はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

米アリゾナ州のビットコイン法案、議員は再提出の意向示す

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

知事の拒否権発動に反論も

米国アリゾナ州のケイティ・ホブス知事は2日、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)法案SB1025に拒否権を行使した理由を公式に表明した。法案を提出した議員は次期での再提出を表明。また、仮想通貨コミュニティからは知事に対して様々な反論が上がっている。

この法案は州の公的退職年金システムにデジタル資産への投資権限を付与するものだった。ホブス知事は、2日付けの書面で、次のようにコメントした。

本日、私は上院法案1025を拒否した。アリゾナ州退職年金制度は、充分に情報を収集した上で健全な投資を行っているため、全米で最も強力な年金制度の一つになっている。

この州の年金制度は、仮想通貨のような、しっかりと検証されていない投資方法を試す場所ではない。

これを受けて、法案を共同提出したウェンディ・ロジャーズ州上院議員は、「ビットコインはアリゾナ州を必要としていないが、アリゾナ州はビットコインを必要としている」とコメント。次のように意気込みを語った。

私は、次の会期で再びこの法案を提出する。もしホブス知事が再び拒否権を行使した場合は、将来的にアンディ・ビッグス知事が、16年も歴史のあるビットコインというイノベーションを導入し、私たちの財産を保護することを目的とした、この法案に署名してくれるだろう。

なお、アンディ・ビッグス氏(共和党)は2026年のアリゾナ州知事選挙への立候補を表明している政治家だ。ロジャーズ議員は、次回の知事選で同氏が勝利することへの期待を示した格好だ。

またロジャーズ議員は、アリゾナ州の年金制度は既にストラテジー社の株式(MSTR)を保有しているとも指摘した。これは基本的にレバレッジ型ビットコインETF(投資信託)に投資しているようなものだとも意見している。

出典:ロジャーズ議員X投稿

ロジャーズ議員が引用した資料によると、アリゾナ州年金基金は1,540万ドル(約22億円)相当のMSTR株式を保有しているところだ。

ビットコイン支持者のBitcoinMaxi SG氏は、法案拒否によってアリゾナ州が被った機会損失を推算した。

2日より、アリゾナ州の運用資金のうち10%をビットコインに割り当てたと仮定した場合、3日までに約1.1億ドルの利益を得ることができていたと主張している。

なお、この計算以降、ビットコインは下落傾向であるため記事執筆時点までには逆に損失が出ていたことになる。

関連:セオリー通りならビットコイン1500万円周辺が目先の上値目途か|bitbankアナリスト寄稿

また、ビットコイン分析企業Bitcoin Lawのジュリアン・ファラー創設者は、アリゾナ州年金基金は必要資金のわずか76%しか積立できておらず、全米でも36位だと指摘した。現在の、「検証された」投資方法がうまく機能していないのではないかと皮肉を述べる格好だ。

アリゾナ州では、「SB1025」の他、州議会が充当した資金、および差し押さえたデジタル資産から、「デジタル資産準備金」を構築するという法案「SB1373」も議会で可決されている。

こちらの法案についても、ホブス知事が拒否権を発動するのか否か注目されるところだ。

関連:ビットコイン反落、BTC準備金法案をアリゾナ州知事が拒否

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08/03 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、BTCの継続的上昇停滞や推定5000億円のETH喪失の可能性など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|トランプ政権の『仮想通貨黄金時代』報告書に高い関心
今週は、テスラのビットコイン売却による機会損失、トランプ政権による『仮想通貨黄金時代』報告書公開、金融庁による仮想通貨WG第1回会合開催に関するニュースが最も関心を集めた。
08/02 土曜日
13:30
OpenAI、1.2兆円を資金調達完了 汎用人工知能に関する協議も
OpenAIが新たに1.2兆円の資金調達を完了。経常収益が急成長する中、汎用人工知能(AGI)達成後のマイクロソフトとの技術利用権について協議を進めていると伝えられる。
12:00
ジーニアス法成立、サークル株に対する影響と今後の展望は
ステーブルコインUSDCの発行元サークルが米国で上場し、株価は急騰後に一時300ドル近くまで上昇。GENIUS法案の追い風もあり注目を集めたが、その後は調整局面へ。本記事では株価動向、成長の可能性、リスク、そしてUSDCの仕組みやDeFiでの活用方法を総合的に解説する。
11:15
米シャープリンク、約1.5万イーサリアム追加購入
イーサリアムトレジャリー企業シャープリンクが7時間で14933ETH購入。6月以降46万4000ETH蓄積し未実現利益2億ドル以上を記録。
10:30
DeFi教育基金が米上院に提案、クラリティ法案の4つの原則とは?
仮想通貨業界団体DeFi教育基金が、米上院の「責任ある金融イノベーション法」に4つの重要原則を提案した。分散型金融と従来型仲介業者の区別などを求めている。
09:50
メタプラネット、最大5550億円相当の優先株発行を検討へ
メタプラネットは仮想通貨ビットコインの追加取得のために、発行可能株式総数の増加や永久優先株式の発行を臨時株主総会に付議することを決議。永久優先株式の発行額は最大5550億円である。
08:43
ビットコイン一時11万3000ドル割れ、トランプ新関税発表などで仮想通貨市場に売り圧力=CNBC
トランプ大統領の関税発表などを受けビットコインが3%下落し一時11万3000ドルを下回った。イーサリアムやXRP、ソラナなども下落。専門家は健全な調整と分析。
07:15
ベッセント財務長官、「仮想通貨黄金時代」宣言 
ベッセント財務長官が仮想通貨黄金時代の到来を宣言。トランプ政権が168ページの包括的報告書を公開し、ビットコイン戦略的準備金やDeFi規制緩和を明記。
06:45
英金融当局、10月から仮想通貨ETNの個人投資家向け販売を解禁
英金融行為監督機構が2021年から禁止していた仮想通貨ETNの個人投資家向け販売を10月8日に解禁。FCA承認取引所での取引が条件、デリバティブ禁止は継続。
06:25
米SECの仮想通貨タスクフォース、全米10都市で巡回ラウンドテーブル開催へ
米SECのヘスター・パース委員率いる仮想通貨タスクフォースが8月から12月にかけて全米10都市を巡回。従業員10人以下の小規模仮想通貨プロジェクトとの対話を重視。
06:00
ストラテジーの「iPhoneモーメント」か、アナリストが目標株価を大幅引き上げ
世界最大のビットコイン保有企業ストラテジーの第2四半期決算を受け、ベンチマークとキャンター・フィッツジェラルドが目標株価を上方修正。新優先株STRCを「iPhoneモーメント」と評価し長期成長を予想。
08/01 金曜日
17:45
予測市場が示す2025年後半の仮想通貨相場展望
仮想通貨市場の未来について、現在もポリマーケットなどで予測が活発に行われている。本記事では、2024年に精度で注目を集めた予測市場が示す2025年後半の仮想通貨相場展望をまとめた。
16:30
韓国Four Pillars、Circle・a16z・S&P参加のTACにアジア初のリサーチ企業として加盟
韓国のFour Pillarsがアジアのリサーチ企業として初めてTACに参加。Circle、a16z、S&P Globalなど大手機関と共にトークン化資産の発展に貢献。仮想通貨市場の国際協力体制が強化。
13:45
9割の北米大企業CFOが仮想通貨利用を想定=デロイトQ2調査
デロイトの最新調査により、北米大企業の最高財務責任者の99%が、長期的に仮想通貨の業務活用を想定していることが明らかになった。投資や決済での利用をはじめ、サプライチェーン管理での利用が高く評価され、2年以内の導入に意欲を見せる企業も多い。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧