CoinPostで今最も読まれています

SEC・CFTC:連携して調和性を保った政策や規制を築いていく事の重要性を強調

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

SECとCFTC、DOJ(司法省)が一同に介す対談
米国政府関係者がニューヨークで行われたコンセンサス2018で仮想通貨やICOについてパネルディスカッションを行いました。現在米国内で揺れている仮想通貨に関する統一見解に迫る注目スピーチです。
Howey Testとは
最高裁判所が最も初期に定めた「投資契約」該当性の審査基準。該当した場合、1993、1994年の証券法により、有価証券として見なされ、規制の対象となる。仮想通貨の有価証券議論の要因の一つ。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

米国政府関係者がニューヨークで行われたコンセンサス2018で仮想通貨やICOについてパネルディスカッションを行いました。

米国のSEC(証券取引委員会)、CFTC(商品先物取引委員会)とDOJ(司法省)所属の役人が登壇し、仮想通貨の規制や法律に関して言及しました。

SECからは2010年に発足されたサイバー部門のチーフであるRobert Cohen氏、CFTCからは執行担当のJames McDonald氏、またDepartment of Justiceからは司法次官補Sujit Raman氏が出席しました。

今回のディスカッションでの観覧客からの注目点となったのは、米国の統一規制見解とSECのJay Clayton長官が厳格な態度を姿勢を示し、波紋を呼んでいる有価証券該当の問題に関してでしょう。

アメリカ政府で重要な3部門の関係者達は、イノベーションを妨げたり、ブロックチェーン技術を踏みにじるような事はしたくないと合意しました。

SECとCFTCの見解

仮想通貨が有価証券に該当するかという問題は”Howey Test”が重要となります。

SECは1946年に執り行われたSEC v. Howey Co.,という法律事件を引用し、 実質証券として見なされる仮想通貨の違法になりえる部分を非難しています。

SEC v. Howey Co.,は1946年に行われた裁判判決ではリースバック(売却した資産の買主とリース契約を結び、資産をそのまま使用しながら賃料を支払うリース形態)も有価証券と見なされると判決され、ここからHowey Testという概念が生まれました。

実際SECがHowey Testを仮想通貨に適用し有価証券であると判断された場合、事前に登録をしなかった事により、罰則が伴います。

このように、SECは現在仮想通貨に対して懐疑的な意見を保っていると言えます。

対するCFTCはCryptodaddy(仮想通貨の父)という愛称で呼ばれるChristopher Giancarlo会長を筆頭に全体的に仮想通貨に対して肯定的です。

昨年12月にはCFTCがシカゴのCMEグループやCBOEにおいて開始されたビットコインの先物取引を監修しました。

またCryptodadことGiancarlo氏は、今月初め来年以降迎える任期を延長する予定は無いことが発表されましたが、仮想通貨のコミュニティを理解し、業界独特な言葉の言い回しを発言に混ぜることなどが理由として、仮想通貨業界から最も好まれている政府関係者と言えるでしょう。

パネルに出席したMcDonald氏は『いずれ市場に出始めるであろう技術を拒絶するのではなく、学ぶことにより消費者を保護する規制を作ろう』という方針でCFTCが仮想通貨の調査を進めていると述べました。

一見すると意見が対立しているように見える両機関ですが、同じアメリカ政府として意見をまとめるため、SECとCFTCが努力しているとCohen氏は述べました。

コンセンサスの登壇でもCFTCの長官であるBryan Quintez氏も同様に強調し、述べていました。

McDonald氏も両機関が連携して調和性を保った政策や規制を築いていく事の重要性を強調しました。

司法省のRaman氏いわく、一番の優先順位が高い事項は市民の安全であり、ある種匿名で誰にいくら送金したか見えないビットコインは米国の安全に支障をもたらす可能性を指摘しました。

Cohen氏は現在仮想通貨市場がどの新技術でも見られる詐欺問題が溢れている点を挙げ、今後も詐欺被害を最小限に止める方針を推し進めることを強調しました。

仮想通貨やICOを通した詐欺において一番大事なのは通貨を発行する側がいかに法律や規制に則ろうとしている努力を示しているかで判断できると述べました。

パネルを通じてアメリカ政府がブロックチェーン技術を駆使したイノベーションそのものには反対ではない姿勢が伝わりました。

その一例としてSECとCFTCが実際に市場参加者との対談を求めています。

SECはフィンテック・メールボックスをサイト内に設け企業との対話の場を積極的に築いているそうです。

その一方で規制の議論となる詐欺の横行を止めることの重要性も解いていることも忘れてはいけません。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
03/28 木曜日
17:35
分散型AIの3大プロジェクトが団結、新トークン「ASI」に統合へ
SingularityNET、Fetch.ai、Ocean Protocolが人工超知能連合を結成し、各プロジェクトの暗号資産(仮想通貨)を新トークンASIに統合する計画を発表。単一の分散型AIネットワークとしてリニューアルを目指す。AGIの父と呼ばれるベン・ゲーツェル博士が主導する。
15:58
ビットコインのレイヤー2「BEVM」ローンチ
BEVMがメインネットをローンチ。暗号資産(仮想通貨)ビットコインをガス通貨として利用するEVM互換のレイヤー2ネットワーク。シリーズAで数十億円を調達し、分散型ビットコインクロスチェーンカストディサービスを実現。
15:00
NEARプロトコル、マルチチェーン再ステーキング「LiNEAR」始動へ 
NEARプロトコルがChain Signaturesを導入、暗号資産(仮想通貨)の相互運用性を強化。ビットコインやイーサリアムなど複数のブロックチェーンをサポートする。オムニチェーン再ステーキングLiNEARが始動。
14:15
「イーサリアムが有価証券でもETF化は可能」ブラックロックCEO
仮想通貨イーサリアムに関しては、米国においてその法的ステータスが定かではない。CFTCは商品(コモディティ)と見做している一方、SECはETHに関係するスイスのイーサリアム財団を調査していることが先週報じられた。
10:45
Parallel Studios、VanEckやソラナベンチャーズから53億円調達
パラレルはイーサリアムメインネットおよびBaseチェーン上で稼働するものだが、先日発表された、コロニーのローンチ先がソラナのブロックチェーンであることや、今回ソラナベンチャーズが出資したことから、今後クロスチェーンでの展開が考えられる。
10:15
イーサリアム「BLOB」にデジタルアートを記録する方法 Ethscriptionsが導入
イーサリアムのチェーン上にデジタルアートなどを記録するEthscriptionsは「BlobScriptions」を発表。ブロブにデータを記録する方法となる。
08:10
21Shares、欧州でTONの上場取引型金融商品を提供
今月初めテレグラムは仮想通貨TONを正式に統合し広告収入をチャンネル所有者と共有し、TONブロックチェーン上でToncoinを使って報酬を支払うようになった。この動きが投資家からの需要を押し上げたようだ。
07:30
ブラックロック「BUILD」、一週間で240億円超の資金流入を記録
ブロックチェーン上でトークン化された現実世界資産(RWA)の運用を提供するOndo Financeからの10億円以上新たな資金もありファンドの規模は拡大中。
06:50
スクエニやソラナ財団、Elixir Gamesに21億円出資
Elixir Gamesは、ゲームローンチャー「Elixir Games Launcher」で、さまざまなWeb3ゲームを遊べるPCアプリを提供。また、Web3ゲームがNFTなどのゲーム内資産のセールを代行するローンチパッドで、ミントなどの機能を提供する予定だ。
05:50
SECに有利か、裁判官がコインベースの棄却申し立て認めず
その一方、裁判官は、コインベースが顧客が仮想通貨ウォレットアプリを利用できるようにしたときに、無登録ブローカーとして運営していたというSECの主張を取り下げることを決定した。
03/27 水曜日
17:25
Slash Payment、独自トークンのエアドロップ対象条件を発表
暗号資産(仮想通貨)決済サービスSlash PaaymentのエコシステムトークンSVLについて、エアドロップの参加条件が明かされた。分散型決済エコシステムの利益が、ステーキング参加者に還元。スナップショットまでに割り当てを増やすことも可能だ。
17:00
ビットコインなど仮想通貨投資の始め方|初心者が注意すべきリスクとおすすめ戦略
ビットコインなど暗号資産(仮想通貨)投資の初心者向けスタートガイドを解説。基本戦略や知識、特に注意すべきリスクやセキュリティ対策を紹介し、「何歳から始められる?」のか、取引所ごとの年齢制限一覧も提供。
16:04
KDDIのNFT市場「αU market」、アニモカブランズとの連携開始
KDDIが展開する「αU market」で、『PHANTOM GALAXIES』の限定版NFT販売を開始。アニモカブランズが支援するブロックチェーンゲームとの連携施策の第一弾。暗号資産(仮想通貨)ウォレット「αU wallet」を接続して購入できる。
14:23
21Shares「半減期前のビットコインは、過去の歴史とは異なるダイナミクスを経験している」
スイスを拠点にする資産運用企業21Sharesは、仮想通貨ビットコインの半減期が市場に及ぼす影響について分析したレポートを発表。ビットコインは現在、過去3回の半減期とは、「異なる市場ダイナミクスを経験している」と指摘した。
12:23
ビットコイン7万ドル台で堅調推移、コインベース・プレミアムは強気から中立に
暗号資産(仮想通貨)市場では、半減期前のビットコインは過去最高値に迫る7万ドル台まで反発して堅調推移を辿る。米国の機関投資家動向を示すコインベース・プレミアムは強気から中立に転じた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/03/28 15:00 ~ 18:00
東京 東京日本橋タワーB2階
2024/04/06 ~ 2024/04/09
香港 香港コンベンション・アンド・エキシビション・センター3FG
2024/04/09 14:00 ~ 16:00
その他 オンライン
2024/04/13 ~ 2024/04/14
東京 東京都港区
重要指標
一覧
新着指標
一覧