はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

韓国の仮想通貨取引所、取引量減少で97%が破綻危機 韓国市場で何が起きている?

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

韓国の仮想通貨取引所、取引量減少で97%が破綻の危機との見解も
韓国で多くの仮想通貨取引所が破綻危機に陥っている。韓国メディアBusiness Koreaが報じた。韓国市場で何が起きているのか?状況を解説した。

韓国の仮想通貨取引所、取引量減少で97%が破綻の危機との見解も

韓国の専門家は、「国内のブロックチェーンプロジェクトは、取引高減少など国内取引所の厳しい状況を受け、韓国ウォンの通貨ペアを持つ海外取引所に上場するなど、海外流出リスクが高まっている」と指摘した。韓国メディアBusiness Koreaが報じた。

韓国の早期スタートアッププロジェクトの中には、初めから海外の取引所に上場を行うプロジェクトが増加しており、韓国取引所に上場するプロジェクトも、海外での上場に動いているという。

流出の背景

プロジェクトが国外に流出する理由には、韓国の取引所に関わる規制強化とユーザー離れの実情がある。

韓国政府による仮想通貨取引口座の「実名登録システム」が施行されて以降、大手4社を除く取引所で投資家の韓国ウォンを用いた入出金ができない状況にある。これは、国内の仮想通貨の匿名取引を禁止したもので、仮想通貨取引所における顧客口座を引き受ける銀行に口座の実名化を義務付けるものだ。

「実名登録システム」が2018年1月に施行されて以降、対応を迫られた銀行は、Upbit、Bithumb、Coinone、Kobitの4取引所のみ対応。国内の多くの中小取引所は未だ対応されていない状況を示している。

2018年1月当時、これら対応が行われた4取引所でも、税金のトラッキングなどを恐れた投資家が、実名口座に移行しないなどして、対応が遅れている状況があった。KYCで規制の強化を図った韓国政府だが、投資家の仮想通貨取引の中止や国外への流出に繋がってしまったことになる。

これらの影響は、国内仮想通貨市場における悪循環を作り出した。

ユーザーが撤退する韓国市場では、通貨の出来高が著しく減少し、それを懸念したプロジェクトが国外へ。ユーザー自体の一部の資金も国外へと流出している。

一時、国際市場で大きなシェアを獲得する韓国市場は、アルトコインバブルを支えた主要マネーの一種であったが、現在では世界の出来高ランキングにランクインする取引所はUpbitやbithumb(ビッサム)など最大手5〜6つで、97%もの取引所が出来高不足を理由に経営破綻の危機に陥っているという。

実際に8月9日、韓国の仮想通貨取引所Prixbitは、経営不振から暗号資産取引サービスなど業務停止に追い込まれた事例が確認されている。

国外取引所が囲い込みに動く

一方、これを商機とみる動きもある。

それは、流出した韓国マネーとプロジェクトの受け皿となる海外取引所だ。一部の取引所では、韓国の仮想通貨プロジェクトを誘致する動きが見られており、韓国ウォンの金融マーケットを海外で開設するほか、仮想通貨の上場を次々に行なっている。

主要な国外取引所では、韓国市場への参入も検討しており、Binance Labsや中国を基盤とするBW.comなどの取引所は、韓国のスタートアップに訴求するため、韓国のブロックチェーンプロジェクトにも注力している取引所に名前があがるという。

韓国マネーが国外へ流出する状況を、政府がどのように捉えるか。17年の勢いある仮想通貨市場を支えた韓国の動向なだけに、韓国政府の今後の舵取りには、市場を左右するひとつの要因とみることができるかもしれない。

CoinPostの関連記事

韓国と他国の仮想通貨価格差が減少、「キムチプレミアム」は影を潜める
他国の市場と比較し、韓国内で仮想通貨価格が高騰する現象が最近見られなくなった。最大で54.48%あったという価格差が減少している背景には、法定通貨ウォンの下落などの要因があるとみられる。
韓国ソウル市が独自通貨「ソウルコイン」を発行予定、公共サービスなどで利用可能に
ソウル市は、複数のブロックチェーンサービスを今年中に開始予定。その一環として、公共サービスなどで利用可能となるソウル市の独自通貨「ソウルコイン」を流通するとしている
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/18 木曜日
08:35
米コインベースが株式・予測市場など新サービス展開、総合取引所へ移行
米コインベースが単なる仮想通貨取引を超えた大規模拡張を発表した。株式取引、予測市場、ソラナDEX統合、カスタムステーブルコインなど複数の新機能を導入し多様な資産を扱う総合プラットフォームを目指す。
07:50
米連邦準備制度理事会、仮想通貨関連銀行への制限的規制指針を撤回
米連邦準備制度理事会が2023年の仮想通貨関連銀行規制指針を撤回し、新たな政策声明を発表した。監督対象銀行が革新的活動に従事する道を開くが、リスク評価に基づく裁量権は維持。
07:30
XRPの実用性を拡充へ SBI Ripple AsiaとDopplerが提携
SBI Ripple AsiaとDoppler Financeがパートナーシップを締結。XRPL上で、仮想通貨XRPベースの利回りインフラやRWAのトークン化に関する協業を模索すると説明している。
07:30
メタマスクにログインできない時の対処法|パスワード忘れ・機種変更も解説
メタマスクにログインできない時の対処法を解説。パスワードを忘れた場合のリカバリーフレーズでの復元方法、機種変更時のウォレット移行手順まで、状況別にわかりやすく説明します。
07:05
ビットコインの長期保有者売圧は飽和点に接近か、K33が分析
K33によると、2024年以降に約160万BTCが長期保有者から市場に戻り、売却圧力は飽和点に近づいている。過去2年間で供給の20%が再活性化され、2026年には安定化する見込み。
06:15
ノルウェー政府系ファンド、メタプラネットのビットコイン戦略を支持
運用資産1.7兆ドルのノルウェー政府年金基金がメタプラネットの臨時株主総会で経営陣提案に賛成票を投じた。メタプラネットは優先株式導入や米国のADR登録を通じてビットコイン蓄積戦略を推進している。
05:55
米上院銀行委員会、仮想通貨市場構造法案で業界団体と協議 進展も
米上院銀行委員会が仮想通貨業界と伝統的金融機関の代表と会議を開き、市場構造法案について協議した。証券と商品の定義やステーブルコインの利回り問題が焦点となり、2026年初頭の審議に向けて進展が見られている。
05:35
バイナンスが米国市場再参入を検討、CZの株式削減案も浮上=報道
ブルームバーグによると、仮想通貨取引所バイナンスが米国関連会社の再建を模索している。創業者CZ氏の株式を減らす資本再構成などが検討されており、ブラックロックやトランプ一族の仮想通貨ベンチャーとの関係強化も進めている。
12/17 水曜日
18:51
仮想通貨の分離課税、2028年1月からの見通しか
暗号資産の申告分離課税の施行時期について、2028年1月からの案が浮上。金商法への移行や投資者保護体制の整備が条件とされ、当初想定の2027年より遅れる見通しだ。
18:00
Progmat, Inc.、次世代金融カンファレンスMoneyX 2026の企画・運営として参画決定
Progmat, Inc.が、2026年2月27日に東京で開催される次世代金融カンファレンス「MoneyX」に共催企業として参画。ステーブルコインやデジタル証券など通貨のデジタル化と社会実装をテーマに議論する。
17:51
GMOフィナンシャルHD、株主優待にビットコイン導入へ
上限1万円相当のBTC GMOフィナンシャルホールディングスは12月16日、2025年12月31日を基準日とする新たな株主優待を発表した。 新制度では、GMOクリック証券におけ…
17:45
トランプ大統領、仮想通貨支持派ウォーラー理事を次期FRB議長候補に面接へ=WSJ報道
トランプ大統領が仮想通貨支持派のウォーラーFRB理事を次期議長候補として18日に面接。ステーブルコインやDeFiに積極的で、利下げを主張する同氏は、エコノミストから高評価を得ているが、トランプ氏との個人的関係の薄さから「大穴候補」との見方も。
17:00
イーサリアム「フサカ」のメリット一覧|恩恵を受けるのは誰?
仮想通貨イーサリアムはフサカのアップグレードを完了しました。本記事では主にフサカによってどのようなメリットが生まれ、どんな主体が恩恵を受けるのかを考察します。
16:54
Binance Japanとは?64銘柄対応の現物取引、9つの主要サービスを提供
Binance Japan(バイナンス・ジャパン)の全貌を解説。64銘柄の取扱い暗号資産(仮想通貨)の内訳、、多彩なサービス内容まで。世界最大級の取引所が日本にもたらすWeb3事業の展望も探る。
16:12
アニモカ・ブランズ・ジャパン、BTCFi事業者2社と相次ぎ提携 
Animoca Brands Japanは、Babylon LabsおよびBifrostとBTCFi分野で戦略的提携を締結。自己管理型ビットコイン運用ソリューションの日本市場展開を目指し、上場企業向けDAT支援事業を強化する。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧