はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨取引所コインチェックにも攻撃を仕掛けた「ラザルス」の攻撃手法|露セキュリティー企業が対策方法を解説

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

露セキュリティー企業、ハッカー集団の新たな手法を明らかに
ロシアのセキュリティー企業Kaspersky Labは北朝鮮のハッカー集団「ラザルス」が昨年11月から取り入れている新たな手法を指摘するレポートを公表。ハッキングの対象になりやすい仮想通貨企業に注意と対策を呼びかけた。

露セキュリティー企業、北朝鮮ハッカー集団の新たな手法を指摘

ロシアのセキュリティー企業Kaspersky Labは26日、コインチェックのハッキング事件の背景にあると国連から指摘されていた北朝鮮のハッカー集団「ラザルス」の最新傾向に関するレポートを発表した

同レポートによると、高度な組織力とハッキング能力が想定されるプロのハッキング集団である「ラザルス」は、昨年11月から新たな手法で仮想通貨・ブロックチェーン業界をはじめとするフィンテック系企業のWindowsやmacOSシステムをターゲットに置いていると指摘、ターゲットになりやすい仮想通貨企業に注意と対策を呼びかけた。

ラザルスはが編み出したハッキング手法としては、独自のPowerShellスクリプトを仮想通貨取引所の企業書類などに含む事で罠を仕掛け、ダウンロードした場合に外部のC2サーバーに接続され不正操作が可能になるという。

このようなスクリプトは、WordPressのファイルなどでも潜んでいることもあるとカペルスキーラボは指摘する。

コインチェック事件への関与も国連から指摘されていたラザルスのウイルスやマルウェアは、仮想通貨企業が注目するような企画書や企業計画書に扮して拡散されており、対象となったファイルの多くが韓国語で記述されていることから韓国の仮想通貨事業が大きなターゲットとなっている可能性が高いと分析した。このような企業書類のダウンロードが鍵の一つになるようだ

これは、ラザルスが主に韓国で採用されているアレアハングル形式(HWP)のドキュメントにおける脆弱性を悪用して仮想通貨事業をハッキングしている点からも伺えるとしている。

また以前はWindowsユーザーが主な対象となっていたが、最近ではアップル社のMacOSユーザーにも感染する新たなマルウェアを開発しているとカペルスキーラボは言及しており、Macであっても対策が必要になる指摘。

WindowsとMacでは異なるプラットフォームであるが、それぞれ類似した仕組みを適用していることから、同じ開発者が関与している可能性が高いようだ。

ハッキング被害

カペルスキーラボ側はこのように手法を変え続けるハッカー集団からの被害を防ぐ方法を明かした。

仮想通貨企業や技術系のスタートアップに勤務している場合、第三者団体と関わる場合やソフトウェアのインストールをしなければいけない場合は注意が必要だ。

必ず新しいソフトウェアをアンチウイルスソフトで確認、またはウイルス対策ソフトの活用を推奨する。

そして新たなソース、または信頼不十分なソースからマイクロソフトOfficeドキュメントを受け取った場合、必ず「ドキュメントのマクロを無効にした状態」で開かなければならない。

新たなアプリケーションを試す場合はオフライン上で、または少数のクリックで消去できる独立したネットワークVM(仮想マシン)を活用するべきだ。

ロシアのセキュリティ企業であるカスペルスキーラボは昨年8月にも「ラザルス」に関するレポートを発表しており、当時はラザルスが仮想通貨取引アプリに「トロイの木馬」ウイルスを取引所側も気づかないほど巧妙に仕込んでいた事例などが紹介していた。

また今月上旬には国際連合安全保障理事会が2017から18年にかけて、仮想通貨取引所から約5億ドル(555億円相当)をハッキングしていたとする報告書が公開されており、被害対象の一部には日本のコインチェックや韓国の取引所などの名が含まれている。

▶️本日の速報をチェック

CoinPostの関連記事

北朝鮮、日韓の仮想通貨取引所へハッキングで550億円相当を不正取得|国連報告の内容を日経新聞が報道
北朝鮮は、厳しい経済制裁を逃れるべく、外貨を取得するサイバー攻撃を強化、2017から18年にかけて、日本や韓国などアジア圏の仮想通貨取引所へサイバー攻撃を仕掛けていたことがわかった。約5億ドル(555億円相当)の被害がでているという。日経新聞がスクープとして報じた。
北朝鮮ハッカー集団ラザラス、アジア圏の仮想通貨取引所に侵入か:MacOS向けマルウェアで巧妙な手口
北朝鮮の関与が疑われるサイバー攻撃でアジア圏の取引所への侵入被害が発覚した。財務被害こそないものの、仮想通貨アプリのアップデートを騙り、MacOSを狙ったマルウェアとして注意喚起されている。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
13:45
「仮想通貨は正当なポートフォリオ分散手段」 機関投資家のアプローチに大きな変化=シグナム
スイスのデジタル資産銀行シグナムが発表した最新調査で、回答した世界の機関投資家の89%が仮想通貨をすでに保有し、仮想通貨を投機ではなくポートフォリオの有効な分散投資手段とみなしていることが明らかになった。
13:00
米上場ターボ・エナジー、ステラ・タウラスと提携 スペインで再エネ融資をトークン化
ナスダック上場のターボ・エナジーがタウラス、ステラと提携し、スペインでクリーンエネルギー融資のトークン化実証実験を開始。ブロックチェーン活用で744億ドル規模のEaaS市場参入を目指す。
12:45
JPモルガンとDBS、トークン化預金の相互運用で取り組み
JPモルガンとDBS銀行がトークン化預金の相互運用性フレームワーク開発に取り組んでいると発表した。KinexysとDBSトークンサービス間でリアルタイム決済の実現を目指す。
12:37
Bitcoin JapanのCEO、ビットコイン準備金基盤のAIインフラ投資計画など明かす 
エネルギー軸でビットコインとAIを融合 Bitcoin Japan株式会社(旧堀田丸正)は11日、臨時株主総会で商号変更を完了し、ビットコイン財務戦略の詳細を発表した。 関連:…
11:40
ソフトバンクG、エヌビディア株を9000億円で全売却、オープンAI投資へシフト
日本のソフトバンクグループが保有のエヌビディア株を全売却し、オープンAIへの最大400億ドル投資に充てる。ビジョンファンドは234億ドルの投資利益を計上し、純利益は前年比2倍以上となった。
11:15
XRP現物ETF、今週中に米国で上場見込みか 最終書類提出=専門家
カナリー・キャピタルがXRP現物ETFのナスダック上場に向けた8-Aフォームを提出した。専門家は明日か木曜日のローンチを示唆しており、米国で2つ目のXRP追跡ETFとなる見込みだ。
10:35
ビットコイン量子コンピュータ対策で議論白熱に、アドレス移行提案の是非めぐり
仮想通貨ビットコインの量子コンピュータ対策として、Taprootアドレスからの移行が提案され議論が起こった。量子耐性の獲得方法で専門家の見解が分かれている。
10:25
7年ぶりの米国ICO「モナド」、トークンセール開示文書を公開 評価額3800億円弱
モナド財団が11日、MONトークンのコインベース公開販売に関する開示文書を発表。FDV約3,750億円、最大75億トークンを販売。大口集中を防ぐ「ボトムアップ方式」を採用し、11月17日から販売開始。
10:10
ソラナ現物ETF、取引開始から10日間連続で資金が純流入
仮想通貨ソラナの現物ETFは10日時点で、取引開始から10日間連続で資金が純流入。この状況について、事前の予想を上回っているとの見方が上がった。
08:05
スタンダードチャータード、シンガポールでステーブルコイン決済カード「デカード」を支援
スタンダードチャータードがDCSカードセンターと提携し、ステーブルコインを実店舗で使用できるクレジットカード「デカード」の主要銀行パートナーとなった。
07:35
プライズピックス、ポリマーケットと提携 米国で予測市場参入
プライズピックスが世界最大の予測市場プラットフォームのポリマーケットと複数年提携を締結した。連邦規制下でスポーツやエンターテインメントに関する予測市場契約を提供し、米国での事業拡大を目指す。
07:02
メタプラネット、株主数が日本の人口の約0.2%相当まで増加
仮想通貨ビットコイン財務企業メタプラネットのサイモン・ゲロヴィッチ代表取締役社長は、同社の株主数が日本の人口の約0.2%相当にまで増加したと報告。過去数カ月で日本の株主数は66%増加したとも説明した。
06:30
TDコーウェン、ビットコイン年末価格を14万ドルと予想 ストラテジーのBTC追加購入数も試算
TDコーウェンがストラテジーの新規ユーロ建て優先株発行により6720ビットコインが追加されると予測した。ビットコインの年末ベースケース価格は14万1277ドルに据え置かれ、強気シナリオでは16万ドルを想定。
06:05
ブラジル中銀、仮想通貨と国際資本取引の新ルール導入
ブラジル中央銀行が仮想通貨取引および国際資本取引に関する包括的な規制を発表。サービス提供企業への許可制度や報告義務を設け、資本移動の透明化および安全性を強化する。
05:35
中国がアメリカによる20兆円ビットコイン窃取を主張、ルビアンハッキング事件で
中国国家計算機ウイルス緊急対応センターが、2020年のルビアンマイニングプールから127,272ビットコインが盗まれた事件について、米国政府による国家級ハッキング作戦だとする報告書を公表した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧