はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

「中国政府の独自仮想通貨発行は世界戦略の一環」政府の態度軟化をCircle社CEOが指摘

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

中国政府が仮想通貨への態度を軟化?
米Circle社CEOが、米中貿易摩擦が激化する中で、仮想通貨に態度を軟化させる中国政府の動向を解説。独自通貨発行も世界戦略の一環と見ている。

中国政府と仮想通貨

米仮想通貨大手Circle社CEOのJeremy Allaire氏は、米メディアCNBCに出演し、世界情勢の先行きの不透明さが増す中で、国家から独立しているビットコインや仮想通貨の特性が支持され始めていると述べ、2017年9月以降、仮想通貨取引の全面禁止措置をとってきた中国も例外ではなく、仮想通貨に対する態度の軟化が見られると指摘した。

WeChat PayやAliPayを使った仮想通貨関連の支払い禁止など、政府による仮想通貨包囲網がエスカレートする中でも、中国市民は海外の取引所を介して仮想通貨取引を行ってきたとAllaire氏は説明。

そして、次のような一連の出来事が、中国政府の仮想通貨に対する姿勢の変化を表しており、大変重要だと述べている。

1.中国の司法が「ビットコインは中国における合法的な資産」と判断

ー 杭州インターネット裁判所は「ビットコインは権利の対象として、財産の価値の希少性を有し、仮想財産である」として合法性を認めた。

2.中国銀行(中国四大商業銀行のうちの一行、国営)が積極的にビットコイン情報を発信

ー ビットコインの歴史や投資リスクについてインフォグラフィックスを用いて紹介

3.仮想通貨取引所大手Huobi、共産党委員会を北京に設置

ー 中国政府とのより緊密な関係を構築することが目的



特に、フォビ(Huobi)は、中国政府との緊密な関係を構築することの一環として、北京に共産党支部を設立したことは、大きな注目を集めた。(2018年11月)これは、バイドゥやアリババといった中国IT大手の企業に続く形で、仮想通貨企業で初めての支部設立となり、取引の禁止を強める中国政府の内在的な思惑を示すとの意見も見られた。

中国政府によるグローバルなデジタル通貨発行の可能性

Allaire氏は、先月末行われた米上院銀行委員会の仮想通貨に関する公聴会で証言を行うなど、アメリカの仮想通貨業界を代表する人物だが、アメリカ政府の仮想通貨へのアプローチは中国に大きな遅れをとっていると危機感を抱いているようだ。

中国の元安容認の姿勢に対し、アメリカは中国を「為替操作国」に認定し、米中の貿易摩擦は通貨問題も巻き込み、エスカレートしている。

解決の糸口がなかなか見出せず、金融市場にも動揺が広がる中、世界情勢の混乱から影響を受けにくい資産の逃避先としてビットコインは機能するだろうかとの、CNBCのホストからの問いに対し、Allaire氏は次のように答えている。

国家から独立し、インターネットがあるところなら、どこにでも存在することが可能な、非常に安全な価値の保存手段を人類は創造した。

検閲も停止することもできないという、非常に強力な特性を持っており、根本的な混乱時などには、とても魅力的な資産といえるだろう。

また、世界の規制当局から、ビットコインをはじめとする仮想通貨に大きな注目が高まる中、各国政府にとっての大きな困難は、国家だけでなく他の組織でも、デジタル通貨を発行し、瞬時にインターネットで拡散できるような時代になってきたことだろうと述べた。

中国政府による動きを見ると、今月初め、中央銀行にあたる「中国人民銀行」が、独自の仮想通貨発行に向け、動きを加速させると発表している。

Allaire氏は、この動きは、一部はフェイスブックのリブラへの反応でもあるだろうが、同時に中国の世界戦略の一環だろうと、次のように述べた。

貿易戦争や通貨紛争の中、中国政府は、主要インターネットおよびテクノロジー企業の持つ流通勢力を利用し、グローバルなデジタル通貨を発行しようと力を結集させつつある。

これはリブラへ対する反応でもあるだろうが、同時に、中国と関係を持っている取引企業、ビジネスそして消費者の規模を拡大させるための世界戦略の一部だ。

このような中国政府の先を見通した姿勢は、アメリカ政府のはるかに先を行っていると、Allaire氏は警告している。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/07 日曜日
20:40
「ビットコインを価値の橋渡し役に」Bitcoin Japan CEO、繊維業からの大転換とAI戦略を語る
東証上場の堀田丸正から「ビットコインジャパン」へ大胆に転換したフィリップ・ロード(Phillip Lord)CEOが、CoinPost独占インタビューでビットコイン準備金戦略とAIインフラ投資の詳細を明かした。「日本の品質×米国の規模」で2030年までに500MW規模のデータセンター投資を目指す。
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、イーサリアム「フサカ」実装完了やソラナスマホの独自通貨発行計画など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:00
週刊ニュース|JPモルガンによるストラテジーのBTC売却回避能力の評価に高い関心
今週は、FRBの量的引き締め終了、チャールズ・シュワブの仮想通貨取引開始、JPモルガンによるストラテジーのビットコイン売却回避能力の評価に関する記事が関心を集めた。
12/06 土曜日
13:46
仮想通貨市場構造を定める「クラリティ法案」を遅滞させる3つの争点とは? 専門家見解
仮想通貨に詳しい弁護士が、ビットコインなどについて米国の規制を明確化する「クラリティ法案」の年内進捗は期待薄だと見解。3つの争点が議論のハードルだと指摘する、
11:15
メタマスク、予測市場取引機能を導入 ポリマーケットと連携しウォレット内で完結
メタマスクが12月4日、トラストウォレットが12月2日に予測市場機能を相次いで発表した。ユーザーは自己管理型ウォレット内で実世界のイベント結果を予測し仮想通貨で取引できるようになる。
10:45
SBI VCトレードとサッポロビール、黒ラベルTHE BARリニューアル記念でNFT配布キャンペーン開始
仮想通貨取引所SBI VCトレードとサッポロビールがWeb3技術を活用した実証実験を12月5日に開始した。黒ラベルTHE BARのリニューアルを記念し、応募者全員にNFTを配布。保有者は店舗で特別なビール体験が受けられる。
10:10
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」、5週連続で資金流出 4200億円規模に
ブラックロックの仮想通貨ビットコイン現物ETF「IBIT」から5週連続で約4200億円が流出した。上場以来最長の流出超過を記録。同社の事業開発ディレクターは「正常な動き」と述べた。
09:30
米SEC、仮想通貨プライバシー円卓会議を来週開催 ジーキャッシュ創設者も参加
米証券取引委員会が金融監視とプライバシーをテーマにした円卓会議を12月15日に開催予定。ジーキャッシュ創設者ゾーコ・ウィルコックス氏を含む専門家がパネリストとして参加し、仮想通貨の匿名技術と監視措置について議論を行う。
08:35
トム・リーのビットマイン、今週約9.8万ETHを追加購入 総保有額1.8兆円相当
ビットマインは今週もETHの押し目買いを実施し9万7650イーサリアムを追加購入した。アーカムのデータによると、同社の総保有額は1.8兆円に達しETH総供給量の3.16%を占めている。
08:00
KLab、ビットコインと金を組み合わせた財務戦略を発表
KLabは、仮想通貨ビットコインと金を財務資産に組み込むデュアル・ゴールド・トレジャリー戦略を実施すると発表。同日発表した資金調達で得る約51億円のうち36億円を充当する。
07:35
ウィズダムツリー、欧州初の完全ステーキング型イーサリアムETPを上場
ウィズダムツリーが4日、Lidoプロトコル経由でミントされたstETHのみを保有する欧州初の完全ステーキング型イーサリアムETPを上場した。運用資産約5000万ドルでドイツ、スイス、フランス、オランダの取引所で取引が開始された。
06:30
ビットコイン保有企業の指数除外方針に反対、ストライブ社がMSCIに書簡
米ナスダック上場企業ストライブがMSCIに対し、ビットコイン保有企業を株式指数から除外する提案に反対する書簡を送付した。同社は7500BTC以上を保有する企業として、50%基準は不公平で実行不可能だと主張。
05:55
仮想通貨評価損不計上でフィスコとクシムに課徴金勧告 金融庁監視委が虚偽報告を指摘
証券取引等監視委員会が5日、フィスコとクシムに対し、仮想通貨の評価損を適切に計上せず有価証券報告書に虚偽記載を行ったとして、それぞれ1500万円と1200万円の課徴金納付を勧告した。
12/05 金曜日
19:26
テザー投資家が英政党に史上最高額寄付 改革党に18億円相当
ステーブルコイン発行会社テザーの投資家クリストファー・ハーボーン氏が英国改革党に900万ポンド(約18億円)を寄付し、存命個人からの政党寄付として史上最高額を記録。米国でもトランプ大統領が選挙期間中に仮想通貨業界から2600万ドル超を集めるなど、仮想通貨資金が英米両国の政治に影響力を持ち始めている。
18:40
Cloudflare障害でコインベースなど取引所が一時アクセス不能 11月に続き再発
12月5日夕方、Cloudflareの障害により、コインベースやクラーケンなど複数の仮想通貨取引所とDeFiプロトコルのユーザーインターフェースが一時的にアクセス不能に。11月18日に続く障害で、インフラ依存のリスクが再び浮き彫りとなった。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧