はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

ニュージーランド、仮想通貨による給与支払いへの課税ガイダンスを発表

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ニュージーランド、仮想通貨による給与支払いへの課税ガイダンスを発表
ニュージーランド税務当局は、仮想通貨による収入を合法と判断し、給与または賃金取得者に対する支払いに辺り、どのように課税されるべきかのガイダンスを発表した。現時点において、暗号資産を「給与や賃金と見なすことはできない」理由についての見解も示した。

ニュージーランド、仮想通貨による給与支払いへの課税ガイダンスを発表

日本と米国を含む各国間で仮想通貨税制度への関心が高まる中、ニュージーランドの税務当局は、仮想通貨による収入を合法と判断し、給与または賃金取得者に対する支払いに辺り、どのように正確に課税されるべきかについてのガイダンスを発表した。

以下の状況において、仮想通貨が従業員への報酬(給与・賃金・ボーナス・手数料・チップなど)の支払いに利用される場合にのみ、ガイダンスで示された規則が適用される。

  • 雇用契約に基づいて従業員が提供するサービスに対して支払われる場合
  • 報酬額が固定されている場合
  • 従業員の報酬の大半を形成している場合

また、以下に該当する場合は課税対象外となる。

  • 自営業者
  • 支払われる仮想通貨がロックアップ期間の対象である場合
  • 支払われる仮想通貨が法定通貨に直接変換不可能な場合

課税対象となる仮想通貨は、「法定通貨に直接変換可能であること」「通貨と同等に機能すること」「価値が1つ以上の法定通貨にペッグされていること」と定義づけられている。

コミッショナーは現時点において、暗号資産を「給与や賃金と見なすことはできない」理由として、以下のような見解を示している。

“暗号資産が、商品やサービスの支払い法として普及していない現状況において、取引所で直接法定通貨に交換できない暗号資産が、「お金のような」機能をもっているとは考えられない。したがって、給与や賃金と見なすことはできない“

ガイダンスの示す「お金のような暗号資産」とは、証券や株式といった資産ではなく、一般的なP2P支払いシステムを提供するものを指す。新たな規則は、2019年9月1日から3年間にわたり適用される。

英国歳入関税庁、仮想通貨取引所に取引データ提供要請

頻繁にメディアで報じられているように、仮想通貨の税制および課税をめぐり、世界中の税務当局および議会の関心が高まっている。

直近では8月、英国の歳入関税庁(HMRC)が脱税を含む不正取引発見に向け、コインベースやeToro 、CEX.IOなど少なくとも3つの仮想通貨取引所に、顧客情報と取引データを提供するよう求めたことを、コインデスクが報じた。

HMRCは昨年12月に発表した個人の仮想通貨保有者向けのガイダンスの中で、関与する暗号通貨取引の種類に応じ、キャピタルゲイン税(CGT)または所得税のいずれかの支払い義務を課す意向を明らかにした。また、仮想通貨で雇用主から支払いを受けとる場合、従業員は国民保険(NI)として知られる社会保障拠出金も支払う義務が生じる。

一方、ハッキングなどの被害で仮想通貨が紛失した場合のスタンスを、明白にしている点が興味深い。

仮にそのような不運に見舞われたとしても、失われた仮想通貨が永久に回収できないと確定しない限り、保有者は「資産をまだ所有しており、それらを回収する権利を持っている」と見なされる。

また、損失を「資産売却損として計上できない可能性がある」とする一方、「仮想通貨に価値がないと判明した場合、(課税に関してHMRCと)交渉の余地がある」と、柔軟な姿勢を示している。

ブラジル連邦歳入庁、取引報告を義務化

また、ブラジルでは5月に、連邦歳入庁(RFB)への仮想通貨のあらゆる取引の報告を義務付ける新規則が導入され、8月1日に遂行となった。コインデスク・ブラジル版の報道によると、対象となるのは個人、法人、仲介業者で、売買から寄付、交換、入金まで、あらゆる関連行為に関し、月間報告を翌月末までに行う必要がある。

仮想通貨取引所は価格に関わらず、すべての運用に関する報告義務が課せられるが、海外取引所や仲介業者を介した取引やP2P取引に限り、月額3万ブラジルレアル以下の場合は報告を免除される。

報告を怠った場合、ブラジルレアル100〜500ドル(25〜130米ドル)の罰金が課されるほか、未報告取引額の1.5~3%を支払う義務が生じる。

仮想通貨に関するアプローチは国や地域によって異なるものの、仮想通貨の税制環境の整備に本格的に取り組む国が増えている。ニュージーランドや英国、ブラジルなどの動向が、仮想通貨制度の準備を進める他国の動きに、多少なりとも影響を与える可能性が考えられる。

CoinPostの関連記事

『ブロックチェーンエンジニア』令和時代に給与が上がりそうな職種、第4位に
大和ネクスト銀行のアンケート調査で、令和時代に平均給与が上がりそうな職種3位にYouTuber、4位にブロックチェーンエンジニアがランクインした。LinkedIn調査の米国の求人トレンドでは、前年度の圏外から2018年度には1位に急伸している。
日本政府が「令和6年」に新紙幣発行を発表、キャッシュレス社会と仮想通貨決済への影響は
日銀は、20年ぶりとなる新紙幣を「令和6年」に発行・福沢諭吉などの肖像も刷新する。暗号資産XRP(リップル)の分散型元帳技術を搭載したSBIのマネータップや、三菱UFJフィナンシャル・グループのデジタル通貨を始め、キャッシュレス社会および仮想通貨決済への影響にも関心が集まる。
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
14:00
ステーブルコインの未来はオムニチェーン アジアの金融革命を加速させる相互運用性の必然|Four Pillars
ステーブルコインの総供給量は2025年2月に2250億ドルに到達し、前年比63%の急成長を遂げる中、相互運用性が次なる進化の鍵となっている。LayerZeroのOFT標準を採用したTether、PayPal、Ondoなどの先進事例を参考に、アジア市場は単なる発行にとどまらない相互運用性戦略の構築が不可欠な段階に。
13:51
デロイト「トークン化不動産市場は10年後までに4兆ドル規模に急成長し得る」
デロイトの最新レポートによると、ブロックチェーン技術を活用したトークン化不動産市場は年平均27%で成長し、2035年には575兆円規模に達する見込みだ。私募ファンド、証券化ローン、不動産開発の3領域での展開事例を紹介している。
13:40
コインチェック、X不正ログインによりサービス全停止の緊急対応
暗号資産取引所コインチェックが公式Xアカウントへの不正アクセスを受け、フィッシング被害防止のため全サービスを一時停止。再開時期は未定で、顧客に不審URLのクリック回避を呼びかけている。
12:10
米ProShares、XRP先物ETF3種を上場へ レバレッジ型とインバース型を提供
米ProSharesが新たに仮想通貨XRPの先物ETF3銘柄を上場予定だ。2倍レバレッジ型、ショート型などを提供する。現物ETF承認への期待も高まる中、市場への影響が注目される。
11:50
ビットコイン93000ドル台で高止まり、チャイナマネーなど相場転換の主要因は?
週明けのビットコイン市場は9万3000ドル台で高値維持。世界の流動性増加、金と仮想通貨の相関性、米中貿易戦争に伴う中国マネーのシフトがアルトコイン弱気相場からの転換要因に。専門家は市場の「デジタルゴールド」としての性質に注目される。
04/27 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、米CMEのXRP先物提供やSOLの企業購入事例など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン10万ドルも視野、貿易摩擦懸念緩和が支援材料に|bitbankアナリスト寄稿
bitbankアナリスト長谷川氏によるビットコイン週次レポート。ドル安進行と米中関係改善期待を背景にビットコインは200日線を突破し三役好天を形成した。今後の重要経済指標と共に注目される節目の10万ドル到達の可能性を解説。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|金の最高値とBTC上昇の関係に高い関心
今週は、金の最高値更新と仮想通貨ビットコインの価格上昇の関係分析、ビットコイン価格とM2マネーサプライの相関関係、42,000BTC保有予定の21キャピタル設立に関するニュースが最も関心を集めた。
10:00
Sui(スイ)ブロックチェーンのDEX「Cetus AMM」の使い方、ウォレット準備から取引まで
Suiブロックチェーン上の主要DEX「Cetus AMM」の使い方を解説。OKJでのSUI購入からウォレット設定、Walrus(WAL)を想定した、トークンスワップの使い方まで初心者にもわかりやすく紹介します。
04/26 土曜日
13:20
米ナスダック、SECの仮想通貨規制緩和を歓迎も有価証券分類の明確化求める
米ナスダックがSECに対し、仮想通貨が「実質的に株式」である場合は同等の規制を適用すべきとのコメントレターを提出した。
11:40
世界初のXRP現物ETF、ブラジルで先行取引開始 米国承認前に実現
ブラジル証券取引所B3で世界初のXRP現物ETF「XRPH11」の取引が4月25日に開始。Hashdexが運用する本ファンドはナスダックのXRP指数に連動する。
11:25
スイス中銀総裁がビットコイン準備金提案に反対表明、国民投票イニシアチブの行方は
スイス国立銀行総裁が、ビットコインは準備金として不適合だとの見解を示した。一方で国民投票を目指す「ビットコイン・イニシアチブ」は署名活動を継続中だ。
11:15
オソフ上院議員が批判 トランプ大統領のミームコイン晩餐会は「弾劾されるべき違反」
ジョージア州代表のオソフ上院議員がトランプ大統領のTRUMPコイン保有者向け晩餐会を「弾劾に値する犯罪」と批判。上位220名の保有者を招待する計画に対し、民主党議員からは利益相反の懸念が高まり、SECへの調査要請も行われている。
10:45
「1000万BTC保有でも問題なし」─アモウズ氏、ストラテジー社のビットコイン寡占懸念を一蹴
サイフェディアン・アモウズ氏が、企業によるビットコイン寡占リスクについて見解を示した。トランプ関税政策を批判し、ビットコインによる米国債務問題の解決策についても言及している。
10:15
世界経済の不確実性はビットコインにとって追い風=ブラックロック幹部
ブラックロックの幹部が世界経済の不確実性がビットコインの価値上昇につながると指摘。フィンクCEOは先月、米国の債務管理失敗によりドルの準備通貨地位がビットコインに奪われる可能性を警告。市場の地政学的分断が進む中、低相関資産としてのビットコインの役割が注目される。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧