はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

仏中銀総裁、ビットコインには懐疑的もステーブルコインに高い関心

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

フランス中央銀行総裁、ステーブルコインの役割に一目置く
フランス中央銀行総裁が、価格変動の抑えられたステーブルコインに言及。ビットコインのような投機的資産とは大きく異なり、より有望との見解を示した。

フランス中央銀行総裁、ステーブルコインの役割に一目置く

フランス中央銀行総裁のFrancois Villeroy de Galhau氏は、価格変動が抑えられたステーブルコインは、現行の金融システムの中でも一定の役割があると見なしているようだ。

5月14日のブルームバーグの報道によれば、フランス中央銀行は「トークン化された」証券ならびに商品やサービスの取引で、ステーブルコインを使用するネットワーク構築の取り組みを、多大な関心を持って見守っているという。

「これら(ステーブルコイン)は、ビットコインのような投機的資産とは大きく異なり、より有望だ」と、de Galhau氏は述べている。

価格の安定性を保つように設計され、現在の金融システムと仮想通貨市場をつなぐ架け橋としても期待されるステーブルコインは、米ドルと連動したステーブルコインTether(USDT)が発行されて以来、数多くのステーブルコインが登場している。 さらに、仮想通貨市場においても、異なる仮想通貨や取引所間での価値の交換を容易にする手段としても期待されている。 

仮想通貨を敬遠しビットコインを酷評していたJP Morganや、仮想通貨の広告を禁止する措置を行った 大手SNSのFacebook(5月9日に規制緩和を発表)も、独自のステーブルコイン開発に着手している。 

不動産などの資産をトークン化

一方、ブロックチェーン技術を使って不動産をはじめとする現物資産を、デジタル化された契約に変換する「トークン化」という面では、フランスの銀行、Societe Generaleが、効率的な債券発行プロセスのテストケースとして、1億ユーロ(約12億2734万円)相当の債券をデジタルトークンの形で自行向けに発行した例が報告されている。

フランス政府は、仮想通貨税制やICOの合法化という面でも、各国の一歩先を行くような政策を実現してきた経緯がある。 昨年4月には、仮想通貨の所得税率を45%から19%へと引き下げたほか、同9月にはICOを行う企業に発行認可を行う権限を金融市場規制当局(AMF)が担うことを承認する法案が可決している。 

また、今年4月には生命保険会社の仮想通貨へ対する投資を無制限で認めるという法案も可決され、200兆円を超える規模をもつフランスの生命保険市場が、仮想通貨投資に参入できる道を開くこととなった。

このような仮想通貨を取り巻く規制環境の整備が進むフランスだが、財務大臣自らが自国の規制の枠組みを欧州連合へ推奨する発言を行うなど、仮想通貨に対して前向きな姿勢がうかがえる。

一方、前出のde Galhau氏は、フランス中央銀行総裁として、欧州中央銀行(ECB)でも政策立案を行う立場にあるが、「ビットコインは通貨ではなく、投機的な資産」であるという持論を改めて繰り返した。 同様に、ECBのMario Draghi総裁も、先週、「ビットコインは通貨ではなく、大変危険な投機的資産」と発言し、中央銀行としての姿勢は一貫しているようだ。

中央銀行のビットコイン嫌いは今に始まったものではないが、ステーブルコインもビットコイン同様、ブロックチェーン技術を利用した仮想通貨であることには変わりがない。 JP MorganやFacebookが独自のステーブルコインに取り組み始めたように、仮想通貨を利用するという流れは、中央銀行も看過できなくなるほど、これから、ますます加速していくのかもしれない。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10/28 火曜日
18:26
EVM・非EVMアドレス統合で一層便利に、メタマスクがマルチチェーン本格対応へ 
仮想通貨ウォレット大手メタマスクが10月28日、マルチチェーンアカウント機能を発表。1つのアカウントでイーサリアム、ソラナ、ビットコイン(近日)を管理可能に。独自トークン発行への期待も高まる。
15:40
TIS、アバランチ活用のトークン発行支援始動 ステーブルコイン・セキュリティトークンに対応
TISとAva Labsが28日、AvaCloudベースのトークン発行プラットフォームを提供開始。前日にJPYCが正式発行され関連銘柄が急騰。金融機関や企業のアセットトークン化を支援。
14:19
メタプラネット、自社株買いへ ビットコイン担保で最大5億ドル調達
メタプラネットが自己株買い枠(上限750億円)を新設し、BTCを担保に最大5億ドルの資金枠を確保。 株価がmNAVを下回る局面で資本効率の改善と株主還元を狙う。
14:10
コインべースが伝統金融大手2社と提携、決済・融資分野でステーブルコイン活用拡大
米取引所最大手のコインベースが、大手銀行Citiと資産運用会社Apolloとの戦略的提携を発表した。Citiとは24時間365日対応の仮想通貨決済機能を、Apolloとはステーブルコイン活用の信用投資戦略を共同開発する。
13:55
ソラナ共同創設者、レイヤー2安全性を疑問視 ヴィタリックらの議論を受け
ソラナ共同創業者のヤコヴェンコ氏が、イーサリアムL2のセキュリティ継承に疑問を呈し、ブテリン氏らと公開論争に発展。マルチシグによる中央集権的リスクを指摘し、478億ドルのTVLを抱えるL2の安全性が焦点に。
13:35
カナダ、ステーブルコインの枠組み構築を加速 米国政策に足並み
カナダ政府が11月4日の連邦予算でステーブルコイン規制導入を急ぐ背景を解説。米国のジーニアス法成立を受け、金融主権の維持と資本流出阻止のため、規制の空白を埋める必要性に迫られている。
13:10
ベセント米財務長官選出、次期FRB議長候補に仮想通貨支持派も
ベセント米財務長官は次期FRB議長候補を5人に絞り込んだ。仮想通貨に前向きなバウマン理事やウォーラー理事が含まれており、今秋後半にトランプ大統領に推薦を提出する予定だ。
11:20
「ステーブルコインは世界の金融安定性に対する脅威」中国人民銀行総裁が表明
中国人民銀行の潘功勝総裁がステーブルコインを世界的な金融安定への脅威と表明した。米ドル建てステーブルコインの台頭と人民元国際化の競争が背景にあるとみられる。
11:00
ブロックチェーン「MegaETH」、数分で約76億円を調達
ブロックチェーンMegaETHは、独自トークンMEGAのパブリックセールを開始。開始から数分で上限額に到達しており、投資家の関心の高さを示していて、仮想通貨領域で注目を集めている。
10:10
アマゾン提携でNFTキャラクター販売、ユガラボの「アザーサイド」11月に正式リリース 
ユガ・ラボはメタバース「アザーサイド」を11月12日に正式リリースすると発表した。アマゾン・ゲーミングと提携し共同ブランドのキャラクター「ボクシマス」を10月30日から販売予定。
09:30
米民主党ウォーレン議員ら、トランプ大統領のCZ氏恩赦を非難する決議案提出へ
米民主党のウォーレン議員らがトランプ大統領によるバイナンス前CEO・CZ氏への恩赦を非難する決議案を起草した。トランプ一族企業との癒着も疑っている。背景と論点を解説する。
09:20
アメリカン・ビットコイン、1414BTC追加取得 TRUMPミームコインも連れ高に
トランプ一族が共同創設したアメリカン・ビットコインが1414ビットコインを取得し、総保有量は3865BTCに拡大した。株価とTRUMPミームコインも上昇した。
08:55
ビットコイン復調の兆し、ゴールドと逆相関、FOMC緩和期待が追い風|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは10月半ばに急落したものの、日経平均株価が史上初の5万円を突破し、米国株式指数も3日連続で最高値を更新するなど、リスク資産への資金流入が強まる中で復調の兆しを見せている。
08:15
IBM、企業向け仮想通貨管理プラットフォームを発表
IBMが機関投資家向けに仮想通貨管理プラットフォーム「Digital Asset Haven」を発表した。マルチチェーン対応のウォレット管理、柔軟な鍵管理モデル、機密コンピューティングによる高度なセキュリティを提供。
07:40
仮想通貨投資商品、先週は約1400億円の資金が純流入
仮想通貨投資企業CoinSharesは、デジタル資産投資商品全体への先週の資金フローは約1,400億円の純流入だったと報告。ビットコインの投資商品は資金フローがプラスに転じた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧