Orchid(OXT)の概要
サンフランシスコを拠点とするOrchid(オーキッド)は、2019年12月にローンチ。プライバシー保護に特化した、ブロックチェーン基盤の分散型VPNサービスを提供するプロジェクトだ。
インターネットを「オープンかつアクセスしやすいもの」にするためのオープンソース・ソフトウェアの開発、そしてブロックチェーン技術をVPN分野に取り入れることによる個人のプライバシー保護強化に取り組む。
オーキッドのネットワークは主に、VPNクライアント(VPNにつながるソフトウェア)として機能する「オーキッドアプリ」、およびエコシステム内のネイティブトークン「OXT」で構成される。
オーキッドアプリ
オーキッドが提供するスマホアプリ「オーキッドアプリ」では、プライバシーが重視されており、VPNクライアント機能によって自身の携帯のトラフィックを監視し、怪しいアクティビティがないか確認できる。
オーキッドアプリの大きな特徴の一つが、多くのVPNサービス提供プラットフォームとは異なり、分散的な方法でVPNを提供しているという点だ。これにより単一障害点が取り除かれ、ユーザーは、高い匿名性やプライバシーを維持したままインターネットを利用できる。また、ハッキングやデータ漏洩に対しても耐性ができる。
オーキッドアプリでは、OpenVPNがサポートされており、既にVPNサービスを利用していているユーザーは、プロバイダーを変更することなくオーキッドを利用できる。
ネイティブトークンOXT
またオーキッドでは、プラットフォーム全体がトークンによって稼働されているという点で、他のプライバシー配慮型のプロジェクトとは異なる。
オーキッドはプロバイダーにインセンティブを与えることにより、より高速で処理能力の高いオプションがユーザーに提供される。
このようなインセンティブとしてプロバイダーへ支払われるのが、プラットフォームのネイティブトークンであるOXTだ。ユーザーはプロバイダーに対して、VPNサービスの支払いをOXTで行う。この支払いは、ピアツーピアで行われ、マイクロペイメント(少額決済)が可能なため、ユーザーは実際に利用した分だけを直接プロバイダーへ支払うことができる。
このシステムにより、ユーザーは詳細な個人情報を開示する必要なく、支払いを完了することができる。