はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

28日開催のG20首脳会議、仮想通貨も議論か|フェイスブック発表のリブラに強い危機感

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

G20首脳会議、仮想通貨の規制面も議論か
28.29日に開催のG20にて、仮想通貨に関する規制面についても議論される見通しであることが分かった。背景には、米フェイスブックが発表した独自仮想通貨リブラを巡る、国際金融市場の強い警戒感がある。

G20首脳会議、仮想通貨の規制面も議論か

28.29日に大阪で開催される20カ国・地域(G20)首脳会議にて、暗号資産(仮想通貨)に関する規制面の在り方についても議論される見通しであることが分かった。産経Bizが報じた。

米フェイスブックが発表した独自仮想通貨「リブラ」を巡り、国際金融市場は警戒感を強めている。

同社は、規制対象となる子会社の「Calibra」を設立し、Libraを利用した金融サービスを2020年に提供する予定だ。

銀行を介さず、米ドルなどの法定通貨に価値が裏づけされた「ステーブルコイン」で取引可能な国際送金や決済サービスが世界的に浸透すれば、世界各国の金融機関および金融緩和政策に与える影響は計り知れないとされる。

リブラは、「世界の成人人口の31%にあたる17億人を対象に、新興国で銀行口座を持たない人々をサポートする社会的意義」を主張しているが、2018年には8700万人分の利用データが漏洩するなど、個人情報の取り扱いに関する問題も起こしているほか、新興国における犯罪資金などの抜け道になりかねないことから、各国の規制当局側は難色を示している。

リブラトークンの発表直後には、米国会下院の金融サービス委員会のMaxine Waters理事長が、フェイスブックCEOの公聴会を7月16日開催するまで開発の一時停止を要求。米国連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は、「スケールの大きい通貨となる可能性が見込まれる。潜在的なメリットとリスクの両方が存在する。」と言及したほか、英中央銀行のMark Carney総裁は、「グローバルにおける最高水準の規制を遵守する必要がある」と指摘するなど慎重な姿勢を見せた。

国境を越える巨大経済圏は、諸刃の剣か

リブラプロジェクトが5〜10年以上先を見据え、仮想通貨の特性を活かすことで、国境を超えた壮大なエコシステム(生態系)の確立を目論んでいることは明らかだ。

18日に公開されたホワイトペーパー(事業計画書)によれば、フェイスブックは国際的な協会員で構成された企業体で「非営利団体・リブラ協会」を組織し、その本部をスイス・ジュネーブに置く。外部組織「Calibra」には、世界大手決済企業であるビザ(VISA)やマスターカード(Mastercard)に加え、米配車大手ウーバー(Uber)、大手音楽サービスのスポティファイ(Spotify)など27社が参画することも発表された。

参画する企業からも、送金・決済分野で若年層の取り込みを図ろうとする意図が確認されるが、SNS上で巨大プラットフォームを築き上げたフェイスブックによる国際金融市場への挑戦は、技術革新・経済革命として大いに期待されるその反面、金融市場における伝統的概念を短期間で破壊し得ることの「副作用」など未知のリスクは無視できない。G20(Group of Twenty)に参加する世界の主要国も見逃せない動きとなろう。

日本の資金決済法の定義では、「本邦通貨及び外国通貨並びに通貨建資産を除く」と明記されているため、法定通貨と交換可能なステーブルコインは、仮想通貨の定義から外れるとの解釈もある。今後も想定される革新的なサービスにおいて、ルール整備が追いついていない実態があり、各国の対応が急務となる。

なお、FATF(金融活動作業部会)は22日、暗号資産の監督法を明確化するための「ガイダンス」を発表した。

37の加盟国に対して仮想通貨の規制強化を促した国際ガイダンスは、資金洗浄やテロ資金供与の防止を目的にしたグローバル・スタンダードの性質を帯びている。FATFは採用までの準備期間を12ヵ月とし、2020年の6月を期限としているが、商業銀行と同等水準の厳格なものとなっており、わずか1年間で各国が足並みを揃えることができるかは不透明だ。

G20サミットと同日開催の「V20」

なお、FATFのガイダンスに対応するため、各国の仮想通貨関連業界の代表も大阪に結集する。

G20の日程に合わせる形で開催される「V20」は、FATF関係者と共に、ビジネスと技術両面で実行可能、かつ規制の目的にも叶う対策について議論する場を設けるという。

CoinPostの関連記事

G20サミットと同日開催の「V20」 仮想通貨有力プロバイダーが集結するサミットの概要と目的
仮想通貨のこれからに多大な影響を及ぼす規制となる、世界基準の暗号資産監督法ガイドラインに対応するため、世界をリードする仮想通貨サービスプロバイダが、大阪に結集する。G20と同日開催されるV20の概要と目的とは?
日銀の黒田総裁、米フェイスブックの仮想通貨(暗号資産)プロジェクト「リブラ」に言及
日銀・金融政策決定会合の結果を踏まえた記者会見で、日銀の黒田総裁が、フェイスブックの仮想通貨プロジェクト「リブラ」とビットコイン(BTC)などの暗号資産の現状について、記者の質問に答えた。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/06 土曜日
13:46
仮想通貨市場構造を定める「クラリティ法案」を遅滞させる3つの争点とは? 専門家見解
仮想通貨に詳しい弁護士が、ビットコインなどについて米国の規制を明確化する「クラリティ法案」の年内進捗は期待薄だと見解。3つの争点が議論のハードルだと指摘する、
11:15
メタマスク、予測市場取引機能を導入 ポリマーケットと連携しウォレット内で完結
メタマスクが12月4日、トラストウォレットが12月2日に予測市場機能を相次いで発表した。ユーザーは自己管理型ウォレット内で実世界のイベント結果を予測し仮想通貨で取引できるようになる。
10:45
SBI VCトレードとサッポロビール、黒ラベルTHE BARリニューアル記念でNFT配布キャンペーン開始
仮想通貨取引所SBI VCトレードとサッポロビールがWeb3技術を活用した実証実験を12月5日に開始した。黒ラベルTHE BARのリニューアルを記念し、応募者全員にNFTを配布。保有者は店舗で特別なビール体験が受けられる。
10:10
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」、5週連続で資金流出 4200億円規模に
ブラックロックの仮想通貨ビットコイン現物ETF「IBIT」から5週連続で約4200億円が流出した。上場以来最長の流出超過を記録。同社の事業開発ディレクターは「正常な動き」と述べた。
09:30
米SEC、仮想通貨プライバシー円卓会議を来週開催 ジーキャッシュ創設者も参加
米証券取引委員会が金融監視とプライバシーをテーマにした円卓会議を12月15日に開催予定。ジーキャッシュ創設者ゾーコ・ウィルコックス氏を含む専門家がパネリストとして参加し、仮想通貨の匿名技術と監視措置について議論を行う。
08:35
トム・リーのビットマイン、今週約9.8万ETHを追加購入 総保有額1.8兆円相当
ビットマインは今週もETHの押し目買いを実施し9万7650イーサリアムを追加購入した。アーカムのデータによると、同社の総保有額は1.8兆円に達しETH総供給量の3.16%を占めている。
08:00
KLab、ビットコインと金を組み合わせた財務戦略を発表
KLabは、仮想通貨ビットコインと金を財務資産に組み込むデュアル・ゴールド・トレジャリー戦略を実施すると発表。同日発表した資金調達で得る約51億円のうち36億円を充当する。
07:35
ウィズダムツリー、欧州初の完全ステーキング型イーサリアムETPを上場
ウィズダムツリーが4日、Lidoプロトコル経由でミントされたstETHのみを保有する欧州初の完全ステーキング型イーサリアムETPを上場した。運用資産約5000万ドルでドイツ、スイス、フランス、オランダの取引所で取引が開始された。
06:30
ビットコイン保有企業の指数除外方針に反対、ストライブ社がMSCIに書簡
米ナスダック上場企業ストライブがMSCIに対し、ビットコイン保有企業を株式指数から除外する提案に反対する書簡を送付した。同社は7500BTC以上を保有する企業として、50%基準は不公平で実行不可能だと主張。
05:55
仮想通貨評価損不計上でフィスコとクシムに課徴金勧告 金融庁監視委が虚偽報告を指摘
証券取引等監視委員会が5日、フィスコとクシムに対し、仮想通貨の評価損を適切に計上せず有価証券報告書に虚偽記載を行ったとして、それぞれ1500万円と1200万円の課徴金納付を勧告した。
12/05 金曜日
19:26
テザー投資家が英政党に史上最高額寄付 改革党に18億円相当
ステーブルコイン発行会社テザーの投資家クリストファー・ハーボーン氏が英国改革党に900万ポンド(約18億円)を寄付し、存命個人からの政党寄付として史上最高額を記録。米国でもトランプ大統領が選挙期間中に仮想通貨業界から2600万ドル超を集めるなど、仮想通貨資金が英米両国の政治に影響力を持ち始めている。
18:40
Cloudflare障害でコインベースなど取引所が一時アクセス不能 11月に続き再発
12月5日夕方、Cloudflareの障害により、コインベースやクラーケンなど複数の仮想通貨取引所とDeFiプロトコルのユーザーインターフェースが一時的にアクセス不能に。11月18日に続く障害で、インフラ依存のリスクが再び浮き彫りとなった。
17:24
米上場AlphaTON Capital、約630億円調達へ TONトークン取得とAI投資
ナスダック上場のデジタル資産運用企業AlphaTON Capitalが、米SECに4億2069万ドル(約630億円)の資金調達枠を申請。TONトークンの追加取得とテレグラムのCocoon AIネットワークへの投資を計画。TONエコシステムへの機関投資加速が見込まれる。
14:30
チェーンリンク現物ETF、初日に64億円の流入で好調 ソラナETFからは最大流出
仮想通貨チェーンリンク現物ETFの取引初日に64億円が流入し好調な滑り出しとなった。一方ソラナ現物ETFからは過去最大の資金流出があった。
14:00
国際通貨基金(IMF)、ステーブルコインの規制断片化に警鐘 
国際通貨基金が今週、ステーブルコイン市場の評価報告書を公開し、各国の規制枠組みの断片化が金融安定性を脅かし監視を弱体化させ、国境を越えた決済の発展を遅らせていると警告した。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧