はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン2021年安値の上抜け成功、来週は手がかりを欠く可能性|bitbankアナリスト寄稿

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

今週 4/8(土)〜4/14(金)の仮想通貨相場

国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が今週のビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。


目次
  1. ビットコイン・オンチェーンデータ
  2. bitbank寄稿

ビットコイン・オンチェーンデータ

BTC取引数

BTC取引数(月次)

アクティブアドレス数

アクティブアドレス数(月次)

BTCマイニングプールの送金先

取引所・その他サービス

bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)

4/8(土)〜4/14(金)の週次レポート:

今週のビットコイン(BTC)対円相場は、3週間ほど続いた370万円周辺で揉み合いからブレイクアウトに成功し、年初来高値(386.3万円)を更新。10ヶ月ぶりに400万円台に乗せている。

3月の米消費者物価指数(CPI)や、イーサリアムの上海(シャペラ)アップグレードを控える中、週明けから夏に半減期を控えたライトコイン(LTC)の相場が上昇し、BTCもつれてジリジリと値を戻すと、米株の上昇も追い風となり、ショートカバーを伴い二段高を演じ400万円に乗せた。

その後は上げ渋る展開が続くも、ドル建てで節目の3万ドル水準では買い支えられ底堅く推移した。

週央には、アップグレードを目前にETH主導でBTCは上値をやや重くすると、CPI通過で乱高下の末、下落。

ヘッドラインCPIが市場予想以上に減速した一方、コア指数ではインフレの粘り強さが確認された。さらに、3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が公開されると、金融不安を起因とする年後半の景気の緩やかな後退が会合参加者から指摘されていたことが株式市場の重石となり、BTCは400万円をわずかに割り込んだ。

一方、イーサリアムの上海アップグレードを通過後もETH相場は大きく動かず、安心感からBTCの底堅い推移に転じると、後にETH相場が急伸し反発。

木曜日の米生産者物価指数(PPI)も市場予想を下回ると、ドル安円高の影響でBTC対円は一時失速するも、米株の反発に支えられた。金曜日の東京時間には、ETH相場が続伸し、BTCも連れ高で409万円にタッチしている。

【第1図:BTC対円チャート(1時間足)】
出所:bitbank.ccより作成

先週からの米経済指標の下振れが景気後退懸念を煽り米株市場が軟化していたが、CPIとPPIの下振れ、特に前月比のコアPPIの低下(0.2%→-0.1%)が好感され、利上げ局面終了が意識されている。

FOMC議事要旨も、公開直後は景気への警戒感が強まったが、内容としては決してタカ派的ではなく、5月で利上げが最後になることを暗示する内容だったと言える。

イーサリアムの上海アップグレード後には、ステーキングでロックアップされたETHが売り圧力になる懸念が燻っていたが、ETHは強く売られることなく、安心感から買いが入ると踏み上げて年初来高値を更新した。こうしたETH相場の上昇に肖って循環物色の流れができており、目先のBTC相場は上値余地を探るか。

BTC対ドルは今週の上昇で、これまでレジスタンスとなってきた2021年安値の上抜けに成功しており、次の上値目途は節目の3.2万ドルや昨年5月末高値の3.24万ドルなどが視野に入る(第2図)。ただ、来週はイベントや重要指標といった手掛かりに乏しい1週間となる可能性もあり、相場上昇後の利食いには注意しておきたい。

【第2図:BTC対ドルチャート(日足)】
出所:Glassnodeより作成

寄稿者:長谷川友哉長谷川友哉(ハセガワ ユウヤ)
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

関連:bitbank_markets公式サイト

前回のレポート:ビットコイン相場、来週は週央から大きく動く可能性

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10/07 火曜日
06:15
グレースケール、米国初のステーキング機能付き現物仮想通貨ETFを開始
グレースケール・インベストメンツが6日、イーサリアムとソラナのステーキング機能を備えた米国初の現物仮想通貨ETFの提供を開始した。
05:55
モルガン・スタンレー、仮想通貨のポートフォリオ配分上限を最大4%と推奨
大手銀モルガン・スタンレーのグローバル・インベストメント・コミッティーが先週発表したレポートで、顧客ポートフォリオにおける仮想通貨の配分上限を最大4%とする保守的なアプローチを推奨している。
05:40
トム・リー率いるビットマイン、1234億円相当のイーサリアム追加購入
ビットマインが6日に発表した最新の保有状況によると、283万ETHを保有し供給量の2%を超えた。仮想通貨と現金を合わせた総資産は134億ドルに達し、世界最大のイーサリアム・トレジャリー企業としての地位を強化。
10/06 月曜日
14:18
クオンタムソリューションズ、20カ月ぶり高値 イーサリアム財務戦略を拡大
クオンタムソリューションズ(2338)の株価が急伸。ETH保有量は322ETHを突破し、日本上場企業でトップのETH保有企業に。200億円調達で買い増し計画も進行中。
13:25
DAT企業資産が20兆円規模に拡大も懸念浮上、ボラティリティ依存が課題=VanEckレポート
VanEckは最新レポートでDAT企業の保有資産が20兆円規模に拡大したと報告した。ブームが継続する中、レポートはボラティリティ依存型のDAT企業の戦略の持続可能性に懸念を表明した。
13:15
スタンダードチャータード銀、2025年末にビットコイン20万ドル予想を維持
スタンダード・チャータード銀行が仮想通貨ビットコインの2025年末価格を20万ドルと予想している。ETF流入と米政府閉鎖を上昇要因に挙げた。
11:05
ビットコイン史上最高値更新、独歩高の背景に強気の投資家態度|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは5日、史上最高値を更新した。金融市場全体における「脱中央集権的リスクヘッジ資産」としてのBTC存在感を際立たせている。
10:20
メタマスク、最大級のオンチェーン報酬プログラムを開始へ 独自トークンとも関連か
仮想通貨ウォレットのメタマスクが大規模報酬プログラムを予定している。シーズン1のみで45億円相当のLINEA配布を予定し、独自トークンとの連携も示唆されている。
10/05 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、BTC20万ドル到達分析や米国でXRPなどのETF個別申請が不要になど
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン1700万円台後半に回復、米政府機関閉鎖で逃避資金流入|bitbankアナリスト寄稿
今週のビットコイン円相場は1775万円周辺まで反発。米政府機関閉鎖による逃避資金流入と利下げ期待の復活が支援材料に。ドル建て12万ドル回復で史上最高値更新の可能性を解説。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|自称「IQ276」投資家のBTCへの全財産転換に高い関心
今週は、自称IQ276の投資家によるビットコインへの全財産転換、米政府閉鎖による仮想通貨ETF承認手続き停滞、バイナンスによるビッグトレンド分析に関する記事が最も関心を集めた。
10/04 土曜日
13:30
仮想通貨強気相場を加速か? トランプ米大統領が最大2000ドルの給付金を検討
米国のトランプ大統領が関税収入を基に最大2,000ドルの国民給付金を検討している。コロナ禍では給付金がビットコイン上昇を後押ししており仮想通貨市場への影響が注目される。
11:40
ビットコインマイニング大手MARA、BTC保有量が1兆円に迫る
Maraが発表した9月の生産実績によると、218ブロックを獲得し前月比5%増を記録した。ビットコイン保有量は52,850BTCに達し、上場企業の中でストラテジーに次ぐ第2位の保有額。
11:05
ウォルマート傘下のワンペイ、仮想通貨取引機能を年内追加へ
ウォルマートが過半数を所有するフィンテック企業ワンペイが年内にモバイルアプリで仮想通貨取引とカストディサービスを開始すると報じられた。
10:15
ビットコイン現物ETFへの週間流入が3300億円到達、「アップトーバー」の兆しか
米国の仮想通貨ビットコイン現物ETFへの週間流入額が3,300億円に到達した。過去データから10月の上昇傾向「アップトーバー」が注目されている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧