はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

「管理・監査・保険」高まる仮想通貨カストディ需要の中、香港投資会社が機関投資家向けにサービス開始へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

富裕層や機関投資家に向けた仮想通貨管理サービスとは
香港基盤で富裕層を対象としたファミリー・オフィス・サービスを提供するFusang Investment Officeは、富裕層顧客や機関投資家に向けた仮想通貨管理サービスを提供することを発表した。そのサービスは、”Fusang Vault”と呼ばれ、2018年第4四半期に公開される予定。
カストディサービスとは
証券投資を行なう投資家の代理人として、有価証券の保管や売買に係る決済、あるいは元利金・配当金の受領や議決権行使などの幅広い業務を提供するサービスの総称のこと。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

富裕層や機関投資家に向けた仮想通貨管理サービス

香港基盤で、富裕層を対象とした資産運用、保全などのファミリー・オフィス・サービスを提供する資産運用会社Fusang Investment Officeが、富裕層および、機関投資家向けの仮想通貨管理サービスを開始することを発表しました。

そのプロジェクトは、同社の名前にちなんで“Fusang Vault”と呼ばれ、2018年第4四半期を目処に公開を予定していると記述されています。

Fusang Investment OfficeのCEOを務めるHenry Chong氏は、今回の取り組みについて、以前から、顧客である富裕層や機関投資家からの関心が高まってきていた結果であると語り、以下のように言及しました。

デジタル資産は、無記名債券と似ている。

その債券には、所有者の登録情報もないため、その債券を所有している人が所有者であるとされている。よって、デジタル資産を安全に管理するということは非常に重要なのだ。

この”Fusang Vault”は、顧客に変わってデジタル資産を管理し、定期的に監査を行い、万が一に備え、補償が行える保険もかける方針であることを明らかにしています。

仮想通貨管理サービスの重要性

2018年に入ってから、仮想通貨取引所は多くのハッキングに見舞われました。1月には日本の仮想通貨取引所Coincheckが、6月には韓国の仮想通貨取引所Coinrailおよび、Bithumbがハッキングを受け、取引所に預けられていた顧客資産がリスクに晒される状況が何度もありました。

このような現状から、大口投資家は仮想通貨取引所での取引ではなく、店頭取引(OTC)を好む傾向にあり、それに伴って、仮想通貨管理サービスの需要も高まってきています。

アメリカ基盤のMulticoin Capitalの共同運営者であるKyle Samani氏も、「資産保管の問題が最終的な障壁となっている投資家はたくさんいる。」と語っている一方で、この仮想通貨管理の安全性が確保されれば、今後大きな資金流入が望めると予想しています。

7月には、世界有数の仮想通貨取引所であるCoinbaseもその需要に答えるかのようにアメリカやヨーロッパの金融機関や、ヘッジファンド向けに仮想通貨管理サービスの提供を開始しました。

そして、野村ホールディングス社も、ハードウォレットを提供するLedger社および、英国領ジャージー島基盤の投資顧問会社Global Advisors Holdings社と共同で、仮想通貨管理サービスの研究を始めています。

さらに、ウォール街の大手企業であるJPモルガン、Bank of New York Mellon、Northern Trustの3社も仮想通貨管理サービスに参入することを検討していると発表しています。

このように、現時点では、仮想通貨管理サービスの供給が不十分であるとは言えるものの、今回のFusang Investment Officeを始め、今後多くの金融機関が参入を示唆していることから、中長期的には、個人、機関投資家を含めた大口投資家も安全にデジタル資産を管理できる環境が整うと言えるでしょう。

そして、その環境が整備されるにつれて、仮想通貨市場にまとまった資金も流入してくるのではないかと期待されています。

CoinPostの関連記事

2兆円規模の仮想通貨流入予測も:安心保管のカストディサービスが今望まれる理由
安心・保管の「カストディサービス」導入により、およそ200億ドル(2兆200億円)規模の仮想通貨が同事業に流入することが予想されており、米ウォール・ストリートの大御所3社も仮想資産のカストディサービス展開について検討している。
野村HDが海外2社とデジタル資産向けカストディ(保管・管理)サービス提供を目指す
野村ホールディングス株式会社と Ledger、Global Advisors Holdings Limitedが仮想通貨を含むデジタル資産のカストディサービスの提供に向けて、共同研究を進めることを発表しました。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/09 火曜日
17:40
リミックスポイント、エネルギー事業の中期経営計画を発表 3年で営業利益3.7倍目指す
リミックスポイントが2027-2029年度の中期経営計画を発表。エネルギー・蓄電事業で売上高692億円、営業利益91億円を目指す。日本蓄電池と提携し系統用蓄電所7カ所を共同運営。同社は242億円超の仮想通貨も保有し、多角的な事業展開を推進。
15:52
補正予算の国会質疑で仮想通貨税制が議題に 国民民主党が質問、高市首相は「与党税調で検討中」と答弁
補正予算の国会質疑で暗号資産(仮想通貨)税制が議題に。国民民主党は雑所得として最高税率55%が適用される現行制度を見直し、分離課税化を要求。高市首相は税制改正大綱に基づき与党税調で検討を進めていると答弁した。
13:35
米XRP現物ETF、全期間で純流入を記録 約1459億円に到達
米XRP現物ETFが上場以来全期間で純流入を記録し、約1,459億円に到達。仮想通貨ETF史上2番目の速さで8億ドルを突破し、機関投資家の継続的な買いが続いている
13:20
カナダ税務当局、仮想通貨利用者の4割が未申告と推定
カナダ歳入庁が過去3年間で仮想通貨関連監査により1億カナダドル以上を徴収したが、2020年以降刑事告発は行われていない。同庁は仮想通貨プラットフォーム利用者の40%が未申告または高リスクだと推定している。
12:50
『ガス先物市場』、ヴィタリックがイーサリアム手数料を安定させるアイデアを披露
仮想通貨イーサリアムの共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏がガス代先物市場を提案した。将来の手数料をヘッジ可能にする構想であり、コミュニティ内で議論が活発化している。
11:45
米大手銀行CEO、上院議員と仮想通貨市場構造法案を協議予定 ステーブルコインの利息付与に反対表明へ=報道
バンク・オブ・アメリカ、シティグループ、ウェルズ・ファーゴのCEOが9日、上院議員と会談し仮想通貨市場法案を協議する。銀行側はステーブルコインへの利息付与に反対し、仮想通貨分野での競争能力確保を求める姿勢だ。
11:23
テザーのUSDT、アブダビで「法定通貨参照トークン」認定範囲が拡大 9チェーン追加
テザーのUSDT、アブダビで法定通貨参照トークンの認定範囲を拡大。新たに9つのブロックチェーンで規制業務が可能に。USDC、USD1、RLUSDも承認済み。UAEがステーブルコイン規制拠点として台頭。
10:22
マイケル・セイラー氏、国家主導のビットコイン銀行システムを提案
ストラテジー社のマイケル・セイラー会長がアブダビで、ビットコイン担保型の高利回りデジタル銀行システムを各国政府に提案。20兆〜50兆ドルの資本流入を見込むが、価格変動性への懸念も。中東の全政府系ファンドと会談を実施。
10:00
ハイパーリキッド・ストラテジーズ、最大約47億円規模の自社株買い実施へ
仮想通貨ハイパーリキッドの財務企業ハイパーリキッド・ストラテジーズは、最大約47億円規模の自社株買いを実施すると発表。延期や中止の可能性もあるが最大で12カ月間実施する計画である。
09:40
アルゼンチン中銀、民間銀行による仮想通貨取引の解禁を検討か=報道
ビットコイン支持のミレイ政権下で、アルゼンチン中央銀行が民間銀行による仮想通貨取引サービスの許可を検討中だと伝えられる。実現すれば普及が促進される可能性もある。
09:35
UAE初、イスラム系銀行ルヤがビットコイン投資サービスを開始
UAE拠点のイスラム銀行ルヤが8日、仮想通貨インフラプロバイダーのフューズと提携し、モバイルアプリを通じてビットコイン投資サービスを開始した。イスラム系銀行として初めて顧客にBTCの売買を可能にする。
08:15
PLUMEとJUPITERがコインベースに新規上場、機関投資家向けアクセスも提供
米コインベースが12月9日にプルームとジュピターの現物取引を開始する。RWAトークン化のプルームとソラナ系DEXアグリゲーターのジュピターが新規上場し、機関投資家向けアクセスも利用可能になる。
07:55
SECがOndoへの捜査を訴追なしで終了、トークン化証券のハードルをクリア
トークン化プラットフォームのオンド・ファイナンスが、バイデン政権下で開始されたSECの捜査が訴追なしで終了したと発表した。トークン化証券が米国資本市場の中核となる時期が到来したと同社は期待。
07:15
仮想通貨投資商品、先週は1110億円超の資金が純流入
仮想通貨投資企業CoinSharesは、デジタル資産投資商品全体の先週の資金フローは約1,116億円の純流入だったと報告。ビットコイン、XRP、チェーンリンクの投資商品の需要が高かった。
07:02
ビットコイン担保をデリバティブ市場で使用、米CFTCがトークン化パイロットプログラムを開始
米CFTCがビットコイン、イーサリアム、USDCなどのデジタル資産をデリバティブ市場で担保として使用するパイロットプログラムを開始した。トークン化担保に関する新たなガイダンスも発行している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧