
税制改革
タイ内閣は17日、財務省が提案した仮想通貨取引に関する税制優遇措置を承認した。この措置により、仮想通貨売買で得たキャピタルゲインが2029年12月31日まで個人所得税から免除される。
チュラポン・アモーンウィワット副財務相は声明で「タイ政府は世界的デジタル資産拠点としてのタイの地位確立に向けて全力で取り組んでいる」と述べた。同副財務相は、この措置がタイの経済ポテンシャル向上の重要な一歩であり、タイ起業家が世界舞台で成功する大きな機会になると強調した。
新制度では、証券取引委員会の監督下にある認可業者(取引所、ブローカー、ディーラー)を通じた仮想通貨取引のキャピタルゲインが個人所得税から免除される。この措置は2018年デジタル資産事業法令に基づく規制枠組みの下で実施される。
政策の主な目的は透明な仮想通貨取引の促進、技術革新の支援、持続的な経済成長の刺激とされている。副財務相によると、中期的には10億バーツ(約44億円)超の税収増が見込まれる。タイの仮想通貨市場活性化、外国投資誘致、国内消費促進が狙いだという。
タイは2024年1月に仮想通貨キャピタルゲインへの付加価値税7%を既に免除している。証券取引委員会は今年1月、世界的競争の激化を受けて、国内発行のビットコインETFのタイ取引所上場を検討していると発表していた。
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