
クジラ資金の行方は
大口投資家(クジラプレイヤー)のビットコイン(BTC)流入先として、バイナンス、コインベース、クラーケンの3取引所が市場変動時に主要な受け皿となっていることが、4月30日のCryptoquantレポートで明らかになった。特に2月25日のBTC価格が9万ドル割れの際、バイナンスには1.13万BTCものクジラ資金が流入し、コインベース(4,900BTC)やクラーケン(800BTC)を大きく上回った。価格変動時に大口資金がこれら大手取引所に集中する傾向が鮮明になっている。

出典:Cryptoquant
XRPに関しては、バイナンスが大口資金の圧倒的な受け皿となっており、1日あたりの流入量は2億から69億XRPに達する。特筆すべきは、XRP価格の転換点とバイナンスへの資金流入に相関関係が見られる点だ。4月7日から9日にかけてXRP価格が底を打った際には、流入量が12億から69億XRPへと急増した。(現物の取引所入金は売圧の兆候となる。)

出典:Cryptoquant
ステーブルコインについては、バイナンスが比較的安定した中規模の資金流入を示す一方、他の取引所では変動の激しい急増が見られる。これはバイナンスの高い流動性と市場からの信頼を示唆している。特にUSDTやUSDCの流入急増は、大きな価格変動の前兆または同時発生する傾向にあるという。
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取引所へのクジラ資金流入動向の監視は、市場の変動性と流動性を把握する重要な指標となる。大量のステーブルコイン 資金流入は大口プレイヤーが資本を投入準備している兆候であり、価格の大幅な変動につながる可能性がある。特に不確実性の高い期間中、複数取引所での同時流入増加は取引活動と価格変動の高まりを示唆する。
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