はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米SECと戦闘態勢|仮想通貨の有価証券問題で初の告訴へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨企業が米SECと告訴に向け資金募集開始
米SECに対して独自の仮想通貨プロジェクトKinが有価証券に該当した判断を告訴する姿勢を以前表明していたKik社が裁判に向け5億円の資金を募るサイトを特設。仮想通貨プロジェクトと米SECとの裁判事例は業界が求めていた「規制明確化」への大きな一歩として注目が集まる。

仮想通貨の有価証券問題に新たな進展、Kik社が米SECの決断を告訴

2017年に独自の仮想通貨「Kin」のICOを行ない有価証券として米SECと会談を重ねていた人気メッセージアプリのKik財団が米SECを告訴して裁判に行く為の資金募集を開始したことが明らかになった。大手企業が仮想通貨業界を大きく影響している仮想通貨の有価証券の違いが明確化される過程で重要な動きとなる。

Kik社の独自仮想通貨「Kin」の経緯

Kikはカナダで開発された大手メッセージアプリで、2017年に独自のICOを通じて1億ドル(約110億円)の資金調達に成功していた。しかし資金調達完了から3日後から米SEC(証券取引委員会)から連絡を受け、独自通貨のKinが有価証券として該当するか判断する上でおよそ1年間会談を重ねた結果、SEC側は最終的に11月にKinが有価証券に該当するとの判断に到達した。

SEC側が有価証券であるという判断が下された後、Kik社は異例の「返答」を規制当局に送信、SECに対してKik社のICOプロジェクトが有価証券でない理由や背景などを説明。

またそれだけではなく、今年1月末には米SECの判断を上訴して裁判所で有価証券に該当するか決定を望む姿勢を示していた。

Kik社の創設者兼CEOであるTed Livingston氏は、米規制当局が未だに仮想通貨がどのような条件下で有価証券に該当するかの基準を明確に提供していないことを以下のように批判した。

Kin社にとってのみならず、業界全体がイノベーションより規制遵守に焦点を置く要因となっている。つまり、消費者やユーザーにとって最善を考えるのではなく、規制当局にどう思われるのかをより意識してしまう事態だ。

これはグローバルに競争していく上では大きなハンデとなる。今こそ規制の明記が必要で、そのためには裁判に行く必要がある。

米国において裁判事例は法令と同等の法的拘束力を持つため、Kik社の独自仮想通貨が有価証券に該当するかしないかは今後の大きな前例となる可能性が高い。そのため、未だに仮想通貨やICOプロジェクトなどにおける合法・違法のラインの明確化がなされていない米国においては注目度の高い規制面での動きとなる。

仮想通貨やブロックチェーンに係る米国の法律や規制に詳しいJake Chervinsky弁護士はKik社の規制面での動きが「今年起きる最も重要な仮想通貨規制の事例」と例え、SECのガイダンス発行やどのようなETF申請に対する判断より重要だと説明している。

SEC側はデジタルトークンは有価証券であると主張を続けるが、実際に裁判で証明できるのかが注目ポイントとなる。

さらに前述したLivingston氏はこの裁判事例は現在のハウェイテストと同等、もしくはそれ以上の前例となるだろうと予想した。

この業界には新たな「ハウェイテスト」が必要だ。

Howey Testに関する詳細はこちらから

仮想通貨が「証券」に該当するかを判定するHowey(ハウェイ)テストとは
Howeyテストはブロックチェーントークンが「証券」であるかどうかをスコアに基づいて判定するテスト。法的拘束力はないものの、トークンの「証券性」を判定する有効な指標であり、いくつかのICOプロジェクトはトークンのテストスコアを公表している。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/16 火曜日
18:08
米SEC委員長が警告、「仮想通貨が史上最強の金融監視システムになる恐れ」
SEC委員長が仮想通貨タスクフォース円卓会議で、過度な規制により仮想通貨が史上最強の金融監視システムになる恐れがあると警告。国家安全保障とプライバシー保護のバランスを強調し、トランプ政権の方針と一致する姿勢を示した。
17:22
ナスダック、23時間取引体制を提案 仮想通貨取引モデルが影響か
ナスダックが1日23時間の株式取引体制を米SECに提案。仮想通貨の24時間取引が投資家の期待を変化させたことを背景に、2026年後半の導入を目指す。NYSEも22時間取引の承認を取得済み。
16:15
ペイパル、SparkでPYUSD貯蓄商品をローンチ 年利4.25%
ペイパルがSparkと提携し、年利4.25%のPYUSD貯蓄商品を開始。10億ドルの預金目標を掲げ、Paxosの連邦免許取得により規制面での優位性も確保。
15:27
中国で仮想通貨マイニング施設が大規模停止か 当局が2週間前に警告
中国新疆で仮想通貨マイニング施設の大規模停止が報じられた。ビットコインのハッシュレートが急落し、40万台のマシンが停止したとの推定も。2021年の全国取り締まり後、地下で復活していたマイニング活動に再び規制の動きか。
13:30
2025年ブロックチェーン人気ランキング、XRP初のトップ10入り=CoinGecko
CoinGeckoが2025年ブロックチェーン人気ランキングを発表した。ソラナが2年連続トップとなるも関心度は12ポイント減少した。XRPレジャーが初のトップ10入りを果たし、SuiとBNB Chainのシェアが大幅に拡大した。
13:00
Visa、銀行向けステーブルコイン事業支援を開始
決済大手Visaが「ステーブルコイン・アドバイザリー・プラクティス」を立ち上げた。銀行や企業のステーブルコイン戦略構築を支援する。
11:07
トランプ関連のアメリカン・ビットコイン、1000BTCを追加購入
トランプ関連のアメリカン・ビットコインが12月に1000BTC以上を追加購入。上場企業上位100社の保有総額は108万BTC超に達し、企業のビットコイン財務戦略が加速。
11:05
SBIとスターテイル、信託型円建てステーブルコイン共同開発へ
SBIホールディングスとStartale Groupが日本の金融規制に準拠した円建てステーブルコインの共同開発でMOUを締結。信託型3号電子決済手段として2026年度1Qのローンチを目指す。
10:20
仮想通貨「市場構造法案」採決は2026年に先送り
米上院銀行委員会がビットコインなど仮想通貨の市場構造を定める「市場構造法案」の採決を来年に先送りした。超党派による協議が継続中だ。
10:05
仮想通貨投資商品、先週は約1340億円の資金が純流入
仮想通貨投資企業CoinSharesは、デジタル資産投資商品全体の先週における資金フローは約1,340億円の純流入だったと報告。ビットコインなどの原資産別のデータも公開している。
09:59
ビットコインのアクティブアドレスが1年ぶりの低水準に、マイナー収益圧迫
ビットコインのアクティブアドレスが66万件と1年ぶりの低水準に落ち込み、マイナー収益も減少。Glassnodeによると、ETF承認後に取引がオンチェーンからETF経由にシフトしており、手数料の低迷が続けば長期的なネットワークセキュリティに懸念が生じる可能性がある。
09:35
メタマスクがビットコイン対応を追加、法定通貨での購入や送金が可能に
イーサリアム最大級のウォレット、メタマスクがビットコインのネイティブサポートを発表した。法定通貨での購入、ネットワーク送金、他の仮想通貨との交換機能が利用できるようになった。
08:30
ビットワイズ、ハイパーリキッドETFの修正届出書を提出 
ビットワイズが16日、ハイパーリキッドETFの修正登録届出書を提出し、ティッカーシンボルと運用手数料を設定した。ブルームバーグのアナリストは、通常こうした動きは上場が近いことを示すと指摘。
08:05
ビットコイン一時80万円下落、米規制先送りと雇用統計前で市場に警戒感広がる|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは直近24時間で一時約80万円下落した。米上院で市場構造法案の審議が2026年へ先送りされることが決定されたことに加え、米雇用統計が16日に発表されることを受け、投資家の警戒感が高まったことが主な下落要因である。
07:50
トランプ大統領のFRB議長候補、仮想通貨支持派ハセット氏に反対の声=CNBC
CNBCによると、FRB議長候補として有力視されていたケビン・ハセット氏に対し、トランプ大統領に近い高官らから反対の声が出ている。トランプ氏は13日、ケビン・ウォーシュ元FRB理事が候補リストのトップに浮上したと述べた。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧