
ビットコイン争奪戦
米ナスダック上場のシンガポール系医療企業バーゼル・メディカル・グループは16日、10億ドル規模のビットコイン(BTC)投資に向けた「独占交渉」を開始したと発表した。整形外科・外傷サービスを提供する同社は、この取引が承認されれば、アジアの医療企業の中で最強の財務体質を持つ企業の一つになると強調している。
同社は10億ドルのビットコイン購入を革新的な株式交換契約および画期的な取引を通じて実施する計画だ。ダレン・チョア最高経営責任者(CEO)は「この10億ドルの財務変革により、保守的な財務管理を維持しながらアジア成長戦略を実行する前例のない能力を獲得できる」とコメントしている。
ビットコインを企業の貸借対照表に加える上場企業は増加傾向にある。先駆者である米ストラテジー社(旧マイクロストラテジー)は2020年8月の最初のビットコイン購入時には約15ドルだった株価が現在400ドルまで高騰。投資家はビットコイン投資へのエクスポージャーを得るために同社株式を購入している。
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また、メタプラネットや医療サービス提供会社セムラー・サイエンティフィックなどの中小規模企業もストラテジー社の戦略を採用。現金がインフレの影響で時間とともに価値を失い、ビットコインが企業価値を高めるという考えに基づき、自社株価値向上を目指している。
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