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テザー社・トロン・TRM Labs、24年9月以降に計700億円超の不法資産を凍結

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • T3連合、24年9月の稼働から4.5億ドル超の不法資産を凍結
  • 2025年の不法収益捕捉は前年比43.9%増、官民協調が加速

共同イニシアチブの成果

テザー社は14日、同社とトロン(TRX)とTRM Labsによる共同イニシアチブ「T3 Financial Crime Unit(T3 FCU)」が世界で計4.5億ドル(約713億円)超の違法な資産を凍結したと発表した。

発表の本文には書かれていないが、T3 FCUの説明欄を見ると、この金額は2024年9月のT3 FCUの稼働開始以降における合計額であることがわかる。テザー社は、仮想通貨に関連する金融犯罪をターゲットにして規制上の協調を強化していると説明した。

T3 FCUは、ブロックチェーン上の違法活動に対抗するために稼働を開始。世界の法執行機関と直接協力して犯罪ネットワークを特定・壊滅させる取り組みである。

2026年の活動については、禁止薬物や規制薬物、取引所のハッキングや不正流出、北朝鮮関連の活動、テロ資金供与、レンチ攻撃などに関する幅広い捜査の支援に成功していると成果をアピールした。

レンチ攻撃とは

仮想通貨を盗む目的で、レンチなどの工具を使ってパスワードや秘密鍵を持つ人物に対して暴力をふるったり、脅迫したりする行為である。

関連記事:北朝鮮、仮想通貨窃取を「国家事業化」か 10年で1兆円超の被害=CertiKレポート

ブロックチェーンセキュリティ企業CertiKは最新レポートで、北朝鮮は近年、仮想通貨ハッキングを国家的な資金調達手段として組織化・産業化していると指摘した。2016年以降、263件の攻撃で約67.5億ドルを窃取。少数の「高価値ターゲット」に狙いを定め、国家の支援により、粘り強く高度な潜入活動を行う傾向がある。

また、2025年に途中で捕えた違法収益が前年比で43.9%増加したと説明。米国、スペイン、ドイツ、オランダ、ブルガリアの法執行機関と協力してきたと述べている。

そして、この成果は、犯罪活動がエスカレーションする前に止めるT3 FCUの能力が高まっていることを反映していると主張。結果として、違法行為を減らしたり、合法的なデジタル資産取引を増やしたりすることにつながっているとした。

他にも、ブラジル当局が主導する捜査でUSDTなどの凍結を支援した事例にも触れ、ブロックチェーンのセキュリティを強化したり、金融の完全性を保護したり、グローバルな透明性を向上させたりするためには国をまたいだ官民の協力が重要であると指摘している。

また、金融活動作業部会(FATF)の2025年11月付の「資産回収のガイダンスとベストプラクティス」という文書で、T3 FCUが「世界の法執行機関にとって非常に貴重なリソースである」と紹介されたことにも言及した。

関連記事:2026年4月は仮想通貨の不正流出件数が過去最高に、被害額は計980億円超

DefiLlamaは、2026年4月は仮想通貨の不正流出件数が過去最も多かったと報告。ケルプDAOやドリフトプロトコルなどで盗難が多かったことを他の企業や有識者も指摘している。

トロン創設者のジャスティン・サン氏は今回の発表で以下のようにコメントした。

トロン上のUSDTは、ネットワークの規模と効率性に支えられ、グローバルな取引の流れで中心的な役割を果たしている。

T3 FCUは、ブロックチェーンネットワークと業界参加者、法執行機関が協力する重要性を反映しており、ブロックチェーン技術を支える開放性と効率性を守りながら、ユーザーの安全とネットワークの完全性を強化することができることを証明している。

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