- ビットコイン投資信託
- カナダのFirst Block Capitalが2017年7月から提供していた”FBC Bitcoin Trust”がミューチュアル・ファンドのステータスを獲得し、退職金貯蓄プラン(RRSP)や非課税貯蓄口座(TFSA)で運用可能となったことがプレスリリースにて明らかになった。そのFBC Bitcoin Trustは、NEO Connectプラットフォーム上で1日単位での取引が可能になり、ETF同様の流動性が確保されていると記述された。
カナダFirst Block Capital社のFBS Bitcoin Trustがミューチュアル・ファンドのステータスを獲得 「退職貯蓄プランや非課税貯蓄口座での運用が可能に」
アメリカ証券取引委員会(SEC)が未だビットコインを始めとする仮想通貨金融商品への対応に不透明さを残す中、カナダのFirst Block Capital社が提供する信託ファンド”FBC Bitcoin Trust”が、初めての、そして、唯一の認可されたビットコインのミューチュアル・ファンド(mutual fund)のステータスを獲得し、退職金貯蓄プラン(Registered Retirement Savings Plan、RRSP)や非課税貯蓄口座(Tax-Free Savings Account、TFSA)で運用可能となったことを発表しました。
ミューチュアル・ファンドとは
米国などでのオープンエンド型投資信託(随時解約が可能なファンド)を指す。 投資家から集めた資金を運用、保有比率に応じた分配金を支払う。
カナダに拠点を置き、2017年に創業されたFirst Block Capitalは、PM、IFM、そして、 EMDの全てに認可された最初の仮想通貨投資企業であり、2017年7月24日にオンライン投資プラットフォームFrontFundrと提携し、FBC Bitcoin Trustの提供を開始していました。
First Block Capitalが、その主力商品となるFBC Bitcoin Trustのさらなる発展を公表したことによって、一定以上の実績を持つ個人投資家、証券取引規制局によってアドバイザーやディーラーとして認可されている個人を始めとする一部の投資家は、実際のビットコインの購入や管理を行うことなく、RRSPや、TFSAにおいてビットコインに投資を行うことができるようになります。
今回の発表に対し、First Block Capital社のCEOを務めるSean Clark氏(以下、Clark氏)は、以下のようにコメントしました。
設立以来、First Block Capitalは、投資家に認可を受け、肩書きのあり、透明性を持つブロックチェーンおよび、仮想通貨関連の投資商品を提供することに注力してきた。
私達は、市場を牽引する位置を保てていることを非常に誇りに思うと共に、今後も先駆的な業界内投資商品の作成に取り組んでいければと考えている。
そのプレスリリースでは、このFBC Bitcoin Trustが、同様の商品の中で、カナダで唯一、オンタリオ証券委員会(OSC)、ブリティッシュコロンビア証券委員会(BCSC)に認可された商品であることが明らかになっています。
さらに、そのFBC Bitcoin Trustは、投資商品の取引を円滑化させることを目的としてAequitas Innovationsによって開発されたNEO Connectプラットフォーム上でも取引可能になり、30日間の償還を撤廃し、ETF同様の流動性が確保されていると記述されました。
Clark氏は、公式ブログにて、以前まで適用されていた30日間の償還が大きな障害となっていたことを以下のように記述しました。
長い償還期間は、ファンドにとって芳しくない特徴であり、それこそが数百、数万単位での資産流入を実現できなかった理由であると考えている。
投資家は、この業界においてより高い流動性を求めており、今回の発表で、任意の口座にて、1日単位での取引を実現できたことを喜ばしく思う。
同社の最高投資責任者(CIO)を務めるMarc van der Chijs氏は、プレスリリースにて以下のようなコメントを残しました。
今回の発表を始め、私達は、今後もブロックチェーン、仮想通貨関連の認可された投資商品においてカナダが世界的リーダーとなれるように後押ししていくつもりだ。
私達の目標は、デジタル通貨資産クラスをより身近なものにすることである。そして、既に政府によって税制優遇された口座で運用することができるようになり、昨今ディーラーネットワークとして急速に発達している資産分配プラットフォームNEO Connectによって1日単位での流動性が確保できるようになったことで、その目標の実現まであと一歩というところまで来ているのだ。」
このように、カナダにて、OSCやBCSCに認可され、退職金貯蓄プランや非課税貯蓄口座にてビットコインへの投資が行えるようになってことは、市場にとって非常に大きな一歩であると言えるでしょう。