SBI、日本初の「暗号資産ファンド」を立ち上げ
SBIホールディングスは26日の経営近況報告会で、国内初の「暗号資産ファンド」を立ち上げることを明らかにした。
出資者が事業者に対して出資を行い、事業者が出した利益を出資者に対して分配する契約である匿名組合の形式で、個人投資家向けに2020年夏頃から募集開始を予定する。
株、債券等の伝統的資産との相関性が低い「暗号資産(仮想通貨)」は分散投資の効果を高めるのが狙いだ。販売はSBI証券やSBIマネープラザを通じて行う。
投資先銘柄としては、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、XRPの名前を挙がっている。具体的な組入比率は、SBI傘下のモーニングスターのアドバイスで判断するようだが、資料ではXRPがその半分ほどを占めることが表示されている。
SBIホールディングスの北尾吉孝CEOは暗号資産ファンドについて、以下のように語っている。
XRPやビットコイン、イーサリアムを入れる。
確実に機関投資家の金融商品として位置付けられるようになってきている。
世の中全てのことが、アナログからデジタルへと移行しており、これは時代の流れ。金融商品に移っていく。
エチオピアの事例を見てみると、ビットコインは一番使用されている。現地通貨以上に利用されている。エチオピアの通貨であると、いつ資金が戻ってくるか心配する必要がある。
SBI VCトレードも事業拡大を予定
また、仮想通貨交換業を営むSBI VCトレードも2020年5月での改正資金決済法等の施行を機に、事業の拡大を予定する。
まずはスマートフォンアプリを6月までに予定。スケジュールにはCFDサービスの提供も入る。
SBI VC Tradeは18年6月にSBIバーチャル・カレンシーズのサービスを開始、19年7月に取引所機能を提供する「VCTRADE Pro」の開始。今年の5月末には、初の新規口座キャンペーンを行い、対象者にXRP(リップル)配布を行なっている。(過去に、取引額や保有額に応じたものなど既存顧客向けのものはある)
口座開設については、スマートフォンで口座開設が完結できる「オンライン本人確認(eKYC)」を4月末に開始して、体制を整えてきた。