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GMOが仮想通貨交換所やマイニング事業に参入し、重要事業に位置付ける理由

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

CRYPTONOMICS TOKYO 2018
6月29日にITメディアTECH WAVE社より仮想通貨イベント「CRYOTONOMICS」が開催されました。 今回は登壇者であるGMO代表取締役社長熊谷正寿氏によるGMOが仮想通貨へ参入した経緯についてまとめました。
GMOインターネット、仮想通貨関連事業への参入経緯
GMOインターネットは仮想通貨交換事業、そしてマイニング事業にも参入しています。今回はイベントに社長熊谷氏自ら登壇し仮想通貨参入経緯について語っていただきました。
マイニングとは
仮想通貨の取引記録をブロックチェーンに追記する際、膨大な計算が必要となる。 世界中の有志からコンピューターリソースを募って「共有・追記」を行なっているが、この追記に成功した場合、マイナーに対して報酬が支払われる。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

仮想通貨交換所を運営しマイニング事業にも参入するGMOインターネット取締役社長熊谷氏による講演が29日「CRYPTONOMICS TOKYO 2018」にて行われました。

イベントにて語られたGMOの展望をスライドページと共にレポートにまとめさせていただきました。

撮影:CoinPost編集部

GMOインターネットグループについて

 

上場9社(東証1部:3社、ジャスダック:3社・マザーズ:3社)を中心とするグループ106社で運営をし、 GMOグループに関わるパートナー企業で働く方の人数は5454人、現在全体の44.2%がエンジニアで占めており、50%まで引き上げることを目標としているそうです。

売上高、営業利益共に過去10年間右肩上がりとなっております。

出典:CoinPost撮影

事業領域に関しましては画像からもわかりますように1.4%(売上高:約6.1億)が全体に対する仮想通貨交換事業(14万口座)、マイニング事業での売り上げ率となっております。

出典:CoinPost撮影

1.4%の売上高、去年より参入した仮想通貨事業ですがGMOでは今後特に力を入れている事業4つの分野(インターネットインフラ事業、インターネット広告、インターネット金融事業、仮想通貨事業)をあげ、その中でも仮想通貨分野が今一番力を入れている事業としてあげていました。

仮想通貨分野としてはGMOコイン(仮想通貨交換所)、GMOminng(マイニング事業)、Z.com(クラウドマイニング)が進行中とのことです。

出典:CoinPost撮影

また、海外拠点として世界22カ国、61拠点にてパートナー企業と事業を展開しており、2017年12月北欧にて仮想通貨マイニング事業も開始しております。

なぜ仮想通貨事業に参入したか

GMO社は23年間インターネット事業に携わりインターネットは「情報の境界線をなくす」ことを実現しました。

熊谷氏は仮想通貨はインターネットのように「お金の境界線をなくす」インターネットが出た当初と同じような感覚を感じ、本格参入を決めたそうです。

仮想通貨は「金(ゴールド)」または「通貨通貨」なのかという話が多いですが、熊谷氏は「金(ゴールド)」であることは間違いないと考え下記の3種類の仮想通貨事業分野より1、2を選択し展開を始めたことを語りました。

  1. マイニング事業
  2. 仮想通貨交換所事業
  3. 決算関連事業

選択理由を熊谷氏は以下のように語りました。

金と考えると1. 2は事業として成り立つと考えました。そして、仮想通貨決済事業に関してはどの通貨が通貨として認められるのかがまだ明確でないためGMO社ではマイニング事業、仮想通貨交換所事業に参入をしました。

最後に、いずれ仮想通貨が通貨と認められた場合、通貨事業にも参入して行く旨も語っておりました。

仮想通貨業界の問題からマイニング事業への参入

熊谷氏は仮想通貨マイニング事業に参入し2点の大きな問題点を語りました。

  • 中国(主にBitmain社のマイニングマシン製造集中化
  • “ものづくり大国”日本がASICマシン製造に未参入

この二点からGMO社はマイニング事業を通じて「CRYPTONOMICSを日本から世界へ」という目標を掲げたそうです。

マイニング事業戦略

上記の問題点を踏まえマイニング事業は下記の2つの戦力の元進んでいます。

戦略1:旧財閥グループ戦略(自ら鉱山を掘ることで母体を確立)

旧財閥グループの共通点は「金融x鉱山」に関わっていた事実があり、この戦略を1つの戦略としてるそうです。

戦略2:リーバイス戦略(ゴールドラッシュで潤ったのは周辺事業者)

つまり、ゴールドラッシュで成功した企業は金を掘っていた会社だけではないといことです。仮想通貨にも同じことがいえ、マイニングという周辺事業を拡大していこうという考えが2つ目の戦力となります。

マイニング事業の課題点

マイニング事業で最も問題視されている点は大量の電力消耗から生まれる環境破壊です。

ここにGMO社は独自の観点から新たに事業展開をしていきます。

そこでGMO社が考えた策は以下の通りになります。

  1. 低電力で動くマイニング用ASICの開発
  2. 再生可能エネルギーを利用したマイニング

出典:CoinPost撮影

北欧という選択

上記2点を踏まえ、GMO社が活動をするマイニング施設は北欧にあるそうです。

北欧という国は地熱、水力で電気が賄われている国であると熊谷氏は語り現在北欧にて2カ国3箇所から電気の調達を行い、マイニングセンターの建築を開始していることを語りました。

また、6月6日にGMOminerB2(写真1)の販売も開始し日本の半導体設計ノウハウを生かし独自でASIC:マイニングASIC GMO72b(写真2)の開発にも成功しています。

発表後、1週間で世界から15万台注文があったそうです。

世界からの注目が伺えます。

出典:CoinPost撮影
写真:1

出典:CoinPost撮影
写真:2

この開発には最先端の7nmのプロセスを採用されており、これは世界初のリリースとなります。

現在では、BTC、BCHをマイニングすることが可能だということです。

クラウドマイニング:Z.com CloudMining

マインングマシンを購入し実際に使うためには一定の技術が必要です。

マイニングはしてみたいけどやり方がわからない、手軽に始めたいという方向けにクラウドマイニングサービス:Z.com Cloud Miningも展開も手がけています。

出典:CoinPost撮影

現在、Bitmain社マイニングマシン3万台を北欧にて整備し、これらのマイニングマシンを一定期間、クラウドマイニングの顧客へ貸し出しを行っているということです。

また、日々増設も行われていることからも今後もさらに施設が大きくなり多くのマシンを取り扱うことが予想されます。

まとめ

現在、仮想通貨取引所に対する金融庁措置が厳しくなってきていることは世界でもニュースを通して話題となっている中で、最後Q&Aセッションにて熊谷氏は日本の取引所運営に関しても以下のように語りました。

新聞上の記事ではGMOもまた業務改善命令があるのではないかとありましたが、今の所大丈夫ではないかと思っております。襟を正してきちんと運営し社会から認められる存在にならなければいけないと思っております。

また、金の垣根がなくなるというのはどのような世界になるのかという質問に対して、下記のようにコメントを残しました。

この世界は本当にコストがかかります。SWIFTや全銀ネットなどをはじめコストと時間がかかっています。なぜインターネットがあるのに決済、証券も全てこのような長いプロセスをする必要があるのか、そこでまさに仮想通貨を使えばこの問題が解消されるでしょう。

最後に、 7月中旬にも現在の送金システムが抱える問題点、さらにはGMOのソリューションも発表するとのことだそうです。

マイニング施設構築や仮想通貨取引所と事業拡大を試みる GMO社そして、熊谷氏による力強い講演からもGMO社の今後の成長が気になります。

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