はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

アルトコインは売り優勢、ヴァンス米副大統領講演のビットコインカンファレンスに市場の関心

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比-0.93%の1BTC=108,339ドルに。

BTC/USD日足

アルトコインは上昇が一服し、一時的に利益確定売り優勢となった。

ここのところ世界経済が混乱する中、ビットコインは高値圏で推移している。市場アナリストは、個人投資家の投機的な動きではなく、機関投資家からの着実な資金流入がこの上昇を支えていると分析した。

昨今のビットコイン上昇の背景には、世界的な債務問題への懸念もあるとみられる。

ウォール街と日本の債券利回りが上昇し、投資家は伝統的な安全資産の将来に疑念を抱き始めている。株式市場は下落し、アメリカの30年債利回りは5.15%に上昇、日本の30年債利回りは3.1%となっている。その結果、金利が上昇し、人々は政府の長期的な債務履行能力に懸念を抱いている。

機関投資家による国債への信頼が低下するにつれ、金(ゴールド)やビットコインへの投資が増えている。現在の経済状況を受けて、特定の国の財政政策に左右されない資産への需要が高まっており、こうした理由からビットコインは準備資産の選択肢として人気が高まった。

関連:ビットコインを保有する上場企業ランキング|日本・米国の注目企業を解説

一方でAli Charts氏は、多くのレバレッジポジションが107,000〜110,000ドルの範囲で積み上がっていることを示唆しており、ビットコインが106,268ドルまで下落した場合、2,347万ドルのロングポジションが清算される可能性があると指摘している。

機関投資家の動向

ビットコイン現物ETFの運用資産は1,040億ドルに達し、新記録を樹立した。マトリックスポートは「ビットコインはFOMO(取り残される恐怖)なしに上昇している」と指摘し、投機的バブルではなく実需に基づく価格形成であることを強調している。

機関投資家は利回り上昇や通貨リスクなどのマクロ経済上の懸念を背景に、より多くの資本をデジタル資産に割り当てているようだ。

JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOは19日の年次投資家説明会で、同行が顧客によるビットコイン購入を許可すると発表した。これまでビットコインに対して強い懐疑論を示してきた米最大手銀行の方針転換として注目される。

ダイモン氏は「顧客がビットコインを購入することは許可するが、保管は行わない。顧客の取引明細に記載するだけだ」と説明した。同行は暗号資産の保管サービスや公式推奨は行わず、ビットコインETFへのアクセスを提供する方向で検討している。

米国経済不安で分散投資需要高まる

資産運用会社CoinSharesの週次レポートによれば、先週の上場投資商品(ETP)への資金流入は、先週33億ドルに達し、過去最高の週間流入額に達した。

6週間連続での累計流入額は105億ドルに達した。年初来では108億ドルと過去最高を記録し、運用資産総額(AuM)は週初に1,875億ドルの過去最高水準に到達している。

通貨別ではビットコイン(BTC)が29億ドルの流入で大部分を占め、これは2024年総流入額の4分の1に相当する規模となった。一部の投資家は最近の価格上昇を利益確定の機会と捉え、ビットコインのショート商品にも1,270万ドルが流入し、昨年12月以来の週間流入額最高を記録した。

イーサリアム(ETH)製品には3億2,600万ドルが流入し、ソラナ(SOL)製品には430万ドルが流入した。一方、XRP製品からは3,720万ドルが流出し、「驚異的な」80週間連続の流入記録が途絶えることとなった。

CoinSharesは流入急増の背景について、「ムーディーズの格下げとそれに伴う国債利回りの急上昇によって米国経済に対する懸念が高まり、投資家がデジタル資産を通じた分散投資を模索するようになった」と分析している。

従来の金融資産に対する不安が高まる中で、機関投資家は暗号資産をポートフォリオの分散投資先として活用する動きを強めている。同時に、ショート商品への投資増加は、市場参加者が価格変動を両方向から捉える投資戦略を採用していることを示している。

関連:仮想通貨取引所ランキング|プロ厳選の実績と評判で徹底比較

今週注目イベント

米テキサス州のビットコイン準備金法案の行方のほか、5月27日から29日まで米ラスベガスで開催される「ビットコイン2025」に市場の関心が向いている。3万人以上の参加者が見込まれており、現職の米国副大統領として初めてJ・D・ヴァンス氏が仮想通貨カンファレンスで講演する。

関連:「ビットコイン2025」開催 米副大統領やメタプラネット社長も出席、ビットコイン法など議題に

関連:テキサス州ビットコイン準備金法案、上下院協議委員会で最終調整へ

ヴァンス副大統領は28日にメインステージ登壇予定で、「イノベーション、金融主権、そしてより強靭なアメリカの未来」を擁護する姿勢を示している。2023年8月の連邦財務開示書類に基づくと、ヴァンス氏個人のビットコイン保有額は最大50万ドルに上っており、仮想通貨への理解と関心の深さを物語っている。

他にも講演者には、トランプ大統領の仮想通貨・AI特命官であるデビッド・サックス氏、デジタル資産諮問委員会のボー・ハインズ事務局長、トランプ大統領の息子エリック・トランプ氏、シンシア・ラミス上院議員が登壇する予定だ。

主催者はビットコインが政治的な分断問題として浮上していることを強調するため、「コード+カントリー」という新たな政策トラックを設けた。単なる技術的議論を超えて、仮想通貨が国家の金融政策、規制フレームワーク、経済安全保障にどのような影響を与えるかを包括的に検討する場となることが期待されている。

関連:ビットコインと仮想通貨関連株はどちらを買うべき?メリット・デメリットを解説

関連:ビットコインを保有する上場企業ランキング|日本・米国の注目企業を解説

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/13 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、ETHの企業購入増加やXRPLの約300億円の資産トークン化計画など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン最高値1700万円突破 さらなる相場の上昇余地見込めるか|bitbankアナリスト寄稿
ビットコインが過去最高値を更新し1700万円を突破。米FOMC議事要旨による利下げ期待の高まりと、DeFi規制緩和発表が相場を押し上げた。来週の米「クリプトウィーク」では重要法案の審議が控える一方、6月CPIの発表でインフレ再燃リスクにも注意が必要。bitbank長谷川アナリストが市場動向を詳細解説。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|ビットコインの最高値更新に高い関心
今週は、イーロン・マスク氏による新政党での仮想通貨ビットコイン支持示唆、14年間休眠していたビットコインの動向、ロバート・キヨサキ氏によるビットコイン関連投稿に関するニュースが最も関心を集めた。
07/12 土曜日
14:00
テザーUSDT、5ブロックチェーンでサービス終了へ 9月1日から償還停止
世界最大のステーブルコイン発行企業テザー社が、アルゴランドやビットコインキャッシュなど5つのレガシーブロックチェーンでのサービス終了を発表。9月1日から償還停止。
13:15
ビットコイン上昇の背景に「大きく美しい法案」=The Kobeissi Letter
アナリストが米トランプ政権の「大きく美しい法案」が仮想通貨ビットコイン上昇の背景にあると分析した。米ドル下落と歩調を合わせてビットコインは過去最高値に到達したと指摘する。
11:32
NYSE上場DDC、アニモカブランズと1億ドル規模ビットコイン戦略提携発表
NYSE上場のDDCエンタープライズがアニモカブランズと1億ドル規模のビットコイン戦略提携を発表。企業の仮想通貨準備金戦略の新たな枠組みを構築し、収益最大化を目指す。
10:40
アーサー・ヘイズがアルトシーズン到来を予想 その背景は?
仮想通貨アナリストのアーサー・ヘイズ氏がビットコイン史上最高値更新を受けて強気転換。イーサリアム主導のアルトシーズン到来を予想し、投資ファンドで積極投資を再開。
10:10
イーサリアム、「世界最大のZKアプリ」に メインネットにゼロ知識証明を導入へ
イーサリアム財団が1年以内にメインネットへzkEVMを導入するロードマップを発表した。ゼロ知識証明技術でスケーラビリティとプライバシー保護を強化する計画である。
09:40
カリフォルニア州仮想通貨決済法案、ビットコイン除外でステーブルコインに限定
カリフォルニア州のAB1180法案が上院委員会で修正され、ビットコインなど仮想通貨を除外しステーブルコインのみの決済受け入れに変更。可決されれば2029年施行予定となる。
09:00
ATH更新のビットコイン、今後の価格はどうなる?【価格予測まとめ】
ビットコインが史上最高値を更新する中、スタンダード・チャータード銀行、ARKインベストなど主要機関・専門家による2025年末〜2030年の価格予測をまとめた。
08:30
グレースケール、仮想通貨投信のETF申請は「自動承認された」と主張
グレースケールが米SECによる仮想通貨ファンドETF化承認停止に反発。240日期限切れによる自動承認を主張し、投資家への損害を指摘。
07:30
イーサリアム、5カ月ぶりに3000ドル突破
仮想通貨イーサリアムの価格は節目となる3,000ドルを約5カ月ぶりに突破した。価格上昇の要因には、ETFへの資金流入や企業購入の増加などが挙げられる。
07:10
ビットコイン11.8万ドル突破も売り圧力低下、長期保有者は静観か=グラスノード
仮想通貨ビットコインが史上最高値11万8000ドルを更新する中、取引所流入量は2015年以来最低水準に。グラスノードとクリプトクアントが売り圧力減少の実態を分析。
06:20
Upexi、2億ドル調達でソラナ保有量を165万SOLに拡大予定
ナスダック上場のeコマース企業ウペクシが2億ドルの私募調達を発表。ビッグブレイン・ホールディングスが主導し、ソラナ保有量を73万6000枚から165万枚に倍増へ。
05:55
シャープリンク、イーサリアム財団から1万ETH直接購入
ナスダック上場のシャープリンク・ゲーミングが、イーサリアム財団から1万ETH(約37億円)を直接購入。同社のETH保有量は215,634枚となり、世界第2位の企業保有量を拡大。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧