はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨リブラ公聴会:リブラはデジタル人民元に対抗し、米主導権を保持する

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

リブラ公聴会

フェイスブック社が主導する仮想通貨リブラについて、米下院金融サービス委員会の公聴会が開かれ、6時間以上にも及ぶ質疑応答が行われた。

改めて規制準拠の姿勢を示したザッカーバーグ氏は、米国に反するプロジェクトではないとして、「フェイスブックは、米規制当局が認めるまで、世界のどこにおいてもリブラ発行に関与しない」と言及。発行期間の延期も視野に入れた発言を行なった。

また、公聴会の議論は、経済的・地政学的な視点から、アメリカと中国のライバル関係にも及び、両国の競争が激化する中で、リブラはアメリカを優位な位置に保つとザッカーバーグ氏は論じた。

中国人民銀行も、独自のデジタル通貨を発行する計画を進めていることは周知の事実だが、リブラを規制することで、米国は遅れをとることになると指摘した。

中国のデジタル通貨については、中国政府高官が「5年という歳月をかけて発行準備が完了している」と発表したほか、同国のデジタル人民元の設計デザインは「リブラに似ている」とも明かしてる。

デジタル人民元の開発フェーズでは、中国人民銀行調査局の代表Wang Xin氏が、リブラの台頭によって、中国政府はこれまで進めていた仮想通貨のリサーチ段階から開発段階への移行が迫られていると言及している。

リブラの通貨組成比率(準備通貨)では米ドルが50%を占めている(中国元はなし)ことで、米国経済と関わりが強くなるとして、ザッカーバーグ氏は、次のように述べた。

中国は、同じような構想を数カ月以内に実現するために、現在迅速に動いています。私たちアメリカは今日世界のリーダー的存在ですが、革新を取り入れていかなければ、この先もリーダーでいられるとは限りません。

リブラは主に米ドルで裏付けされます。私はリブラが、アメリカの財政的リーダーシップ、のみならず民主主義の価値観も世界に拡大していくと信じています。アメリカが革新を取り入れなければ、私たちの財政的リーダーシップも保証されません。

リブラ・プロジェクトが、台頭する中国の力に抵抗し、米国が世界の金融リーダーであり続けることを保証すると述べた格好である。

ザッカーバーグ氏は、パトリック・マクヘンリー議員の中国の技術的急成長に関する質問に答え、「今日、トップテクノロジー企業のうち10社のうち6社が中国から出てきており、私たちの価値観を共有していないことは確かです」とも述べた。

公聴会終了後、委員会委員長のマキシン・ウォーターズ氏は、台頭する中国を踏まえて「世界が求めるニーズを満たし、国際的競争力を持つために、私たちアメリカは充分な大きさと力、賢さをもっていると信じています。アメリカは進み続けなければいけません。」と締めくくった。

デジタル人民元のもたらす潜在的脅威については、大手投資銀行RBC Capital Marketsのアナリストも、「アメリカの規制当局がリブラをしりぞけ、仮想通貨による革新を促進する規則を考案しなかった場合、中国のCBDC(中央銀行デジタル通貨Central Bank Digital Currency)は、新興国で事実上のグローバルデジタル通貨になるよう、戦略的に位置付けられる可能性がある。」と指摘しているところだ。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/05 土曜日
13:40
トランプ一族の「World Liberty Financial」、WLFIトークンの取引開始を提案
World Liberty Financialが仮想通貨WLFIトークンの譲渡可能化を提案。早期支援者のトークンがアンロックされる見込み。
13:00
リップル社、シンガポールでXRPLの起業家育成プログラム開催へ 最大20万ドル資金提供
リップル社がシンガポールでXRP台帳基盤の起業家育成プログラムを開始する。RWAトークン化・DeFi・AI分野などに焦点を置き、最大20万ドルの資金提供を予定している。
10:20
1兆円相当ビットコインが移動も、構造的売り圧力は限定的か=Bitcoin Vector分析
14年以上動かなかった8万ビットコイン(約1.2兆円)が8個のアドレスから移動。仮想通貨取引所への売却ではなくOTC取引との見方も。
09:45
ロシア国営ロステック、トロンでステーブルコインRUBx発行へ 制裁回避狙いも
ロシア国営企業ロステックがルーブル建てステーブルコインRUBxを年内に発行する予定だ。決済プラットフォームRT-Payも立ち上げる。経済制裁回避の意図もあるとみられる。
08:20
Mercado Bitcoin、XRPレジャーで約300億円の資産トークン化計画
ブラジルの仮想通貨取引所Mercado BitcoinがXRPLで実世界資産トークン化を拡大。南米機関による最大規模の取り組み。
07:10
英上場ゴールド探査会社Hamak Gold、ビットコイン財務戦略導入で247万ポンド調達
ロンドン上場のHamak Goldが仮想通貨戦略転換を発表。カタール王族系投資ファンドも参加し株価6%上昇。
06:55
14年以上動かなかったビットコイン、合計1兆円相当が移動 警戒感高まる
14年以上動かなかった合計1兆円相当の仮想通貨ビットコインが、8個のアドレスから移動したことがわかった。当時からどのくらい価値が増えているのかも明らかになっている。
06:30
Ondo Finance、米SEC登録のOasis Pro社買収でトークン化証券市場に本格参入
RWAトークン化プラットフォームOndoが規制準拠のOasis Proを買収。米国投資家向けトークン化証券サービス拡大へ。
06:21
初心者向け|仮想通貨取引所のKYC手続きとは?スマホでできるeKYCの流れと注意点
口座開設の必須手順 暗号資産(仮想通貨)取引所を利用し始めるには、口座開設時に「KYC(本人確認)」と呼ばれる手続きが必要です。これは、ユーザーの身分確認や、利用目的の確認を通…
06:10
スウェーデン、違法収益による仮想通貨の押収を強化
スウェーデンのストレマー司法相が警察や税務当局に仮想通貨を含む犯罪収益の押収強化を指示。昨年11月導入の欧州最厳格な没収法により840万ドル相当を押収済み。
05:40
2800分の1の確率を突破 個人マイナーがビットコイン採掘に成功、5000万円獲得
個人ビットコインマイナーが7月4日にブロック903,883を単独採掘し、3.173BTC(約5000万円)の報酬を獲得。ネットワーク全体の0.00026%のハッシュレートで成功。
07/04 金曜日
17:43
マックハウス、仮想通貨事業でゼロフィールドと基本契約
アパレル大手マックハウスが暗号資産事業に参入。国内マイニングシェア1位のゼロフィールドと基本契約を締結し、ビットコイン購入とマイニングの両輪戦略で収益多様化を目指す。
17:11
SMBCグループ、事業共創施設「HOOPSLINK」を丸の内に開設 Web3や生成AIの活用を目指す
SMBCグループが事業共創施設「HOOPSLINK」を丸の内に開設。Web3などを活用し、スタートアップから大企業まで多様なパートナーと新事業を創出。
15:08
みんなの銀行、ソラナ基盤のステーブルコイン事業化に向け共同検討を開始
みんなの銀行がソラナ(SOL)基盤のステーブルコインとweb3ウォレットの事業化に向け共同検討を開始。Solana Japan、Fireblocks、TISの3社と協業し、新たな金融体験の創出を目指す。
13:50
米上場アンバー・インターナショナル、約37億円調達で仮想通貨準備金戦略を加速
米上場のアンバー・インターナショナルが機関投資家から2550万ドルを調達し、1億ドルの仮想通貨リザーブ戦略を強化。パンテラ・キャピタルなど著名投資家が参加。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧