
顧客選択の自由を重視
CNBCが19日に報じたところによると、米最大手銀行JPモルガンのジェイミー・ダイモンCEOが月曜日の年次投資家説明会で、顧客によるビットコイン(BTC)購入を認めると発表した。ダイモン氏は「我々は顧客にビットコイン購入を許可する。ただし保管はせず、顧客の取引明細書に記載するだけだ」と説明した。
この決定は、ダイモン氏が長年にわたってビットコインや仮想通貨市場を批判してきた背景を考慮すると、JPモルガンにとって注目すべき方向転換となる。同行は現在、ビットコインETFへの顧客アクセス提供を検討しており、これまで先物ベース商品に限定していた仮想通貨エクスポージャーを拡大する予定だ。
ダイモン氏は個人的なビットコイン観に変化はないことを明確にし、マネーロンダリングやテロ活動による悪用といった問題を引き続き指摘した。「私は喫煙を勧めないが、喫煙する権利は擁護する。ビットコインを買う権利も同様に擁護する」と述べ、顧客選択の自由を重視する姿勢を再び示した。
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トランプ大統領が1月に就任して以降、連邦預金保険公社(FDIC)と通貨監督庁(OCC)が反仮想通貨ガイダンスを撤回し、FRBも部分的に追随している。会計規則『SAB 121』の廃止により銀行は仮想通貨の保管が可能になったが、デジタル資産企業との直接取引には依然として一定の制限が存在しているという。
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