はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米非営利団体、「SECはビットコインETFの申請を却下すべき」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコインETFの却下を推奨

金融システムについての調査や提言を行う米非営利団体Better Markets(ベターマーケッツ)は8日、米証券取引委員会(SEC)に意見書を提出。ビットコインETFの申請を却下するよう求めている。

ベターマーケッツの法務ディレクターで証券の専門家でもあるスティーブン・ホール氏は、暗号資産(仮想通貨)業界では巨額損失、破産、訴訟、刑事訴追などが起こってきたと指摘した。

また、業界では違法行為が蔓延しているとして、次のように続けている。

仮想通貨ブームにより主に利益を得ているのは犯罪者だ。彼らは、ランサムウェア、マネーロンダリングなど、あらゆる種類の違法行為を進めるために仮想通貨を利用している。

SECは今月、新たにビットコインETFの申請について可否を決定するが、背景にはこうした状況がある。

SECはこれまで、証券取引所などによる現物ビットコインを土台とする上場投資信託商品を上場・取引することについての申請を拒否してきたが、これは正当なことだ。

SECはまだ現物ビットコインのETFを承認した事例がないが、現在、米資産運用最大手ブラックロックや米資産運用企業ARK Investment Management(ARK)などが現物ETFについて、新たにSECの評価を待っているところだ。

関連米金融大手ブラックロックCEO 「仮想通貨はポートフォリオ多様化の役割を担う」

Better Marketsは、これまで通りそれらの申請を却下するよう、SECに推奨した格好である。

ビットコインETFとは

ビットコインを投資対象に含んだ上場投資信託(Exchange Traded Fund)のこと。投資信託とは、投資家から集めたお金を1つの資金としてまとめ、株式や債券などに投資して運用される金融商品。運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みになっている。投資信託の中でもETFは証券取引所に上場しているため、株式と同様に売買ができる。

▶️仮想通貨用語集

「市場操作のリスク」を指摘

ベターマーケッツのホール氏は、現物ビットコインは市場操作のリスクを受けやすいとも指摘している。

ウォッシュトレードや市場操作などにより取引量が人為的に膨らんだ歴史があり、市場が集中化し過ぎていると述べた。こうした特徴により、不正操作に対して脆弱であり、投資家や公共の利益に不必要なリスクをもたらすと論じている。

ウォッシュトレードとは

取引誘引を目的として、同一人物が同じ資産の売買両方の注文を発注するといった権利移転を目的としない取引のこと。

▶️仮想通貨用語集

ブラックロックやARKは、今回の申請で、SECの懸念を和らげるために大手仮想通貨取引所コインベースとの監視共有協定を盛り込んだ。

しかし、ベターマーケッツのホール氏は、こうした協定についても、現物ビットコインベースETFに関する市場操作を検出・阻止することにほとんど、あるいはまったく役立たないと意見している。

コインベースでは、世界の現物ビットコイン取引の「ごく一部」だけが行われているに過ぎず、コインベースによる市場監視はほとんど意味がないと述べる形だ。

なお、米SECのゲイリー・ゲンスラー委員長は7月27日、「現在提出されている申請について前もって判定することはできないが、仮想通貨セクターにはコンプライアンスが非常に不足している」と話していた。

関連米SECゲンスラー委員長、BTC現物ETFに関する質問に回答 仮想通貨市場に懸念示す

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/19 水曜日
18:44
ストラテジーのセイラー会長、ウォール街参入による「ビットコイン弱体化」論を否定 
ストラテジーのセイラー会長がフォックス・ビジネスで、機関投資家の参入によりビットコインのボラティリティが大幅に低下していると発言した。2020年の約80%から現在50%まで縮小し、今後はS&P500の1.5倍程度に収束すると予測している。
18:25
アーク・インベスト、コインベースとサークル株を買い増し
ARK投資のキャシー・ウッド氏、コインベースとサークル株を計720万ドル購入。ステーブルコイン市場の成長を見据え、仮想通貨関連株への投資を拡大。
13:55
ブラジル、仮想通貨のクロスボーダー決済に課税検討 規制強化で抜け穴封じ=報道
ブラジル政府が仮想通貨を利用したクロスボーダー決済への課税を検討している。中央銀行は2026年2月から新規制を施行し、ステーブルコインを含む国際送金を外為取引として扱う方針だが、税収漏れ対策として金融取引税(IOF)の対象とする案が浮上している。
13:35
サークルが「xリザーブ」発表、USDC担保型ステーブルコインを展開可能に
サークルがブロックチェーン間でUSDC担保型ステーブルコインを展開可能にする相互運用インフラ「xリザーブ」を発表した。
13:15
米SEC、2026年度検査で仮想通貨監視を重点項目から削除 規制緩和加速
米SECが2026年度の検査優先事項から仮想通貨監視を除外。トランプ政権下で規制姿勢が執行重視から対話重視に転換。コインベースやリップルとの訴訟解決など、業界への軟化姿勢が鮮明に。
11:35
イーサリアム財団、レイヤー2を単一チェーンのように操作できる「相互運用レイヤー」構想
仮想通貨イーサリアムの財団が複数のL2を単一チェーンのように操作できる相互運用レイヤー(EIL)の構想を解説。現在開発中のEILへの参加を呼びかけている。
10:50
コインベース上のモナドICO、開始23分で65億円弱調達も販売ペース鈍化
コインベースで開始されたモナド(Monad)のトークンセールは、開始23分で64.5億円を調達したが、その後失速。高いFDV評価額やVC比率の高さが投資家の慎重姿勢を招いたとみられる。
10:33
全米初のビットコイン担保地方債、米ニューハンプシャー州が承認
ニューハンプシャー州が全米初のビットコイン担保地方債を承認した。1億ドル規模の債券でデジタル資産が140兆ドル規模の世界債券市場に参入する道を開く可能性が出た。
10:00
ハイパーリキッド・ストラテジーズ、ナスダック上場に向けた合併が延期に
ソネット・バイオセラピューティクスらの合併によるハイパーリキッド財務企業の上場が延期された。株主投票の賛成票が必要数に達していない形だ。
09:45
ビットコインとイーサリアムの現物ETF、資金流出が継続
仮想通貨ビットコインとイーサリアムの現物ETFは、資金が純流出する日が継続している。この点について、ソラナやXRPなどのETFに資金が循環している可能性が指摘された。
08:50
テザー、ビットコイン担保融資企業レドンに戦略投資
テザーがビットコイン担保融資のリード企業Lednに戦略的投資を実施した。Lednは設立以来28億ドル超の融資を実行し、2025年だけで10億ドル超と見込まれている。
08:00
GMOトラスト、Japan Smart Chainと提携し日本法準拠ステーブルコイン発行を検討
GMOトラストがJapan Smart Chainと提携 AltXリサーチは18日、日本向けレイヤー1ブロックチェーン「Japan Smart Chain(JSC)」において、…
07:15
資産運用大手6社、日本での仮想通貨投資信託の提供を検討
資産運用大手6社が、日本での仮想通貨投資信託の開発を検討していることがわかった。米国でビットコインの現物ETFが認可されたこともあり、日本でも仮想通貨投資信託の誕生に期待する声は多い。
07:05
クラーケンがシタデルから2億ドル調達し企業価値200億ドルに、IPO前に資金基盤強化か=報道
クラーケンがシタデル・セキュリティーズから2億ドルの戦略的投資を確保し企業価値200億ドルと評価された。9月の6億ドル調達に続きIPO前に資金基盤を強化している。
06:35
米通貨監督庁、銀行に「ガス代支払い用」の暗号資産保有を承認
米財務省通貨監督庁が国法銀行によるブロックチェーンネットワーク手数料支払いのための仮想通貨保有を正式承認した。トランプ政権下で仮想通貨に対する規制姿勢が転換している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧