自民党デジタル社会推進本部長、初代デジタル大臣を務めた平井卓也氏は8日、東京・八芳園で開催されたTEAMZ SUMMIT 2026のDay 2キーノートに登壇した。
AIとWeb3・ステーブルコインが社会そのものを変革しつつある現在、日本はどのような統治モデルを打ち出すべきか。平井氏は過剰規制と無策の二項対立を超える第3の道として、「責任あるアジャイルガバナンス」の必要性を訴えた。
アジャイルガバナンスとは
急速に変化する技術や社会環境に対応するため、事前に詳細な規制を設けるのではなく、状況を観察しながら柔軟に規則やガイドラインを改定していく統治手法。ソフトウェア開発で広まった「アジャイル(俊敏な)」の発想を政策・規制設計に応用したもので、OECD(経済協力開発機構)なども推進している。
規制でも放任でもない第3の道
平井氏は「インターネットが情報をつなぎ、クラウドが計算能力を共有し、いまAIが意思決定を形成し始めている。ステーブルコインも価値の移動を変革しつつある」と現状を整理したうえで、「これは技術的変化ではなく、社会そのものの変容だ」と強調した。
同氏は「未来は予測不可能であり、事前に全てを規制しようとすればイノベーションを止める。一方でAI・Web3は予期せぬ失敗や悪用など現実のリスクを伴う」と指摘。過剰規制と無策の間に第3の道として「責任あるアジャイルガバナンス」を提唱した。
具体的には3つの原則を提示した。
- 明確な説明責任
AIがいかに高度化しても最終的な責任は人間が担うこと - 適応型の迅速対応
事前制御より動きながら学び調整する「ガバニング・ホワイル・ムービング」の姿勢 - 多層的な枠組み
法律が原則を定め、規制が調整し、ガイドラインが実装を支える三層構造
締めくくりには「責任あるガバナンスは単なる選択肢ではない。世界への日本の貢献であり、私たちの未来を形成する鍵だ」と語り、イノベーションと信頼・安定を両立する統治モデルを日本が世界に発信する意義を訴えた。
TEAMZ SUMMIT 2026
TEAMZ SUMMIT 2026は、Web3とAIをテーマとした国際カンファレンス。4月7〜8日に東京・八芳園で開催され、国内外から1万人規模の参加者を見込む。今回は8回目の開催で、メインステージのほかXRP Tokyo 2026(4月7日)、WayToAGI(4月8日)などの併催イベントも実施される。
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