Huobiで新たな対応か
中華系大手仮想通貨取引所Huobiはレバレッジ取引で、本来最大の125倍レバレッジを5倍に引き下げたことがわかった。
中国事情に詳しいジャーナリストWu Blockchainによると、5倍以上のレバレッジを選択した場合、「リスクを下げるために、高レバレッジは現在使用不可能」と表示される。
Exclusive: Due to concerns about regulatory policies, China's largest exchange Huobi recently restricted the leverage of existing users to less than 5x after stopping new users in China from using derivatives. The previous maximum was 125x pic.twitter.com/B5MWVJYGzK
— Wu Blockchain (@WuBlockchain) June 16, 2021
Huobiがレバレッジを大幅に下げた背景には、中国政府の仮想通貨取引禁止方針があると考えられる。5月末に発表された、金融リスク防止策の一環で仮想通貨取引の取り締まりを強化する方針を受け、Huobiは中国国内の新規ユーザーがレバレッジ取引を利用できない方針を実施するなど対策を講じてきた。今回の制限策もこれに続くものと見られる。
一方、完全に中国ユーザーへのサービスを停止するのでなく、レバレッジ倍数を下げるという施策から、政府がリスクの低い取引を完全に排除しようとしない可能性もあるとする意見もあり、今後の動向に注目が集まる。
この点については、先日政府系メディア「新華社」は解説レポートにて、政府が取引を厳しく取り締まる理由が仮想通貨における「横行する市場操作」だが、必ずしも現物の仮想通貨取引を「違法」とみなしていないといった見解を示した。「ビットコイン(BTC)などの仮想通貨が『バーチャルコモディティ』として売買されるなら、一般市民でも自由に参加することはできる。もちろん、損失などは自己責任になる」としていた。
CoinGeckoのデータによると、デリバティブ取引所ランキングでは、HuobiはFTXに次ぎ、3位に位置している。中国でのレバレッジ引き下げが今後出来高にどのように影響を与えるか留意する必要があると言える。