
方針転換か
6月4日のブルームバーグ報道によると、米最大手銀行JPモルガン・チェースは、取引・資産管理顧客に対して仮想通貨関連資産を融資の担保として利用できるサービスを数週間以内に開始する予定だ。
同行による仮想通貨業界への本格参入で、まずブラックロックのiShares Bitcoin Trust(IBIT)を対象にしたETF担保融資から開始。トランプ政権が規制障壁の撤廃を進める中、大手銀行の仮想通貨サービス拡大が加速している。
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また、同行は資産管理顧客の仮想通貨保有分を純資産や流動資産の評価に含める方針も明らかにした。仮想通貨が株式や車、美術品と同様の扱いを受け、顧客の借入可能額算定の基準となる。これまで個別対応だった仮想通貨ETF担保融資が標準サービス化され、世界中の全顧客層に適用されるという。
JPモルガンのジェイミー・ダイモンCEOは長年仮想通貨に懐疑的な姿勢を示してきたが、5月の投資家向け説明会で「ビットコインのファンではないが、顧客の購入権利は擁護する」と述べていた。
大手銀行の仮想通貨サービス拡充は業界全体のトレンドとなっている。モルガン・スタンレーもE*Tradeプラットフォームへの仮想通貨取引機能追加を検討中で、規制環境の改善と顧客需要の高まりが背景にある。
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