
サウジ中央銀行のビットコイン間接投資
サウジアラビア中央銀行が、マイケル・セイラー氏率いるストラテジー(旧マイクロストラテジー)の株式25,656株(約15億円)を保有していることが5月16日付の米証券取引委員会(SEC)提出書類で明らかになった。これによりサウジアラビアは間接的に仮想通貨ビットコイン(BTC)への投資エクスポージャーを獲得した形となる。
ストラテジー社は現在568,840ビットコイン(約8.7兆円)を保有する世界最大の企業ビットコイン保有者で、ビットコインを主要な財務準備資産としている。サウジアラビア中央銀行はストラテジー株を保有することで、直接仮想通貨を購入せずに間接的なエクスポージャーを得る戦略を採用したとみられる。
この動きは、ノルウェー政府年金基金がストラテジー、コインベース、メタプラネットなど仮想通貨市場に大きなエクスポージャーを持つ企業への投資を強化した例に類似している。伝統的に中央銀行は金やドルを準備資産として好む傾向があるが、イノベーションと資産分散化へのグローバルシフトの中、サウジアラビアはデジタル資産の上昇潜在性と安定性のバランスを取るハイブリッドアプローチを模索しているようだ。
ビットコイン・トレジャリーズによると、エルサルバドル、ウクライナ、ブータン、米国を含む十数カ国がすでに国家または中央銀行保有を通じてビットコインへのエクスポージャーを持っている。サウジアラビア中央銀行はビットコインへのエクスポージャーを持つ数少ない中央銀行の一つとなった。
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