はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン93000ドル台で高止まり、チャイナマネーなど相場転換の主要因は?

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比-0.91%の1BTC=93,496ドルに。

関連:ビットコイン10万ドルも視野、貿易摩擦懸念緩和が支援材料に|bitbankアナリスト寄稿

BTC/USD日足

仮想通貨のアナリストであるMichael van de Poppe氏は、相場転換の主な要因として下記を挙げた。

  1. 流動性の増加
  2. 中国の量的緩和(QE)開始、欧州の利下げ、そして米国の利下げなどの見通しにより世界的に流動性が拡大。この環境は希少資産であるビットコインにとって追い風となり、今後新たな最高値を目指す動きにつながる可能性が高い。

  3. ゴールドについて
  4. 金は2022年以降、米主要株指数であるS&P500を20%上回るパフォーマンスを示し、過熱感を示すRSI(相対力指数)は1980年以来見られないレベルまで上昇した。

    一方でイーサリアムはビットコインに対して過去最低水準まで下落。この極端な乖離は、リスクオン資産への12〜18ヶ月間の上昇機会を示唆している。

  5. 人民元対ドル、ETH/BTC比率の相関性
  6. 中国人民元(CNH)対米ドルのチャートとETH/BTCの比率の相関関係については、過去に人民元が底を打った2016年12月と2019年夏には、ETH/BTCとアルトコイン市場全体が大幅に上昇した歴史的パターンがある。

    このような分析を踏まえ、Michael van de Poppe氏は、従来の4年周期説よりも、機関投資家の参入によるマクロ経済的要因が重要になっていると指摘した。

    代替資産への関心急増

    米中貿易戦争が激化する中、中国資金が米国債券から退避し、金(ゴールド)やビットコイン(BTC)へと移行する動きは加速の一途をたどるとの指摘がある。この資金シフトは、世界経済の不確実性が高まる現在の市況において、代替資産の重要性を改めて浮き彫りにしている。

    ブラックロックのテーマ投資・アクティブETF部門責任者であるジェイ・ジェイコブス氏は25日のCNBC出演で、「ビットコインは今後、株式など伝統資産とは相関性の低い振る舞いをする」との見解を示した。ジェイコブス氏によれば、短期的には市場の不確実性から仮想通貨も株式や債券と高い相関性を示しているものの、長期的には米国株式とビットコインはほとんど相関がない資産だという。

    関連:世界経済の不確実性はビットコインにとって追い風=ブラックロック幹部

    注目すべき点は、経済成長の拡大、確実性の高まり、地政学的リスクの低下といった株式を押し上げる要因が、ビットコインの上昇要因とは逆の関係にあることだ。ビットコインは不確実性が高まる環境で好調な傾向があり、これは現在のグローバルのマクロ経済状況と一致している。

    世界の中央銀行は数十年前から、米ドル一辺倒のポートフォリオから脱却し、ゴールドやビットコインなどへの分散化を進めてきた。ブラックロックは数年前に地政学的分断を今後数十年の市場を牽引する大きな力として特定しており、この分析は現在の市場動向を的確に予測していたと言える。

    特に中国やロシアをはじめとする国々の中央銀行が準備金に占めるゴールド比率を増加させている点は、米国資産への依存度低下を意図した戦略的動きと見られている。トランプ政権による追加関税政策の影響で、この傾向はさらに加速する可能性が高い。

    デジタルゴールドとしての性質

    ゴールド価格が3,000ドルを突破し過去最高値を更新し続ける中、「デジタルゴールド」としてのビットコインの側面も再び注目を集めている。デジタルゴールドとは、2,100万BTCという発行上限による希少性や、インフレヘッジとしての性質から、金と類似した資産として捉える概念だ。

    Theyaの成長担当ディレクターであるジョー・コンソルティ氏によれば、歴史的にゴールドが新たな高値を記録した後、ビットコインは約100~150日以内にその高値を更新する傾向があるという。

    4月3日のトランプ関税ショック以降、ビットコインは米国株式市場よりも低いボラティリティを維持しており、この安定性が企業のビットコイン採用を加速させる可能性も指摘されている。

    ビットコイン・マガジンのCEOは、上場企業による財務資産としてのビットコイン保有量が2026年末までに合計200万〜300万BTCに達する可能性があると予測している。これはビットコイン供給上限の約10.5分の1から7分の1に相当する規模であり、機関投資家の参入が今後も続く可能性を示唆している。

    今後も米中貿易摩擦が長期化する見通しの中、チャイナマネーを筆頭に米国債から離れ、金(ゴールド)やビットコインなどの代替資産への流入が続くとの見方がある。

    国際通貨基金(IMF)は最新の世界経済見通し報告書で、トランプ米大統領の関税政策により、世界経済の成長率が大幅に減速すると予測している。

    IMFによれば、世界経済は長期にわたる前例のない一連のショックから回復し安定を見せていたものの、新たな関税政策により重大なリスクに直面しており、IMFは今年1月時点の予測から世界経済成長率を大幅に下方修正した。

    関税の導入により、資源が非競争力のある財の生産に再配分され、総生産性の低下、経済活動の減速、生産コストと価格の上昇につながると分析。さらに中期的には、競争の減退によるイノベーションインセンティブの低下やレントシーキングの機会創出など、複合的な悪影響が生じると警告している。

    関連:仮想通貨取引所ランキング|プロ厳選の実績と評判で徹底比較

    過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

    CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/26 水曜日
16:30
MEXC、毎月の準備金監査を導入 Hackenを独立監査人に任命
暗号資産取引所MEXCがブロックチェーンセキュリティ企業Hackenを独立監査人に任命し、毎月の準備金監査を導入。初回報告は11月末に公開予定。マークルツリー方式による検証の仕組みも解説。
15:35
ロビンフッド、予測市場向けデリバティブ取引所を新設 2026年運営開始
ロビンフッドがサスケハナと提携し、CFTC認可の先物取引所を買収。予測市場事業を強化し、2026年の独自取引所運営を目指す。市場規模は2035年までに955億ドルに達する見込み。
14:50
日本の暗号資産規制、具体的な方向性は?──金融審議会WG
金融審議会WGが暗号資産規制の報告書案を取りまとめ。資金決済法から金商法へ移管し、インサイダー取引規制や課徴金制度を新設する。銀行子会社の参入も解禁。座長は「お墨付きを与えるものではない」と強調した。
14:12
仮想通貨企業のベンチャー投資、価格上昇でも活動は低調=レポート
仮想通貨金融大手ギャラクシーデジタルは、2025年第3四半期(Q3)の仮想通貨ベンチャーキャピタル(の現状について、市場心理は改善し活動も増加しているものの、以前の強気相場の水準には大きく及ばないと指摘した。
13:35
F・テンプルトン、ソラナETFの最終上場手続きを完了 まもなく取引開始へ
運用資産255兆円を誇るフランクリン・テンプルトンがソラナETFのForm 8-Aを提出。取引開始が目前に迫る中、既存のソラナETFは20日連続で純流入を記録し、累計858億円の資金が流入している。
13:10
米CFTC、民間企業CEOにイノベーション評議会への参加を呼びかけ 仮想通貨にも対処 
米CFTCのファム代理委員長が「CEOイノベーション・カウンシル」参加者の候補者推薦を呼びかけた。仮想通貨や予測市場の規制策定に向け、業界リーダーを募集している。
11:15
VanEck、BNB現物ETFのステーキング計画を撤回 方針転換に
VanEckが米SECに提出したBNB現物ETFの修正届出書で、当初予定していたステーキング機能を撤回。BNBの有価証券分類をめぐる規制リスクが背景にあるとみられる。
11:05
米上場のリライアンス社、デジタル資産トレジャリーをジーキャッシュ(ZEC)に一本化
ナスダック上場のリライアンス・グローバル・グループがデジタル資産トレジャリーを仮想通貨ジーキャッシュ(ZEC)に統合した。プライバシー機能を持つ仮想通貨への需要が高まる中、サイファーパンク・テクノロジーズも追加購入を発表している。
10:25
予測市場ポリマーケット、CFTC承認受け米国市場に正式復帰
予測市場大手ポリマーケットが米CFTCの承認を受け、3年ぶりに米国市場に正式復帰。2022年の罰金処分後、QCX買収とICEからの投資を経て、完全規制下での事業再開へ。
10:10
スタンダードチャータード銀行、21Sharesの仮想通貨カストディアンに選定
スタンダードチャータード銀行が21Sharesの仮想通貨カストディアンに選定された。機関投資家の需要に対応し安全な保管サービスを提供。様々な仮想通貨企業とも提携を進めている。
10:05
「仮想通貨交換業者の販売所誘導に懸念の声」金融庁の作業部会
金融庁は、仮想通貨制度に関する作業部会の報告書案を公開。報告書案には、仮想通貨交換業者の販売所誘導に対する懸念が指摘されているとも記載されている。
07:35
仮想通貨支持派のホワイトハウス経済顧問ハセット氏、次期FRB議長の最有力候補に浮上
ホワイトハウス国家経済会議のケビン・ハセット委員長が次期FRB議長の最有力候補として浮上。トランプ大統領の信頼が厚く金利引き下げ方針に賛同する人物で、デジタル資産市場作業部会で中心的役割を果たしコインベース株も保有。
06:58
米銀大手USバンコープ、ステラで独自ステーブルコインをテスト
米国第5位の銀行USバンコープがステラブロックチェーン上で独自のステーブルコインをテストしている。資産凍結機能などのセキュリティを評価し、バンク・オブ・アメリカやシティに続いてデジタル資産への取り組みを拡大。
06:40
メタプラネット、ビットコイン担保に約200億円を借入れ
メタプラネットは、約203億円の借入れを行ったことを発表。調達した資金は、ビットコインの追加取得やビットコインインカム事業、市場環境に応じては自己株式の取得に充当する予定だと説明した。
06:30
ビットワイズのドージコインETFも承認、水曜日にも取引開始見込み
ニューヨーク証券取引所がビットワイズのドージコインETFの上場を承認した。水曜日にも取引が開始される見込みで、グレースケールとREX-オスプレイに続く3番目のドージコインETFとなる。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧