CoinPostで今最も読まれています

サンフランシスコ連邦準備銀行総裁「仮想通貨は通貨ではない」「技術としては有望」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

サンフランシスコ連邦準備銀行総裁のJohn Williams氏が現状の仮想通貨を批判
「仮想通貨は通貨としての基本的な評価基準を満たしていない」とする一方で、有望な技術としては認めている旨の発言をしました。

仮想通貨は通貨ではない?

次期ニューヨーク連邦準備銀行総裁として最も有力視されている、 現サンフランシスコ連邦準備銀行総裁のJohn Williams氏(以下ウィリアム氏)は、4月20日の演説の中で、「仮想通貨は通貨としての基本的な評価基準を満たしていない」と発言しました。

その演説の中で、ウィリアム氏は、通貨は「基本的に価値の貯蔵手段」であるべきもので、常に変化し続けている経済及び金融状況に対応するため、「弾力性」を有することが必要であると述べました。

またウィリアム氏は、仮想通貨の極端な価格変動を問題視し、価値の貯蔵手段としては不安定であると同時に、物やサービスに対する信頼性のある決済手段となることが困難であると主張しました。

さらに、ウィリアム氏は、仮想通貨コミュニティでの不法行為問題に強い懸念を示し、次のように述べました。

「ビットコインやその他の仮想通貨を取り巻く仕組み、つまり制度的取り決めには、問題がある。まず、詐欺行為、資金洗浄、テロへの資金提供など、多くの問題を抱えている

技術的には有望と評価

中央銀行でのキャリアが長いウィリアム氏は、仮想通貨に関しては、「大きな偏見を持っている」と 公然と認めながらも、次のように付け加えました。

「本来、通貨の供給という構想や判断は、むしろ政府や中央銀行の領域に属するものだ。 私は、仮想通貨をより有望な技術としては、評価している

一方で、ウィリアム氏が指摘するような問題点は、仮想通貨が作られるずっと前から、法定通貨も直面している問題であるとの意見もあり、中央銀行や政府の政策が万能ではなかったことは、近年の世界的な金融問題を振り返っても、明らかだといえるでしょう。

例えば、強烈なインフレに見舞われ、自国通貨がその役割を果たせなくなっているジンバブエや、政治的腐敗問題に直面し、経済の先行きに大きな不安を抱える南アフリカなど社会経済が不安定な国々では、非中央的金融システムの構築と、個人同士での容易な資金のやり取り方法の確立という、ビットコインなど仮想通貨の持つ顕著な特徴が、いかに魅力的で説得力を持っているかは、想像に難くありません。

インターネット業界では、ウィリアム氏と全く逆の立場を表明している著名人もいます。

ツイッター(Twitter)と電子決済会社スクエア(Square) CEOのJack Dorsey 氏は、去る3月、イギリスのタイムズ紙に、10年以内にビットコインがドルや他の法定通貨にとって代わり、インターネットでの単一通貨として使われるようになるだろうと語っています。

急速に独自の進化を続けている仮想通貨は、そのすべてをひとくくりには、できない時代に突入してきています。

中央集権的に、通貨と経済を管理統制しようとする政府や中央銀行が、これからその難題にどう取り組んでいくのか、注目されます。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/19 金曜日
18:00
2024年注目の仮想通貨10選 セクター別の主要銘柄
暗号資産(仮想通貨)市場を代表する、注目銘柄10選。ビットコイン現物ETFが承認され半減期を迎える2024年。RWAやAI銘柄などセクター毎に投資活動が活発化。年初来の騰落率を含む各種データを網羅。ソラナのミームコインやエアドロップの効果は業界全体に影響している。
13:53
Yuga Labs、NFTゲームの知的財産権をゲームスタジオ「Faraway」に売却
著名NFTコレクション「Bored Ape Yacht Club」で知られるYuga Labsは、同社が開発するNFTゲーム「HV-MTL」と「Legends of the Mara」の知的財産権を、ゲームスタジオ「Faraway」に売却したと発表した。
11:54
中東情勢緊迫化で株やビットコインなど急落、リスク回避の動き強まる
中東情勢を巡りイスラエルのイランへの報復攻撃が伝わり、日経平均株価や仮想通貨ビットコインなどリスク性資産が暴落した。先行き懸念からリスク回避の動きが強まっている。
11:30
Ondo Finance、米国債建てトークンUSDYをコスモスで展開へ
資産トークン化企業Ondo Financeは、Noble Chainと提携して米国債建てトークンUSDYなどの資産をコスモス上で展開すると発表した。
11:00
テザー社、USDT超えて最先端技術提供へ 4つの新部門立ち上げ
USDTを発行するテザー社は事業部門を4つに再編する計画を発表した。ステーブルコインを超えた、より包括的なソリューションを提供していく計画だ。
10:10
「BTC半減期後の相場はマクロ経済が主導」10x Research分析
仮想通貨ビットコインの半減期後の相場を主導するのはマクロ経済であると10x ResearchのCEOが指摘。現状ではビットコインの今後価格が5万ドルまで下がる可能性もあると述べている。
09:35
Aptos開発企業、マイクロソフトやSKテレコムなどと提携
アプトス・ラボが数社と共同で開発するAptos Ascendは、金融機関向けのデジタル資産管理プラットフォームだ。この製品はAzure OpenAI Serviceを使用する。
07:55
仮想通貨取引所バイナンス、ドバイで完全な事業ライセンス取得
バイナンスは昨年同局からMVPライセンスを取得したが、同ライセンスには3段階のプロセスがあり、今回は最終段階をクリアしたことになった。
07:20
「半減期後にBTC価格は下落する可能性」JPモルガン
半減期後に仮想通貨ビットコインの価格は下落する可能性があると、JPモルガンのアナリストは分析。17日のレポートで分析の根拠を説明している。
06:30
バイナンス、新たな仮想通貨ローンチパッド「メガドロップ」発表
最初に選ばれたプロジェクトは仮想通貨ビットコインのステーキングプラットフォーム「BounceBit」で、168,000,000 BBトークンがMegadropを通して配布される予定だ。
06:00
コインベース、ソラナミームコイン「WIF」の永久先物提供へ
米仮想通貨取引所大手コインベース(およびインターナショナル取引所)は19日、ソラナ基盤のミームコイン「WIF」のパーペチュアル先物取引を新たに提供する予定を発表した。
04/18 木曜日
17:05
Flare Network、PFP NFT生成AIサービスの一部機能を公開
Flare Network(フレアネットワーク)はデータに特化したブロックチェーンとしてAIを強化。Atrivと提携してコードなしでNFTを生成するプラットフォームを提供。このプラットフォームは、デジタルアートの取引と集大成を容易にし、安全なクロスチェーン取引をサポートする予定。
17:00
ビットコインの新トークン標準「Runes」が注目される理由
仮想通貨 ビットコイン新たな代替トークン基準「Runes」にコミュニティの注目と期待が集まっている。ビットコイン版NFTの発行を可能にしたOrdinalsの開発者が、設計した新たなプロトコルで、ビットコインの半減期に合わせてローンチされる。
16:25
ソラナのDEX「Drift」、18万ユーザーに1億トークンのエアドロップ実施へ
ソラナのDEXプロトコル、Driftが1億トークンのエアドロップを実施予定。取引量200億ドル超のプラットフォームで、ユーザー活動に基づくトークン配布が行われる。新たな暗号資産(仮想通貨)DRIFTの詳細を解説。
15:00
コンサル大手EY、イーサリアム基盤の契約管理サービスを立ち上げ
世界四大会計事務所の一つ、アーンスト・アンド・ヤングは、ブロックチェーン技術を活用した企業契約管理ソリューション「EY OpsChain Contract Manager」の立ち上げを発表した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/20 ~ 2024/04/21
大阪 京セラドーム大阪
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
重要指標
一覧
新着指標
一覧