はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

香港の金融規制当局が仮想通貨への規制を強化する姿勢を表明

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

香港の金融局、仮想通貨への規制強化の方針を表明
これまで比較的仮想通貨への規制の緩かった香港のSFC(証券先物事務監察委員会)は、仮想通貨関連の犯罪やマネーロンダリングへの懸念から現在の仮想通貨関連規制を厳しくする様子だ。この規制は投資家にとって重要なセーフガードになると考えられるが、香港の仮想通貨関連企業にとって負担が大きく、厳しい向かい風になるという意見もある。

香港規制当局:規制強化の方針

これまで比較的仮想通貨への規制の緩かった香港のSFC(証券先物事務監察委員会)は、仮想通貨関連の犯罪やマネーロンダリングへの懸念から現在の仮想通貨関連規制を厳しくする様子だ

比較的緩かった香港が仮想通貨に対する姿勢を強化

この様な状況の中で香港はトレーダーや取引所に対して一番規制強化が遅れていた。香港は現在まで、アジア圏においては規制が厳しい中国本土とは対照的であった。

しかし世界的な金融の中心地として、香港の規制当局は仮想通貨、特にICOに対しての規制を再評価しようとしている。

先月のSFCの発表によると、投資ファンドが10%以上デジタルアセット(仮想通貨)に投資していれば、ライセンスの取得を義務付けるほか、さらに適格投資家にしか販売できないと発表している。

出典:KPMG

SFCは取引所運営会社が保有するデジタルアセットに関しては、「一時的な規制・サンドボックス」(当局が新しいサービス提供の為、現行法の即時適用を避け、新事業を育成する為の規制緩和のこと)を設け、そこで彼らがライセンスが必要かどうか試験できる環境を設置したい意向を示している。

これまでのアジア各国の規制の動き

中国規制当局:昨年9月よりICO、取引所、マイニング事業などほとんどの仮想通貨関連ビジネスへの厳しい規制の姿勢を続けている。

韓国規制当局:同じく昨年9月よりICOを全面規制して来たが、テクノロジー導入の必要性なども受け議論を重ね、ICOに対する態度を軟化、合法化も視野に入れて方針を固めつつある。

日本規制当局:今年1月のCoinCheck、9月のZaifの仮想通貨の流出事件を受け、取引所に対する自主規制案の施行やICOの自主規制規則を発表する予定など、1年かけて仮想通貨ビジネスに対する規制の議論を進めて来た。

香港の規制強化に関しては賛否両論

SFCは仮想通貨業界に対して規制強化することを数ヶ月前から警告してきている。今年の2月より、SFCは取引所7社に対して警告を発してきた。

また世界の主要各国が仮想通貨に対する規制を見直している現在において、香港のこの動きは驚くに値しないのかもしれない。

現在のところ、香港の規制強化については賛否両論が上がっている。

大多数の意見は規制が投資家にとって重要なセーフガードになると考えているが、香港の仮想通貨関連企業にとって負担が大きく、厳しい向かい風になるという意見もある。

大和総研グループの矢作大佑氏は、

規制による代償は高くつくだろう。SFCの要求は運営会社にとって大きな負担となり得る可能性がある。

と述べ、ブロックチェーン技術や仮想通貨といったアジア圏で注目を集めている新分野におけるイノベーションを妨げるかもしれないと危惧している。

このように、仮想通貨が一般的に普及する為のコストは高額になるのは確かだが、しかしその反面、それによってSFCが課題と見ている投資家保護は保証が期待されている。

香港のSFCは以前からリスクの高い仮想通貨投資における規制方針の最優先事項として投資家保護を挙げており、11月には仮想通貨に関係する取引所やプラットフォーム、及びファンドマネージャーに対して一連の基準を公表していた。

香港金融当局の仮想通貨への規制強化が、吉と出るか凶と出るかはまだ不明であるが、時間が経つにつれ明らかになっていくと思われる。

▶️本日の速報をチェック
CoinPostのLINE@

スマートフォンへの「プッシュ通知」で、相場に影響を及ぼす重要ニュースをいち早く知らせてくれる「LINE@」の登録はこちら。大好評につき、登録者7,000名突破。

CoinPostの関連記事

ICOの分類と規制方針が明確に、仮想通貨ウォレット業務も定義|金融庁 第11回研究会
仮想通貨規制に関する第11回討議では、4月10日の第1回討議から過去10回に及ぶ討議内容を総括する形で、重点的に協議されたICO規制に加え、ウォレット業務の定義についても規制された。
金融庁、仮想通貨ICOを分類した上「金商法」の開示規制を適用へ
報告書案では、ICOの性質に応じた規制の必要性に関して明記。利用者保護の観点から、一般投資家への勧誘行為を制限する。仮想通貨デリバティブの上場については、「積極的な社会的意義を見出しがたく、現時点では認められない」とした。
厳選記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
03/24 月曜日
13:54
2023年に仮想通貨NIDTのIEO上場した「coinbook」が社名変更へ BACKSEAT子会社に
暗号資産取引所「coinbook」を運営する株式会社coinbookがBACKSEAT社による買収を発表した。4月21日より「BACKSEAT暗号資産交換業株式会社」に社名変更し、新経営体制のもとでWeb3領域の拡大を目指す。
13:31
東京都カーボンクレジットマーケット、25日から運用開始
東京都が中小企業の脱炭素化を支援する「東京都カーボンクレジットマーケット」を3月25日に開始。ブロックチェーン技術を活用し、無料で利用可能な独自プラットフォームでカーボンクレジット取引を簡素化。
12:20
ゴールド(金)建てステーブルコインは米ドル建てを凌駕する可能性 マックス・カイザー氏が予測
ビットコイン支持者マックス・カイザー氏が金建てステーブルコインの将来性について見解。脱ドル化の動きやインフレを背景にドル建てステーブルコインより有利になると意見している。
12:08
膠着状態のビットコイン、ETFの資金流入は回復傾向が顕著に
暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインは8.5万ドル台で膠着状態が続くも、現物ETFへの資金流入は力強く回復している。わずか数週間前の大規模資金流出から一転、投資家心理に改善の兆し。対照的にイーサリアムETFからは資金流出が続き、両者の格差は拡大傾向に。
10:16
フィデリティ、米ドル建てMMF「FYHXX」のイーサリアム上トークン化を申請 
米資産運用大手フィデリティが、米ドル建てMMF「FYHXX」を仮想通貨イーサリアムのチェーンでトークン化することをSECに申請した。成長するRWA市場での新たな展開を解説する。
09:00
カルダノ創設者ホスキンソン氏が語るトランプ政権の仮想通貨政策と今後の展望
カルダノ創設者チャールズ・ホスキンソン氏が、トランプ政権の仮想通貨政策、SpaceXとの提携計画、日本の税制などについて語った独占インタビュー。仮想通貨の課題についても話している。
03/23 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、トランプ演説の失望売りでBTC50万円下落やXRP現物ETFのローンチ予測など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|リップル社CEOの対SEC裁判終結宣言に高い関心
今週は、スタンダードチャータードによる仮想通貨イーサリアムの価格予測の下方修正、リップル社CEOによる対SEC裁判終結宣言、トランプ大統領のカンファレンスでの発言に関するニュースが最も関心を集めた。
03/22 土曜日
13:40
豪政府、仮想通貨のイノベーション促進政策へ 4つの計画を発表
オーストラリア財務省が仮想通貨を含むデジタル資産のイノベーション促進策を発表した。取引所規制やステーブルコイン枠組みなど4つの戦略で世界的リーダーを目指す。
13:05
トランプ大統領のサックス特命官、UAE高官と仮想通貨・AI投資協力を協議
米ホワイトハウスのサックス特命官がUAEタヌーン氏と会談。AI、仮想通貨、技術投資について協議し、「スターゲート」プロジェクトへの70億ドル投資準備が報じられた。両国の技術・経済分野での協力強化へ。
11:25
日本の物価3%高騰、仮想通貨市場に与える影響も
2月の日本インフレ率が3%に達し、日銀追加利上げ観測が強まる中、仮想通貨市場への影響が懸念される。米国の2022年インフレ時のFRB利上げがもたらした仮想通貨ベア相場の教訓から、投資家の警戒感が高まっている。
10:40
「関税と決算発表が仮想通貨市場の鍵」米コインベース週次レポート
米コインベースの最新レポートが仮想通貨市場の現状と見通しを示す。世界貿易政策の不確実性と決算発表の影響、さらに増加する機関投資家の仮想通貨投資意欲を解説している。
09:45
MegaETH、毎秒2万取引を処理可能なパブリックテストネット開始
イーサリアムスケーリングの新アプローチ「MegaETH」がパブリックテストネットを開始。10ミリ秒ブロックタイムと2万TPSを実現し、最終的には10万TPSを目指す。
08:40
バイナンス、22銘柄の上場廃止投票を開始
仮想通貨取引所バイナンスは、コミュニティ共同ガバナンスメカニズムによる上場廃止投票の第1回を開始。ジャスミー、ジーキャッシュ、FTXトークンなど22のデジタル資産が対象となっている。
07:55
コインベース、デリビット買収交渉が最終段階に
Deribitを買収へ 米仮想通貨取引所大手コインベースが、ビットコインとイーサリウムのオプション取引で世界最大のデリビット(Deribit)の買収交渉を進めていると、ブルーム…

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧