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VPNユーザーが増加し続けている理由とは|Orchid(オーキッド)寄稿

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

VPNが使われ続ける理由

現在のVPN(Virtual Private Network:バーチャル・プライベート・ネットワーク)技術の基礎となったのは、1996年にマイクロソフトのソフトウェアエンジニアが開発した、「PPTP(Peer-to-Peer Tunneling Protocol)」であると言われています。

当初から、この技術は主に次のようなグループによって利用されてきました。

  • 情報セキュリティを重視する企業
  • プライバシーを気にするユーザー
  • 政府が情報や通信へのアクセス制限を課す国の人々
  • PPTPの登場から20年が経過した現在でも、VPNを利用する理由は基本的に変わっていません。変わったのは、VPNを利用するネットユーザーの数です。VPNの利用者数は、現在、毎年数千万人ずつ増加しており、今後さらにその数は増加すると予測されています。

    関連:拡大するVPN市場、課題とブロックチェーン技術によるソリューション|Orchid、Brave

    ユーザー数増加の背景は

    こうした背景にはまず、データの収集がより複雑で大規模なものとなるにつれ、オンラインでのプライバシーに不安を感じる人が増えているからです。

    新型コロナウイルスのパンデミックを受け、インターネットの利用はこれまで以上に私たちの日常生活に欠かせないものとなっていますが、それだけにプライバシーに対するリスクも高まっています。

    GDPR(EU一般データ保護規則)やCCPA(米国・カリフォルニア州消費者プライバシー法)などの新しい法律によって、国民の情報を守ろうと努力をする政府がある一方で、国民がアクセスできる情報の種類を制限しようとする政府も増えています。

    10年前には、VPNを利用しているネットユーザーはごく一部でした。そのため、VPNにはある種の汚名が着せられていましたが、それは今でも続いています。

    関連:インターネット利用上の安全性と通信速度を強化する分散型VPNとは

    プライバシー保護は当然の権利

    例えば米国では、オンラインでプライバシーと匿名性を求めることは、裏での不正・悪質な活動を示唆するものであるという偏見があります。このような考え方は、ダークウェブでの違法活動に由来するものでしょう。

    しかし、ここ数年で、オンラインでのデータ収集がいかに広く行われているかがわかってきました。同時に、私たちの個人情報が第三者に販売されたり、侵害されたりする可能性があることもわかっています。

    そのため、ほんの少し前までは「オンラインでプライバシーの必要性などあるのか」と主張していた人たちが、今では「どうやってオンラインで個人情報を守ることができるのか」と尋ねます。

    情報や通信へのアクセスが比較的自由な国では、多くの人々が単にセキュリティや個人情報保護のためにVPNを利用しているのが現状なのです。

    関連:インターネットを安全に利用するためのVPN活用ガイド|オーキッド(Orchid)寄稿

    自由なネットアクセスを求めて

    「VPNは過激派や武装勢力の道具である」という偏見もあります。通信や情報規制を強化する政府が増えるにつれ、VPNは「政権と戦う活動家や、反政府勢力のツール」であるというイメージが浸透しています。

    しかし実際のデータを見ると、ほとんどのVPNユーザーは、エンターテインメント、メッセージングアプリ、ニュースサイト、ソーシャルメディアなどにアクセスするためにVPNを利用しているに過ぎません。

    このように、世界中でVPNを利用している人の大半は、他の人と同じようにインターネットの各種サービスを利用するためにVPNを利用しているのだと考えられます。最近では、中国がその好例となっています。

    アジアの大国である中国では、近年、情報を抑制する動きが加速しています。新疆ウイグル自治区でのウイグル人の処遇に関する情報を封じ込めたり、武漢で新型コロナウイルスが発生した際には、まず最初に情報を隠蔽しようとしたりもしました。最近では、特別行政区である香港でのApple Dailyの閉鎖に代表されるように、香港における言論・報道の自由が中国政府によって制限されています。

    中国だけではありません。トルコは2017年以降、「国家安全保障」の名のもとにウィキペディアのすべての記事をブロックしていますし、イランでは、自国民から隠したい情報を一貫してブロックし続けています。

    関連:トルコ、仮想通貨取引所もAML・CFT規制の対象に

    VPNがニュー・ノーマルになる時代

    VPNユーザーの割合が高い国のリストを見ると、VPNユーザー数と政府によるインターネット規制には直接的な相関関係があります。これらの国でVPNが普及しているのは、情報へのアクセス、海外にいる家族とのコミュニケーション、あるいはエンターテインメントへの欲求があるからに他なりません。

    また、アプリから好きな番組をストリーミングしたり、ウィキペディアに自由にアクセスしたりできる国でも、データプライバシーへの懸念から、VPNの使用率が依然として上昇しています。

    政府や企業が私たちのオンライン体験をコントロールしようとし続ける限り、これからもVPNを利用する人の割合は増え続ける一方でしょう。インターネットの現状が、個人情報をどのように保護すべきかということを私たちに考えさせる中で、オンラインでのプライバシーや匿名性は、犯罪の手段であるという昔ながらの考え方は、変わりつつあります。

    もはや私たちの多くにとっては、いかに使いやすく、セキュリティとプライバシーを約束してくれるVPNサービスを選ぶか、というところまで来ているのです。

    関連:分散型ウェブがもたらすプライバシー改革とは|オーキッド寄稿

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