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イーサリアムETFに機能追加案
米国証券取引委員会(SEC)は2月19日、イーサリアム(ETH)現物ETF「21Shares Core Ethereum ETF」の保有ETHをステーキング(PoS運用)できるようにするルール変更提案(19b-4申請)を受理し、パブリックコメントの募集を開始した。
もしこの提案が承認されれば、ETFで保有しているイーサリアムをステーキングすることにより追加のリワード(報酬)を獲得し、それを投資家に還元できる道が開かれることになる。
この申請は、Cboe BZX取引所が21Sharesを代表して提出したもので、ステーキングに回されるイーサはTrust(ETF)の所有分に限定され、ETFを通じた追加収益の獲得手段として活用する狙いがうかがえる。
すでに米国では昨年、イーサリアムの現物ETFが9種類承認され、多くの運用会社がステーキング機能を搭載するかどうかを検討していた。しかし、前SEC議長のゲンスラー氏が在任中に「プルーフ・オブ・ステーク(PoS)の暗号資産は証券に該当する」との見解を示していたことから、多くの申請でステーキングが取り下げられた経緯がある。
現在は、トランプ政権下のSECが暗号資産に比較的前向きな姿勢へ転じており、共和党系コミッショナーのヘスター・ピアース氏が率いる新たな暗号資産タスクフォースでは一部トークンを「非証券」と分類する案も検討されている。
今回のSECによる19b-4申請の受理は「正式承認」を意味するものではなく、連邦官報(Federal Register)への掲載後に21日間のパブリックコメント期間が設定される。その後のSECの判断により、承認か否決か、または審理開始(審査延長)へ移行する可能性がある。