- GUSDの発表にビットコイン財団創立者は期待を表明
- 9月10日の仮想通貨プラットフォームGeminiによるGUSDの発表に、ビットコイン財団創立者チャーリー・シュレム氏は「GUSDはUSドルと仮想通貨の間に強固な橋をかけるだろう」とその役割に期待するコメント。一方、著名ストラテジストでコメンテーターでもあるメルテン・デミロース氏は「自然な需要とは言えないのではないか」と懐疑を示した。
- ビットコイン財団とは
- 「世界中のユーザーの利益のために、暗号通貨ビットコインの使用を標準化、保護、促進する」目的を掲げる米国の非営利団体。BTC普及促進のためのロビー活動等を行う。2012年9月にマルク・カルプレス、ピーター・ヴェッセン、チャーリー・シュレム、ロジャー・ヴィア、ギャビン・アンドレセンの5名により設立された。
CoinPost既報の通り、米国規制当局がウィンクル兄弟の「安定通貨」GUSDにお墨付きを与えました。
これについて、チャーリー・シュレム(Charlie Shrem)氏が早速「GUSDはサンフランシスコに架かるゴールデン・ゲート・ブリッジのような役割を果たすだろう」とのコメントを行ってます。
同氏はビットコイン財団の創立者で、現在は仮想通貨投資コンサルティング企業Crypto.IQの共同創立者兼主席アドバイザーを務める人物です。
「信頼出来る安定通貨」
GUSD はウィンクルボス兄弟が創業した仮想通貨プラットフォームGeminiが発行する仮想通貨です。
GUSDはUSドルと1:1のレートで連動し、その担保によって安定化が図られる(=ペッグ)初の通貨となることが、先に発表されました。
そしてBitcoinistなどの報道によると、GUSDの支援者には、米国ステート・ストリート信託銀行が名乗りを上げている模様です。
これらに関し、チャーリー・シュレム氏は次のように発言しました。
「キャメロンとテイラー(=ウィンクルボス兄弟)は、サンフランシスコ湾のゴールデン・ゲート・ブリッジ、ニューヨーク湾のヴェラザノ=ナローズ・ブリッジのような事業を行おうとしている」
シュレム氏が言っているのは、信頼できる安定通貨(=橋)があることで、特定の暗号通貨を購入しなくても人々が市場に参入しやすくなる(=2つの土地の間の行き来が容易になる)ということです。
通貨の安定は、仮想通貨につきものの高いボラティリティの緩和にもつながります。
総じて「今日に至るまで、実に長い時間がかかったが、橋は強固に安定し、今後数十年に渡って、通貨の架け橋になるだろう」というのが彼の見方です。
慎重な見方も
一方で、同氏は慎重な見方も示しています。
「1日でも早い橋渡しを実現しようと、これまでにも何人かの名前が取り沙汰された。しかし、やるからには橋に最もふさわしい仮想通貨でなければならない。そうでなければ、かえって有益無害というものだ」
仮想通貨ファンドCoinSharesのストラテジストで、著名コメンテーターでもあるメルテン・デミロース(Meltem Demirors)氏は、GUSDとテザーに共通点が多いことを踏まえて、9月10日のツイートで次のような懸念を示しました。
「USドルを担保にする安定通貨は、よくても周辺的な投資対象にしかならないでしょう。確かに様々な取り組みが見られます。けれど、それらは果たして自然な需要と言えるでしょうか」
参考記事:WINKLEVOSS’ GEMINI DOLLAR A ‘SOLID’ BRIDGE THAT ‘WILL SPAN DECADES,’ SAYS CHARLIE SHREMso basically we have more tether? feel like USD-collateralized stablecoins are only marginally interesting at best. there are dozens of efforts under way, and i don't see natural demand for these assets. hope this makes them $$$, because it sounds like it was expensive to print! https://t.co/EFMnxy1LAg
— Meltem Demirors (@Melt_Dem) September 10, 2018