はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ネム「Symbol」 ファイナリティの重要性を解説

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ファイナリティの重要性

仮想通貨ネム、次世代ブロックチェーンSymbol(シンボル)の開発に関連するネムグループは現在進められている「ファイナリティ」のソリューション開発について、その重要性や開発が遅延している理由についての解説を公開した。

外部から専門家を招くなどし、作業は進展しているものの、ブロックチェーンの中でも最先端の分野で正しい答えもない状況が見通しを難しくしている状況だという。

ファイナリティとは

ファイナリティとは決済が最終的に決定されることを指す。決済を行った後に、それが覆る可能性があればファイナリティがあるとは言えない。

また、ファイナリティには確率的なもの(ビットコインなどのブロックチェーン)と決定的なものの二つのアプローチが存在する。ビットコインのブロックチェーンは、該当するトランザクションが入るブロックの後にいくつものブロックが繋がっていくことで、該当ブロックが覆る可能性が確率的に現実的ではなくなる。

ビットコインでは、6個のブロック(約1時間かかる)が承認されるのを待って決済が確定されたとみなす場合が多く、確率的にファイナリティがあるということになる。

これに対し、決定的なアプローチでは、ネットワークがそのブロック、あるいはトランザクションが最終的なものであることを決定する。確率的なアプローチに比べ、ファイナリティを得るまでの時間が短いといったメリットがある。

NEMグループによる解説記事ではファイナリティが考慮されないとどうなるのか、大幅に単純化した例を用いて説明している。

例えば、自分がウォレットから100BTCを取引所に送り、即座に自分の取引所のアカウントに残高が反映されたとする。自分はすぐさまその100BTCをETHに交換、取引所から自分のウォレットに引き出す。

ところが、その後ブロックの承認作業が進み、100BTCの取引が含まれたブロックが誤ったチェーンとしてロールバックされて(覆されて)しまう。

そうすると、手元(ウォレット)には、送金できなかった100BTCと、実際には送金されなかった100BTCと交換して手に入れたETHが残る。取引所は100BTC分の資産を失うことになるともいえる。

ファイナリティへの取り組み

以上により、ファイナリティの設計はプロジェクトにおいて重要であり、ネムは決定的(確定的)なアプローチでファイナリティを持とうとしている。

ファイナリティを含めた問題を決定的なアプローチで解決しようと取り組んでいるのはネムのSymbolだけではなく、競合となるオープンソースのチェーンが幾つかの異なるアプローチで決定的なファイナリティを実装しようとしている。

それはブロックの承認者(ノード)を許可制にしたり(DBFT)、アルゴランドのPPoSアプローチなどが存在している。

ネムの開発者らは特にアルゴランドのアプローチを参考にしたり、複数プロジェクトで経験を持つ専門家を招いて、ソリューションの設計に取り組んできたという。

それでも、設計のプロセスが想定よりかかっていることが開発の遅れの原因であり、その理由としてはブロックチェーンの学術的研究において最先端の取り組みであることから、明確な答えや正しい答えがないと説明されている。

次のステップとなるのは設計の最終決定であり、これが1〜2週間以内に終わることをコア開発チームは期待しているが、いつ終わるか明確ではないのが現状だという。また、テストネットの開始とローンチの日付にも影響する可能性があるが、その影響を避けるか、最小化できる選択肢を考えているとした。

参考:ネムフォーラム

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08/21 木曜日
17:48
シンプレクス、ステーブルコイン参入を支援へ アバランチ実証実験を受け
シンプレクスが金融機関のステーブルコイン事業参入支援を本格化。Ava Labsとの実証実験でアバランチ基盤の高性能インフラを実証し、参入障壁の解消を目指す。
17:23
カニエ・ウェスト、仮想通貨YZY発表
カニエ・ウェスト(Ye)が暗号資産(仮想通貨)「YZY」をソラナ上で発行し、発表直後にバイナンスに上場。YZY Moneyエコシステムの中核トークンとして決済サービス「Ye Pay」やYZYカードを展開予定。
16:39
メルカリとソニー、NFT・デジタルコンテンツ普及で基本合意 Soneium活用へ
メルカリとソニーグループがNFT・デジタルコンテンツ普及で基本合意。ソニー独自ブロックチェーン「Soneium」を活用し、メルカリの月間2300万人ユーザー基盤でWeb3技術の大衆化を目指す。アイドル関連NFT販売を皮切りに新エコシステム構築へ。
14:00
米上院議員、仮想通貨市場明確化法案の年内成立を目指す
シンシア・ルミス米上院議員は、仮想通貨規制の明確化を図るクラリティ法案の年内成立を目指すと発表した。先月発表された上院の独自案ではなく、超党派の支持を得た下院案を基本法案とする方針に切り替え、11月末にはトランプ大統領への提出を見込んでいる。
13:40
ゴールドマンサックスとベッセント財務長官、ステーブルコイン急成長を予測
米財務長官とゴールドマンサックスがステーブルコイン市場の急拡大を予測。規制整備により数兆ドル規模の成長期待が高まる中、JPモルガンは慎重姿勢を示す。
12:50
「ビットコインは2030年までに100万ドルへ」コインベースCEOが強気予想
コインベースCEOが2030年のビットコイン価格を100万ドルと予想した。機関投資家流入など強気シナリオの要因を挙げている。仮想通貨の今後のユースケースについても話した。
12:00
「多様なイノベーション促進へ」金融庁・今泉参事官が語る、暗号資産規制やETFの展望
金融庁の今泉宣親・暗号資産ブロックチェーンイノベーション参事官が語る、ビットコインETF、制度改革、ステーブルコインの展望。利用者保護とイノベーション両立への取り組みを詳述。
12:00
ビットバンク廣末社長が語る、ビットコインとの出会いと今後の展望|WebXスポンサーインタビュー
大規模カンファレンス「WebX 2025」のタイトルスポンサーとしてブース出展を決めた、ビットバンク廣末紀之社長独占インタビュー。オリコン顧客満足度2年連続1位の暗号資産取引所が語るWeb3時代の資産形成戦略とWebX2025への展望を聞く。
11:30
明日にジャクソンホール会議パウエル講演控える中、仮想通貨相場反発
ビットコインが前日比1.17%上昇する中、機関投資家によるイーサリアム大量購入が継続。Bitmine Immersionが52,475ETH追加で総保有額66億ドル近くに。一方、個人投資家のアクティブアドレス数は8月に28%減少し、ビットコイン・イーサリアム現物ETFからも大幅流出。ジャクソンホール会合でのパウエル議長発言が今後の相場を左右する見通し。
10:50
アーサー・ヘイズ、幹細胞事業に投資
ビットメックスの創設者で元CEOのアーサー・ヘイズ氏が幹細胞クリニック事業に大規模投資し取締役就任。先週売却した仮想通貨を1050万ドルで買い戻し、「利益確定はもうしない」と方針転換。
10:05
イーサリアム財団、セキュリティ強化の行動指針発表
イーサリアム財団は、Trillion Dollar Securityのプロジェクトについて行動指針を発表。仮想通貨イーサリアムの広範な調査を経て、まずはユーザー体験の安全性を強化する。
09:40
米ブロックチェーン協会ら、ステーブルコイン利回りに関する「ジーニアス」改正案に反対
米ブロックチェーン協会らが、銀行協会提案のステーブルコイン利回り規制強化に反対している。「ジーニアス」法案の改正案にいくつかの論点から異議を唱えた。
08:35
米ナスダック、BNB保有企業WINTの上場廃止決定 株価75%超暴落
米ナスダックがBNB投資企業ウィンドツリー・セラピューティクス(WINT)の上場廃止を決定。株価が最低価格1ドルを下回り、今年99%以上下落。
08:00
RWAトークン取引所「DigiFT」、計37億円の資金を調達
RWAトークンの取引所DigiFTは、現在までで合計約37億円の資金を調達したことを発表。直近の資金調達ラウンドはSBIホールディングスが主導している。
07:45
トークン化株式「xStocks」、トロンのブロックチェーンに拡大へ
クラーケンとBackedは、TRON DAOとの協業を発表。株やETFをトークン化して取引できるようにするサービスのxStocksを、仮想通貨トロンのブロックチェーンに対応させる。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧