はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米大手取引所Coinbaseに対して募る消費者の不満

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

消費者の不満
SECは、Coinbaseに対する計164ページのクレームファイルを受け取ったと明らかにした。Coinbaseは、市場の急拡大に伴い顧客対応が後手に回っていたことを認め、すでに未対応の問い合わせ件数を約95%減少させたと弁明している。
Coinbaseとは
米最大手の取引所であり、企業価値が10億ドル(約1100億円)を超えるとされるユニコーン企業。 仮想通貨口座などの利用者数は、2,000万人にのぼる。三菱UFGフィナンシャル・グループが10億円を出資し、日本市場への参入を表明したことが報じられた。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

消費者のクレーム

アメリカ証券取引委員会(以下、SEC)は、消費者から総計164ページにも及ぶ、仮想通貨取引所Coinbaseに対するクレームの数々を受け取ったことを明らかにしました。

仮想通貨取引所Coinbaseは、2012年に設立され、米サンフランシスコにある世界有数の仮想通貨取引所です。

Coinbaseでは、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ライトコイン(LTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)の4種類の仮想通貨が取り扱われており、今まで大きなハッキング被害に遭うこともなく、仮想通貨投資家に愛用されてきました。

しかしその人気の裏側で多くの問題が発生していたことが、今回の消費者のクレームをまとめたファイルから露わになりました。クレームの種類は、主に以下の3つに分類されています。

  • 送金・入金処理など資金移動が完了しない
  • 問い合わせへの対応がない
  • 不正に口座凍結される

資金移動に関しては、Coinbase口座間での送金や、既存銀行からCoinbaseへの入金など、消費者毎にその資金移動は異なるものの、共通しているのはCoinbase自体の問題点です。

ある消費者は、「Credit Union of Denverから、Coinbaseが使用する銀行Metropolitan Commercial Bankに送金を行い、同銀行への問い合わせでCoinbaseへの着金確認したものの、いつまで経ってもCoinbase口座に反映されない」と主張しました。

このような問題が数多く報告される中で、共通しているのは、問い合わせに対する対応の悪さです。

メールを何通送っても返信がない、電話を何度かけても出ない(適切な対応をしてもらえない)、問題を解決してくれないなど、顧客対応への対処が適切に行われていないことが、多くのクレームに含まれていました。

口座が凍結される例も

さらにある消費者は2017年11月、Coinbase口座にて10BTCを保有している中で、突然口座が凍結されたと報告しています。

その消費者による度重なる問い合わせの末、口座の凍結は、Coinbaseのセキュリティソフトウェアのエラーに原因があることが判明したものの、その後何の対応もしてもらえずに放置されたままで、改善されることはなく、10BTCは凍結されたままであると記述しました。

このように、多くの問題が起きているにも関わらず、適切な対応を提供して来なかったことから、不満を抱く消費者の多くは、「Coinbaseが、消費者の資産を不当に搾取しているのではないか」と、訝る声まで挙がってきています。

Coinbaseの主張

Coinbaseは5月18日、2017年の仮想通貨市場の急激な高まりによって顧客対応が追いついていないことを認めており、自社の公式ブログにて過去90日間の取り組みと、今後の対応策を公開しました。

技術部門のバイスプレジデントを務めるTina Bhatnagar氏によると、Coinbaseは過去90日間でサポートチームの人員を150%増加させており、「問い合わせ件数の内、ほぼ全てに対し、平均10時間以内に回答を行うことができる仕組み」を構築。未対応の問い合わせ件数をすでに約95%解消したと弁明しています。

さらに今後の展望として、Bhatnagar氏は顧客に対し、解決までの時間基準を定めて公開した上、ヘルプセンターの改善、および電話やメールだけでなく、SNSやチャットでのサポート窓口を開設することも発表しました。

このように仮想通貨取引所Coinbaseは、顧客対応が追いついていなかった現状と向き合うことで、過去数ヶ月間で複数の改善を行い、今後も具体的な改善案を提示しています。

対応は着実に良くなっていくと予想されていますが、一度失った消費者の信頼を取り戻すことは、そう容易ではないでしょう。

CoinPostの関連記事

日本進出予定のCoinbase:ブロックチェーン証券の提供目指す
仮想通貨取引所Coinbaseが、 SEC(米国証券取引委員会)のブローカー・ディーラーライセンスの獲得に向かっていることが発表されました。もし、承認されればCoinbaseはブロックチェーンベースの有価証券を提供することが出来ます。
三菱UFJと連携し日本進出する米最大級仮想通貨取引所Coinbaseの影響とは?
アメリカ最大の仮想通貨取引所であるCoinbaseは、16年7月に同社に10億円強出資した、三菱UFJフィナンシャルグループ(以下、三菱UFJ)と連携し、日本市場の開拓を目指すと日経新聞が報じました。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08:35
米コインベースが株式・予測市場など新サービス展開、総合取引所へ移行
米コインベースが単なる仮想通貨取引を超えた大規模拡張を発表した。株式取引、予測市場、ソラナDEX統合、カスタムステーブルコインなど複数の新機能を導入し多様な資産を扱う総合プラットフォームを目指す。
07:50
米連邦準備制度理事会、仮想通貨関連銀行への制限的規制指針を撤回
米連邦準備制度理事会が2023年の仮想通貨関連銀行規制指針を撤回し、新たな政策声明を発表した。監督対象銀行が革新的活動に従事する道を開くが、リスク評価に基づく裁量権は維持。
07:30
XRPの実用性を拡充へ SBI Ripple AsiaとDopplerが提携
SBI Ripple AsiaとDoppler Financeがパートナーシップを締結。XRPL上で、仮想通貨XRPベースの利回りインフラやRWAのトークン化に関する協業を模索すると説明している。
07:30
メタマスクにログインできない時の対処法|パスワード忘れ・機種変更も解説
メタマスクにログインできない時の対処法を解説。パスワードを忘れた場合のリカバリーフレーズでの復元方法、機種変更時のウォレット移行手順まで、状況別にわかりやすく説明します。
07:05
ビットコインの長期保有者売圧は飽和点に接近か、K33が分析
K33によると、2024年以降に約160万BTCが長期保有者から市場に戻り、売却圧力は飽和点に近づいている。過去2年間で供給の20%が再活性化され、2026年には安定化する見込み。
06:15
ノルウェー政府系ファンド、メタプラネットのビットコイン戦略を支持
運用資産1.7兆ドルのノルウェー政府年金基金がメタプラネットの臨時株主総会で経営陣提案に賛成票を投じた。メタプラネットは優先株式導入や米国のADR登録を通じてビットコイン蓄積戦略を推進している。
05:55
米上院銀行委員会、仮想通貨市場構造法案で業界団体と協議 進展も
米上院銀行委員会が仮想通貨業界と伝統的金融機関の代表と会議を開き、市場構造法案について協議した。証券と商品の定義やステーブルコインの利回り問題が焦点となり、2026年初頭の審議に向けて進展が見られている。
05:35
バイナンスが米国市場再参入を検討、CZの株式削減案も浮上=報道
ブルームバーグによると、仮想通貨取引所バイナンスが米国関連会社の再建を模索している。創業者CZ氏の株式を減らす資本再構成などが検討されており、ブラックロックやトランプ一族の仮想通貨ベンチャーとの関係強化も進めている。
12/17 水曜日
18:51
仮想通貨の分離課税、2028年1月からの見通しか
暗号資産の申告分離課税の施行時期について、2028年1月からの案が浮上。金商法への移行や投資者保護体制の整備が条件とされ、当初想定の2027年より遅れる見通しだ。
18:00
Progmat, Inc.、次世代金融カンファレンスMoneyX 2026の企画・運営として参画決定
Progmat, Inc.が、2026年2月27日に東京で開催される次世代金融カンファレンス「MoneyX」に共催企業として参画。ステーブルコインやデジタル証券など通貨のデジタル化と社会実装をテーマに議論する。
17:51
GMOフィナンシャルHD、株主優待にビットコイン導入へ
上限1万円相当のBTC GMOフィナンシャルホールディングスは12月16日、2025年12月31日を基準日とする新たな株主優待を発表した。 新制度では、GMOクリック証券におけ…
17:45
トランプ大統領、仮想通貨支持派ウォーラー理事を次期FRB議長候補に面接へ=WSJ報道
トランプ大統領が仮想通貨支持派のウォーラーFRB理事を次期議長候補として18日に面接。ステーブルコインやDeFiに積極的で、利下げを主張する同氏は、エコノミストから高評価を得ているが、トランプ氏との個人的関係の薄さから「大穴候補」との見方も。
17:00
イーサリアム「フサカ」のメリット一覧|恩恵を受けるのは誰?
仮想通貨イーサリアムはフサカのアップグレードを完了しました。本記事では主にフサカによってどのようなメリットが生まれ、どんな主体が恩恵を受けるのかを考察します。
16:54
Binance Japanとは?64銘柄対応の現物取引、9つの主要サービスを提供
Binance Japan(バイナンス・ジャパン)の全貌を解説。64銘柄の取扱い暗号資産(仮想通貨)の内訳、、多彩なサービス内容まで。世界最大級の取引所が日本にもたらすWeb3事業の展望も探る。
16:12
アニモカ・ブランズ・ジャパン、BTCFi事業者2社と相次ぎ提携 
Animoca Brands Japanは、Babylon LabsおよびBifrostとBTCFi分野で戦略的提携を締結。自己管理型ビットコイン運用ソリューションの日本市場展開を目指し、上場企業向けDAT支援事業を強化する。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧