はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

金融庁がキャッシュレス事業者へ集中検査を予定|相次ぐトラブルやFATF対日審査を意識か

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

キャッシュレス事業者に対する監督体制強化へ
金融庁がキャッシュレス事業者数十社に対してセキュリティやマネロン対策を重点的に検査予定であることが判明。以前よりも多角的な検査から、相次いだトラブルやFATF対日審査を意識していることが伺える。

キャッシュレス事業者に対する監督体制強化へ

金融庁はキャッシュレス送金・決済を行う資金移動業者に対して、立ち入りを含めた集中検査を始める。キャッシュレス事業者に対する監督が本格化する見通しだ。

実施時期については、2019事務年度(19年7月から20年6月)を予定している。日経新聞が報道した。

検査内容は、システムの安全性や利用者保護、マネーロンダリング対策などの内部管理体制を重点的に点検するものであるといい、不備があった事業者に対しては行政処分が行われる可能性がある。

これまでも事業者に対して検査は行われていたものの、顧客資金を保全するために十分な供託金を有しているかなどが中心にみられ、セキュリティ項目などを含めた網羅的なものではなく部分的な検査に留まっていた。

検査対象の事業者数は数十社を予定しているという。現在金融庁に登録されている、資金決済法に基づく資金移動業者や前払い式支払い手段(プリペイドカード)の発行業者は、LINEやメルカリの金融子会社など計64社に及ぶ。

これまでとは異なる多角的な調査から、急速に普及するキャッシュレスサービスへの監督に金融庁が本腰を入れて動き始めた様子がうかがえるだろう。

相次いだキャッシュレス関連トラブルが背景

今回行われる検査は、キャッシュレスサービスにおいて複数のトラブルが生じたことを受けたものであるという。

昨年12月には、ヤフーとソフトバンクが出資する「ペイペイ」で、クレジットカードの不正利用が相次いだ。

支払い元となるクレジットカードの情報登録の簡易さや、本人確認の緩さが原因であったとみられている。

また今年には、セブンイレブンのスマートフォン決済「7pay」が、7月1日の開始直後に、約800人の利用者が不正アクセス被害を受けた。セブンHDは被害額を計約3860万円と報告している。

その事案を受けて、登録者150万人の同サービスは9月末で提供が終了することとなった。

FATFの日本審査も意識か

各国の資金洗浄(マネーロンダリング)対策などを審査する「金融活動作業部会(FATF)」の日本審査の日程が、今月6日に正式に発表された。

10月28日から11月15日の3週間にわたり行われる予定であり、銀行を含む国内金融機関に加えて、仮想通貨交換業者や資金移動業者も調査対象となる。

2008年に行われた前回のFATF第3次対日審査では、銀行を含む金融機関全体のAML/CFTで、49項目中25項目で要改善(不備10項目、一部履行15項目)という評価を受けるなど、他の国と比較しても厳しい結果(27ヵ国中18位)に終わっている。

日本の金融業界が、2008年同様に再び低評価を受けると、邦銀などの国際取引にも影響を及ぼすリスクがあるとされることから、今回の調査は非常に重要となる。なお審査結果については、20年6月の総会を経て20年夏に発表される。

キャッシュレス事業者に対する監督体制の強化は、FATFの調査を意識してのものであることも考えられるだろう。

CoinPostの関連記事

FATF、対日審査スケジュールが10月28日~11月15日正式決定|仮想通貨市場にも大きな影響
金融活動作業部会(FATF)の日本審査の日程が、10月28日~11月15日の3週間にわたり行われることが正式に決定した。マネロン規制対象には仮想通貨交換業者も含まれ、日本の審査結果は20年夏に公表される。
東京2020に向けて加速するキャッシュレス政策|先進国の取り組みと仮想通貨事情を比較
○○ペイの急台頭など、東京2020に向けて国策とも言えるキャッシュレス化を推し進める日本だが、海外のキャッシュレス先進国からは大きく遅れを取っているという声は大きい。それぞれの国のキャッシュレス化と、仮想通貨事情を探った。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/16 日曜日
16:22
金融庁、暗号資産105銘柄の「金融商品」扱いを検討 金商法適用へ=報道
金融庁は暗号資産に金融商品取引法を適用し、交換業者が取り扱う105銘柄に情報開示とインサイダー取引規制を導入する方針。税率は最大55%から株式と同じ20%への引き下げを検討。2026年の通常国会で改正案提出を目指す。
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、XRP現物ETFの米上場や世界初のZcash保有企業の91億円調達など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナ、ジーキャッシュといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン、下値余地残すも反発は時間の問題か|bitbankアナリスト寄稿
今週のBTC相場は1530万円周辺で推移。米政府機関閉鎖解除後もハイテク株軟調で上値重い展開。12月FOMC前の経済指標不足が懸念材料に。一方、STH損失レシオが95%超となり売られ過ぎの水準。オプションOI分析では9.5万ドルがターゲットに。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|米史上最長の政府閉鎖終了に高い関心
今週は『金持ち父さん貧乏父さん』著者ロバート・キヨサキ氏によるビットコイン・金・銀の価格予想、堀田丸正のBitcoin Japanへの社名変更、米政府の閉鎖終了に関する記事が関心を集めた。
11/15 土曜日
13:55
続落するイーサリアム、長期保有者が1日4.5万ETH超を売却=グラスノード
グラスノードによると、イーサリアムの3年から10年保有者が1日あたり平均4万5000ETH超を売却している。イーサリアム現物ETFも13日に2億6000万ドルの純流出を記録し売圧を高めている。
13:20
リミックスポイント決算発表、仮想通貨評価益で売上高が大幅増加
リミックスポイントが2025年4~9月期決算を発表した。仮想通貨評価益で売上高が大幅増加している。同社はビットコイン、イーサリアムなどの仮想通貨を財務資産として蓄積している。
13:00
Visaアジア太平洋地域デジタル通貨責任者、ステーブルコインの展望を語る|CoinPostインタビュー
Visaアジア太平洋地域デジタル通貨責任者ニシント・サンガヴィ氏がCoinPostの独占インタビューに応じ、ステーブルコイン決済戦略の拡大、CBDCとの共存、米国ジーニアス法の影響について詳しく語った。4つのステーブルコインと4つのブロックチェーンをサポートし、2億2,500万ドル超の決済を実現。今後5年間のアジア太平洋地域におけるデジタル通貨の展望と、Visaが果たす役割について解説。
11:15
テクノロジー大手アリババが預金トークン決済を開発 中国当局のステーブルコイン懸念に対処か
中国アリババが預金トークン決済システムを開発している。当局によるステーブルコイン規制を回避することも背景とみられる。AI活用サービスも発表した。
10:30
ビットコイン急落、45日ルール通過とFOMC利下げ見送り観測で売り圧力が最大化|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは足元で強い売り圧力に晒されているが、ヘッジファンドの45日ルール通過により解約売りの終了が期待される。ビットコイン長期保有者が直近1カ月で12兆円相当のBTCを売却したことは心理を悪化させていた。
09:50
トランプ一族関連のアメリカン・ビットコイン、売上高99億円に増加 決算発表 
トランプ一族の仮想通貨マイニング企業「アメリカン・ビットコイン」が2025年7~9月期決算を発表した。前年同期比で黒字転換し、ビットコイン保有量は4,090BTCに到達している。
09:35
ジャック・ドーシーのCash App、ステーブルコイン決済機能を導入
決済アプリのキャッシュアップがステーブルコインの送受信機能を含む11の新機能を発表した。ライトニングネットワークを使用したビットコイン決済機能も拡充している。
08:50
ソニー銀行の米銀免許申請、通貨監督庁にICBAが否認を要求
ソニー銀行が米国で信託銀行の国家免許を申請したことについて、米組織ICBAが強く反対すると表明。通貨監督庁に書簡を送付して反対理由を説明し、ソニー銀行の申請を認可しないように要求した。
07:45
バイナンス、ブラックロックのトークン化ファンド「BUIDL」を取引担保として受け入れ
仮想通貨取引所バイナンスがブラックロックの「BUIDL」を取引所外担保として統合した。BUIDLはBNBチェーンで新シェアクラスも立ち上げる。
06:50
ビットマイン、45億円相当のイーサリアムを追加購入 新CEOにHSBC元幹部を任命
ビットマインが3000万ドル相当の仮想通貨イーサリアムを追加購入した。同社は新CEOにHSBCアジアTMT投資銀行部門の元責任者を任命した。
06:25
ビットコイン長期保有者が1カ月で12兆円相当BTCを売却、初期投資家も2400BTCを取引所へ送金
ビットコインの長期保有者が過去1カ月で約81万5,000BTCを売却し、2024年1月以来の高水準となった。初期保有者のオーウェン・ガンデン氏も2400BTC以上を売却している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧