- 高まる経済不安
- 米Circle設立者Jeremy Allaire氏は、最近のビットコイン価格の上昇は、マクロ経済に対する不安の表れだと説明。米中貿易摩擦の激化などが原因で、資産の逃避先としてビットコインに資金が集まっていると解説した。
ビットコインで価値保存
米仮想通貨決済企業のCircleのCEOであるJeremy Allaire氏は、ビットコイン(BTC)価格の最近の上昇は、マクロ経済に対する不安の高まりによるものだという見解を示した。
Allaire氏は、米中貿易摩擦の激化や香港の「逃亡犯条例」改正案を巡る大規模デモなど、マクロ経済の混乱や地政学リスクが続いている現状を根拠にしている。ビットコインは安全な資産として見られていると説明した。
またビットコインの上昇と11年ぶりの安値に沈んだ中国の通貨『元』との関係性にも言及した。「このような世界情勢の中で、仮想通貨、特にビットコインがマクロ経済において存在感を高めていることは明らかだ」と発言。国家主義の高まりや、通貨の覇権争いや貿易戦争が激化することによって、国家の管理を必要としない非中央集権性を備えた安定したデジタル資産で、価値の保存をしようという意識が高まっているという。
インタビューでは、「ビットコインの価格上昇の要因として、政府によって仮想通貨禁止統制が敷かれている中国からも資金が流入していると考えているか?」という質問が出た。
Allaire氏は、「海外の企業を通して、中国の人々は仮想通貨市場に参入し、大きな影響力を持っている。政府もビットコインに対する立場を軟化してきた」と回答。また、世界的な仮想通貨取引所Huobiが、法的義務の一環として共産党と連携し、中国政府との関係を密にしようとしている取り組みにも触れた。
中国国内の動向としては、中国の4大商業銀行の1行である中国銀行が、ビットコインの歴史や投資リスクなどについて、教育目的で図解インフォグラフィックを先月掲載したことがわかっている。
また、中央銀行の『中国人民銀行』が独自の中銀デジタル通貨の発行に向け、動きを加速するといった発表も聞かれており、世界的な金融経済での出遅れを危惧しているとした見方もでてきている。
大手仮想通貨ファンド「Galaxy Digital」を運営するMichael Novogratz氏も、このビットコインの上昇には同じ見方を示した。中国の情勢を根拠に、「ビットコインへの資金逃避が起き、ビットコインの価格が本格的に上昇していくかもしれない」とツイートしている。
参考資料:CNBCWith the yuan over 7.0, an FX war, instability in HKG and the beginnings of capital flight, $Btc rally could have real legs.
— Michael Novogratz (@novogratz) August 5, 2019
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— CoinPost -仮想通貨情報サイト- (@coin_post) 2019年7月18日
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