- 金融庁が仮想通貨交換業者6社に業務改善命令
- 金融庁が公式にbitFlyer・QUIOINE・bitbank・BTCボックス・ビットポイントジャパン・テックビューロの6社に対し業務改善命令を行なったと発表しました。
金融庁が仮想通貨交換業者6社に業務改善命令
先日報道等で、金融庁が週内に仮想通貨交換業者に対して業務改善命令を出すとの情報が飛び交っていましたが、今回正式にその業務改善命令と交換業者名が明らかになりました。
業務改善命令を受けたのは以下の6社です。(財務局の発表内容はこちら)
- QUOINE株式会社に対する行政処分について
- ビットバンク株式会社に対する行政処分について
- 株式会社ビットポイントジャパンに対する行政処分について
- BTCボックス株式会社に対する行政処分について
- テックビューロ株式会社に対する行政処分
- 株式会社bitFlyerに対する行政処分について
QUOINE株式会社に対する行政処分について
当社の業務運営状況を確認したところ、仮想通貨交換業の主要な業務を委託しているグループ子会社に対し、委託業務の適正かつ確実な遂行を確保するための措置を講じていないほか、法定帳簿が長期間に亘り未作成の状態であること等を取締役会等へ報告していないなど当社の経営管理態勢に問題が認められた。
また、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策、反社会的勢力等との取引の未然防止、利用者財産の分別管理及び帳簿書類の管理などの内部管理態勢においても問題が認められたことから、本日、法第63条の16の規定に基づき、以下の内容の業務改善命令を発出した。
ビットバンク株式会社に対する行政処分について
当社の業務運営状況を確認したところ、業容拡大を優先・重視する一方で、当社の社内規程は、業務の実態とかい離した内容のものが大宗を占め、実際の管理で活用されていないなど当社の経営管理態勢に問題が認められた。
また、利用者の預託した金銭が帳簿上の残高を頻繁に下回る事態が発生するなど、利用者財産の分別管理のほか、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策、外部委託先管理などの内部管理態勢においても問題が認められたことから、本日、法第63条の16の規定に基づき、以下の内容の業務改善命令を発出した。
株式会社ビットポイントジャパンに対する行政処分について
当社の業務運営状況を確認したところ、業容拡大を優先・重視する一方で、利用者の預託した金銭が帳簿上の残高を継続的に下回る状況が予想されると報告されるも、取締役会で当該状況の解消策を検討していないなど当社の経営管理態勢に問題が認められた。
また、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策、利用者保護措置、システムリスクなどの内部管理態勢においても問題が認められたことから、本日、法第63条の16の規定に基づき、以下の内容の業務改善命令を発出した。
BTCボックス株式会社に対する行政処分について
当社の業務運営状況を確認したところ、業容拡大を優先・重視する一方で、代表取締役に権限が集中し、取締役会及び取締役等がそれぞれの権能、職責を十分に果たしていないなど当社の経営管理態勢に問題が認められた。
また、システムリスク、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策、反社会的勢力との取引の未然防止などの内部管理態勢においても問題が認められたことから、本日、法第63 条の16の規定に基づき、以下の内容の業務改善命令を発出した。
テックビューロ株式会社に対する行政処分について
当社の業務運営状況を確認したところ、システム障害や多発する苦情等、当社が直面する経営課題に対し、組織的かつ計画的な対応が行われていないなど当社の経営管理態勢に問題が認められた。
また、法令遵守、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策、利用者財産の分別管理などの内部管理態勢においても問題が認められたことから、本日、法第63条の16の規定に基づき、以下の内容の業務改善命令を発出した。
株式会社bitFlyerに対する行政処分について
当社の業務運営状況を確認したところ、経営陣は、コストを抑えることを優先して、内部監査を含めた内部管理態勢を整備していないことのほか、監査等委員会及び取締役会が牽制機能を発揮していないこと並びに登録審査等に関して当局等へ事実と異なる説明等を行うといった企業風土など、当社の経営管理態勢に問題が認められた。
このほか、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策、利用者財産の分別管理及び帳簿書類の管理、不正アクセスによる仮想通貨の不正流出の未然防止などの内部管理態勢において問題が認められたことから、本日、法第63条の16の規定に基づき、以下の内容の業務改善命令を発出した。
質疑応答
- ―Q.反社会勢力の取引を確認した事例はあったのか。
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A.反社会勢力の取引を確認しているが、各社のその具体的な件数はお示しできない。
- ―Q.今回16業者中6社となったが、他はOKという事か。
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A.検査の全体像についてコメントできないが、立ち入り検査の結果この6社に対して業務改善命令を出したという事だ。
- ―Q.登録業者に対して、業務改善命令を出しているが、登録そのものに疑義があるのではないか
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A.各社から提出された資料や業者の説明やヒアリングに基づき登録を行なった。
一部の業者では、この登録時の説明とは違う内容が立ち入り検査等で確認された。
登録拒否要件に該当しなかったものの、業務改善命令を出し、改善すべき内容がある。
急激な仮想通貨交換業の拡大に追いついていない事例が発生したという事だ。
- ―Q.ビットフライヤーの業務改善命令について、登録審査に関して当局等への事実とは異なる説明を行なったという事だが、それはどんな点に関して事実と異なる説明だったのか。それは意図的なものなのか。
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反社会勢力のチェック態勢についてだ。
意図的に事実と異なる説明をしたというよりは、十分に事実を確認しないまま金融庁に説明が行われたという事。
- ―Q.今回複数の業者で反社会勢力との取引の未然防止策について指摘が相次いだが
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A.一部の業者では、反社会勢力を確認するデータベースが無いなどの状況が確認された。
まとめ
反社会勢力を確認するデータベースが無い業者が存在するという衝撃的な結果が明らかになりました。
また、これで取引高の多い国内大手取引所はほぼ全て金融庁からの業務改善命令を受けたことになります。
日本の仮想通貨取引への影響は非常に大きなものとなるでしょう。
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