
IPOブーム
デザイン・コラボレーションソフトウェア企業フィグマ(FIG)が米時間木曜日、ニューヨーク証券取引所での上場初日に株価が250%超上昇した。IPO価格33ドルから115.50ドルで取引を終了し、時価総額470億ドルを達成している。
同社は水曜日のIPOで12億ドルを調達し、木曜日午後2時前(ET時間)に85ドルで取引を開始した。取引開始数分以内に107ドルまで急騰し、市場の変動性により複数回取引が停止される事態となった。
フィグマはCEOのディラン・フィールド氏が率いるデザインソフトウェア企業で、フォーブス2,000社の4分の3以上が同社製品を使用している。2025年第1四半期の売上高は前年同期比46%増の2億2,820万ドル、純利益は4,480万ドルを記録した。
同社の時価総額は2023年にアドビが買収を試みた200億ドルを大幅に上回った。欧州規制当局の競争上の懸念により買収は中止されており、現在は時価総額1,520億ドルのアドビが主要競合となっている。
同社は約7,000万ドル相当のビットワイズ・ビットコインETFを保有していることを事前に開示している。さらに3,000万ドル相当の現物ビットコインを追加購入する計画も明らかにしており、企業の仮想通貨採用トレンドを象徴している。
今回のIPO成功は2025年の米IPO市場回復を代表する事例の1つだ。サークル、チャイム、ヒンジヘルス、コアウィーブなど多くのベンチャー企業が株式上場を実現。サークルは上場初日に2倍上昇、6月の上場以来6倍ほど上昇を記録している。
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