけられている。

出典:Sosovalue

法案成立を阻む「5つの主要なハードル」のうち、SECとCFTCの管轄権やAML(資金洗浄対策)については方向性が明確化しつつある。一方で、トランプ家の関与も指摘される倫理規定や、DeFi(分散型金融)における開発者の責任範囲については、依然として政治的リスクが高く未解決のままであるという。

今後に関しては、上院農業委員会で可決された法案との一本化プロセスを経て、上院本会議での審議に臨むことになるが、倫理条項を巡る紛糾がこの一本化パッケージの完成を遅らせる懸念がある。トランプ大統領は法案に署名する意向を示しているが、共和党側が民主党の求める倫理面での修正案を拒否し続ければ、7月4日までの成立というホワイトハウスの目標達成は困難となる。

最終的な成立は、上院での60票確保、民主党が納得する倫理条項の策定、およびステーブルコイン利回り制限に関する合意の維持という3つの主要因にかかっている。トランプ大統領は法案に署名する意向を示しているが、共和党側が民主党の求める倫理面での修正案を拒否し続ければ、7月4日までの成立というホワイトハウスの目標達成は極めて困難となるとされる。

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