イスラム国、テロ活動支援にNFT利用 検閲耐性を悪用

テロリスト関係者が作成か

ウォールストリート・ジャーナル紙の報道によると、イスラム過激派勢力「イスラム国(IS)」を称賛するニュースがNFTとして作成され、国家安全保障当局の関係者らが懸念を表明している。

NFT(非代替性トークン)の検閲耐性という特徴を利用し、テロのメッセージを拡散する試みではないかと危惧されている。

「IS-NEWS #01」という名称のNFTには、イスラム国の紋章と、「万能のアッラーの恩恵により」タリバン兵を乗せた車両の爆破に成功した旨が記されている。米調査会社「Jihadoscope」が、イスラム国支援のSNS上でこのNFTを発見した。同社の共同設立者Raphael Gluck氏は、NFTの作成は、おそらくコンテンツが破壊されないようにする試みだろうと述べた。

ISISとNFT? イスラム国の支援者が、グループの最新ニュースをNFTとして投稿し、コンテンツの削除を避けようとしている。実験的な試みと思われるが、それでもNFTは「燃やせる」一方で削除が難しいため、検閲を回避しようとする試みだ。

このNFTは OpenSeaやRaribleなどのNFTマーケットプレイスに掲載されたが、現在は販売されていないようだ。OpenSeaの広報担当者によると、同社はこのNFTの掲載を迅速に削除し、投稿者のアカウントを閉鎖したという。「憎悪や暴力を煽るコンテンツは一切容認しない」というポリシーに基づく措置だとしている。

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NFTとは

NFTとは「Non-Fungible Token」の略称で代替不可能で固有の価値を持つデジタルトークンのこと。ブロックチェーン上で管理・取引を行うことで、デジタルコンテンツの作成者、保有者、取引履歴などの情報が保存される。固有のIDが付与されることにより、唯一無二のものであることが証明される

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タリバンが仮想通貨取引禁止

イスラム国の同調者によるNFT利用の試みとは対照的に、アフガニスタンの中央銀行は、暗号資産(仮想通貨)の取引を全面的に禁止する命令を出した。

昨年8月末、米軍のアフガニスタン撤退により、20年に及ぶ「米国史上最長の戦争」に終止符が打たれ、現在、タリバン政権がアフガンを支配している。なお、イスラム国はタリバンと敵対しており、米軍不在の同地域を奪還する機会を狙っているようだ。

ブルームバーグの報道によると、中央銀行の取引禁止令を遵守しなかった複数の取引業者が逮捕された。アフガニスタンで仮想通貨取引の拠点となっているヘラートでは、13人が逮捕(のち保釈)され、20以上の仮想通貨関連事業が閉鎖に追い込まれたと、同市警察本部の幹部は語った。このような厳しい措置は、一部のアフガン国民が財産防衛のため、「タリバンの手が届かない」仮想通貨を利用したことを受けてのものだという。

タリバンは、イスラム教の教義に照らし合わせた上で、仮想通貨が認められるか検討すると2月に発表していたが、その答えが出たようだ。

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