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仮想通貨イーサリアムの取引数急増、昨年2月以来「100万」の大台に接近

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

イーサリアムの取引数、100万に接近
仮想通貨イーサリアムのトランザクション数が急激に上昇し、約94万トランザクションを記録した。一方で、手数料の高騰はなかった。マイニング報酬がマイニングコストを下回ったことが要因の一つと考えられる。

イーサリアムの取引数、100万に接近

イーサリアムのトランザクション数が急上昇し、2018年2月1日以来、最高水準に到達した。5月27日には約94万トランザクションを記録している。

去年5月には、イーサリアム・ネットワークでエアドロップが行われたことで、大きな需要の高まりが見られた。ただ、そのケースを除くと、これほどまでの需要の高まりが確認されたことはなかった。

2月にイーサリアムのブロックタイムに変更が加えられたため、一時トランザクション数の減少が生じたが、その後は、ほぼ一定の値で推移している。トランザクション数の増加は4月以降から徐々に始まり、5月には大きな上昇を見せている。こうした上昇の要因には、強気相場の影響が一番に挙げられるだろう。

一方で、送金などにかかる取引手数料の高騰は確認されず、4円~9円ほどの値で終始。ハッシュレートの上昇もあまり確認されていない。

マイニングにかかるコストが16万円ほどで、マイニング報酬が3ETH(約92,930円)だったことが、その理由だろう。ハッシュレートはネットワークの堅牢性に大きな影響をもたらすため、非常に重要な要素の一つだが、この部分に改善が見られない限り、ハッシュレートの上昇は考えにくい。

次期大型アップグレードの提案選考

イーサリアムの次なる大型アップデート「イスタンブール」に向け、これまでに提出されたEIP(イーサリアム改善提案)のリストが先日公開された。その項目数は、28に及ぶ。

EIPのリストと共に発表された今後のプロセス流れは、以下の通りだ。

  • 2019月07月19日(金) 主要クライアント実装の仮期限
  • 2019年8月14日(水) テストネット・アップグレード予定日
  • 2019月10月16日(水) メインネット・アップグレード(イスタンブール)予定日

なお、次回のコア開発者会議でベンチマークとなる数値を提示する」という条件付きで仮承認を受けたのは、EIP 1108という一つの改善案だ。

これは、楕円曲線暗号のプリコンパイルを見直すことにより、匿名性ソリューションとスケーリング・ソリューションに役立てるという改善案である。要するにイーサリアムの匿名性と処理能力に関するものであり、今後イーサリアムネットワークの利用領域に直接関わるものだ。

イーサリアム2.0に向けて、このアップグレードは極めて重要なフェーズであり、PoWからPoSへの移行に当たる最後の布石とされている。

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