
仮想通貨市況
暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比-0.91%の1BTC=93,496ドルに。
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BTC/USD日足
仮想通貨のアナリストであるMichael van de Poppe氏は、相場転換の主な要因として下記を挙げた。
#Altcoins Turn Bull after Longest Bear Market
— Michaël van de Poppe (@CryptoMichNL) April 27, 2025
It's been an absolutely horrific bear markets for altcoins and a lot of expectations have crushed in the past quarter.
I've spend all my time figuring out what has happened. Indicators show green.
Let's discuss them ⬇️
First of… pic.twitter.com/E7uDXK8gpB
- 流動性の増加
- ゴールドについて
- 人民元対ドル、ETH/BTC比率の相関性
中国の量的緩和(QE)開始、欧州の利下げ、そして米国の利下げなどの見通しにより世界的に流動性が拡大。この環境は希少資産であるビットコインにとって追い風となり、今後新たな最高値を目指す動きにつながる可能性が高い。
金は2022年以降、米主要株指数であるS&P500を20%上回るパフォーマンスを示し、過熱感を示すRSI(相対力指数)は1980年以来見られないレベルまで上昇した。
一方でイーサリアムはビットコインに対して過去最低水準まで下落。この極端な乖離は、リスクオン資産への12〜18ヶ月間の上昇機会を示唆している。
中国人民元(CNH)対米ドルのチャートとETH/BTCの比率の相関関係については、過去に人民元が底を打った2016年12月と2019年夏には、ETH/BTCとアルトコイン市場全体が大幅に上昇した歴史的パターンがある。
このような分析を踏まえ、Michael van de Poppe氏は、従来の4年周期説よりも、機関投資家の参入によるマクロ経済的要因が重要になっていると指摘した。
代替資産への関心急増
米中貿易戦争が激化する中、中国資金が米国債券から退避し、金(ゴールド)やビットコイン(BTC)へと移行する動きは加速の一途をたどるとの指摘がある。この資金シフトは、世界経済の不確実性が高まる現在の市況において、代替資産の重要性を改めて浮き彫りにしている。
ブラックロックのテーマ投資・アクティブETF部門責任者であるジェイ・ジェイコブス氏は25日のCNBC出演で、「ビットコインは今後、株式など伝統資産とは相関性の低い振る舞いをする」との見解を示した。ジェイコブス氏によれば、短期的には市場の不確実性から仮想通貨も株式や債券と高い相関性を示しているものの、長期的には米国株式とビットコインはほとんど相関がない資産だという。
関連:世界経済の不確実性はビットコインにとって追い風=ブラックロック幹部
注目すべき点は、経済成長の拡大、確実性の高まり、地政学的リスクの低下といった株式を押し上げる要因が、ビットコインの上昇要因とは逆の関係にあることだ。ビットコインは不確実性が高まる環境で好調な傾向があり、これは現在のグローバルのマクロ経済状況と一致している。
世界の中央銀行は数十年前から、米ドル一辺倒のポートフォリオから脱却し、ゴールドやビットコインなどへの分散化を進めてきた。ブラックロックは数年前に地政学的分断を今後数十年の市場を牽引する大きな力として特定しており、この分析は現在の市場動向を的確に予測していたと言える。
特に中国やロシアをはじめとする国々の中央銀行が準備金に占めるゴールド比率を増加させている点は、米国資産への依存度低下を意図した戦略的動きと見られている。トランプ政権による追加関税政策の影響で、この傾向はさらに加速する可能性が高い。
デジタルゴールドとしての性質
ゴールド価格が3,000ドルを突破し過去最高値を更新し続ける中、「デジタルゴールド」としてのビットコインの側面も再び注目を集めている。デジタルゴールドとは、2,100万BTCという発行上限による希少性や、インフレヘッジとしての性質から、金と類似した資産として捉える概念だ。
Theyaの成長担当ディレクターであるジョー・コンソルティ氏によれば、歴史的にゴールドが新たな高値を記録した後、ビットコインは約100~150日以内にその高値を更新する傾向があるという。
4月3日のトランプ関税ショック以降、ビットコインは米国株式市場よりも低いボラティリティを維持しており、この安定性が企業のビットコイン採用を加速させる可能性も指摘されている。
ビットコイン・マガジンのCEOは、上場企業による財務資産としてのビットコイン保有量が2026年末までに合計200万〜300万BTCに達する可能性があると予測している。これはビットコイン供給上限の約10.5分の1から7分の1に相当する規模であり、機関投資家の参入が今後も続く可能性を示唆している。
今後も米中貿易摩擦が長期化する見通しの中、チャイナマネーを筆頭に米国債から離れ、金(ゴールド)やビットコインなどの代替資産への流入が続くとの見方がある。
国際通貨基金(IMF)は最新の世界経済見通し報告書で、トランプ米大統領の関税政策により、世界経済の成長率が大幅に減速すると予測している。
IMFによれば、世界経済は長期にわたる前例のない一連のショックから回復し安定を見せていたものの、新たな関税政策により重大なリスクに直面しており、IMFは今年1月時点の予測から世界経済成長率を大幅に下方修正した。
関税の導入により、資源が非競争力のある財の生産に再配分され、総生産性の低下、経済活動の減速、生産コストと価格の上昇につながると分析。さらに中期的には、競争の減退によるイノベーションインセンティブの低下やレントシーキングの機会創出など、複合的な悪影響が生じると警告している。
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