BlockFi、ビットコイン投資信託
米大手暗号資産(仮想通貨)レンディング業者BlockFiが新たにビットコイン投資信託を提供開始したことがわかった。
同社が投資信託を販売するのは今回が初めて。1月末の証券取引委員会(SEC)へ提出した資料での情報公開に続く動きだ。
この投資信託の規制条件はグレースケール社が販売しているGBTCに類似したもので、機関投資家をターゲットに私募販売を行う。裏付け資産のビットコインを保管するのは、金融大手フィデリティの仮想通貨子会社FDAで、インデックスおよびプライシングデータはブロックチェーンデータ企業CoinMetricsが担当する。
仮想通貨投資信託で大手のGBTCと異なり、米国主要OTC市場のOTCQXへの上場は行っておらず、現時点では公開市場における取引はできない。
ビットコインは、直接キャッシュフロー(金利等)を生み出さないが、コロナ下の経済情勢において、他の金融資産との相関関係などを理由に資金が集まる傾向が強まっている。現物の直接管理にハードルがあるため、グレイスケールが提供するような投資信託形式への資金が集中している傾向がある。
特に、2020年からの強気相場を受け、機関投資家の需要が高まっており、OTCQX市場における出来高が1月最も高かったのがGBTCだった。GBTCの他、米Osprey Fundsが提供するビットコイン投資信託「OBTC」もOTCQXで取引されており、併せて人気を博している。
BlockFiのZac Prince CEOは投資信託を開始することについて、「機関投資家の直近数ヶ月の動向や需要を見ると、投資信託を開始する絶好なタイミングだと判断した」とコメントしている。