はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ベネズエラ:冬のボーナスを「仮想通貨ペトロ」で支給

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

クリスマスボーナスを「仮想通貨ペトロ」で
ベネズエラのマドゥロ大統領は、冬のボーナス払いを政府発行の仮想通貨ペトロで支給すると発表した。

ボーナス払いを仮想通貨ペトロで

ベネズエラのマドゥロ大統領は、公務員並びに退職者と年金受給者に対し、クリスマスボーナスの支払いを政府発行の仮想通貨ペトロで支給すると発表した。

11月18日、地元メディアのVenepressが大統領の発言として報道したが、その金額は0.5ペトロで、ベネズエラ中央銀行によると、換算額は897,317.27ボリバル(約3,235円)に相当するという。

ベネズエラ政府は、昨年12月にも年金受給者に対するボーナスの支払いをペトロで行っている。 しかし、同年2月に発行され、11月にパブリックセールが行われた仮想通貨ペトロを実際に使用することは、大統領をはじめとする政府の喧伝とは相反し、困難を極めたようだ。

今年に入り、ベネズエラ国内のペトロを取り巻く事情は多少、改善されてきている。

7月、マドゥロ大統領は、同国の最大手銀行「Banco de Venezuela」に対し、全支店に仮想通貨ペトロの受付ができる窓口を設けるように命令。 そして9月、同行はペトロの仮想通貨ウォレットの提供を開始している。 また、ベネズエラ最大のデパートチェーンTrakiでペトロの取り扱いが開始されると、スーパーやホテルチェーン等の小売業者が相次いで導入、10月には100店舗近くまでペトロの取り扱いが普及したと政府は発表している。

ベネズエラにおけるペトロの現状

しかし、現状では政府が積極的に後押しするペトロ普及策は、空回りしている感も否めない。

通貨モニタープラットフォームCoinDanceのデータによると、11月の第2週には、ベネズエラにおけるビットコインの出来高が過去最高を記録している。つまり、ベネズエラ国民は、政府が推し進めるペトロよりもビットコインに価値を見出し、信頼しているということだろう。

ペトロに対するベネズエラのビジネス界からの評価も厳しいものとなっている。

ベネズエラ全国商業協議会(Consecomercio)は、先週始めに発表した声明で、ビットコインなどの仮想通貨と、国が支援するペトロに関する立場を明らかにした。

その中で、経済委員会メンバーのJosé Miguel Farías氏は、ベネズエラの企業の間では、仮想通貨が国の経済に重要な役割を果たすというコンセンサスがある一方、アメリカの経済制裁を回避し、ベネズエラ経済の刺激策として発行したペトロは、その急ぎすぎた導入が普及を困難なものにしていると述べている。

「ペトロは、その根拠に様々な問題と欠陥を抱えており、実のところ、経済においてどのように活用すれば良いのか知ることを困難にしている。 一方、市民並びに企業が資金を移動する際に被る制限を考慮すると、ベネズエラにおける仮想通貨使用の重要性と妥当性は否定できるものではない。」

同協議会はこのように述べ、政府による価値の算出法が不透明なペトロを批判し、明確な「会計単位」としてペトロを用いる必要性を訴えた。

CoinPostの関連記事

ベネズエラの独自仮想通貨「ペトロ」、同国デパートなど約100店舗で取り扱いへ
ベネズエラ政府当局者の主張によれば、同国最大のデパートチェーンであるTrakiを発端に、独自仮想通貨「ペトロ」の受け入れ店舗が100店舗に拡大した。
ベネズエラで仮想通貨デビットカードが誕生 自国「ペトロ」やBTCに対応
ベネズエラの仮想通貨企業は初めて同国で利用できる仮想通貨デビットカードと店舗決済システムを導入した。高インフレ経済の中、同国は仮想通貨に新たな経済政策を見出そうとしている。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10/15 水曜日
18:50
モブキャストHD、ソラナ投資に5億円を投じる計画
モブキャストHDは暗号資産事業への本格参入を決定し、ソラナ(SOL)購入に向け5億円を投資する計画を発表。ステーキング収益も視野に入れる。
18:30
リップル、南アフリカでカストディ事業強化 金融大手アブサバンクと提携
リップルは南アフリカのアブサ銀行と提携し、アフリカで初の大手カストディパートナーを獲得。デジタル資産の安全な保管と事業拡大を進めます。
17:55
イーサリアムFusakaアップグレード、テストネットSepoliaで有効化 12月メインネット実装へ 
イーサリアムの次期アップグレード「Fusaka」が10月14日、テストネットSepoliaで稼働開始した。PeerDAS技術により処理負担を大幅軽減し、取引速度を最大12,000件/秒まで向上。12月のメインネット実装に向けて段階的にテスト展開中。年内2度目の大型アップグレードでスケーラビリティをさらに強化へ。
17:28
コインチェックグループ、機関投資家向け事業を強化
Coincheck Groupが仏Aploの買収を完了し、国内では事業法人向けクリプト・トレジャリー支援を開始。海外と国内の両面で機関投資家向け事業を拡大する。
17:19
コインベース、インド大手の仮想通貨取引所CoinDCXへ投資 評価額3700億円相当
米暗号資産取引所大手コインベース・グローバルが、インドの暗号資産取引所CoinDCXに追加出資。投資後の企業価値は24.5億ドルと評価される。この出資はCoinDCXが今年7月にハッキング被害に遭った数カ月後。コインベースはインドと中東地域での事業拡大を目指す。
15:00
ブラックロックCEO、資産トークン化を次の成長戦略に 620兆円市場狙う
ブラックロックのラリー・フィンクCEOが、不動産から株式・債券まであらゆる資産のトークン化を次なる成長戦略と位置づけた。世界のデジタルウォレットに保管された約620兆円の資金に着目し、ETFのトークン化を視野に入れている。
14:15
ソルメイトが75億円相当ソラナを購入、キャシー・ウッドのアークが主要株主に
ナスダック上場のソルメイト・インフラストラクチャーがソラナ財団から75億円相当のSOLを15%割引で購入。米大手ヘッジファンドアーク・インベストが11.5%の同社株を保有している。
13:45
バイナンス、仮想通貨の上場費用告発を否定
バイナンスはリミットレス・ラボのヘザリントンCEOがトークン供給量の8%要求を告発したことに対し、虚偽で名誉毀損的だと反論。取引所は上場手数料を請求していないと表明した。
13:20
ニューヨーク市、全米初の自治体仮想通貨専門局を設立
ニューヨーク市のアダムス市長が行政命令に署名し、全米初となる自治体の仮想通貨・ブロックチェーン局を設立した。モイセス・レンドン氏が局長に任命され、責任ある仮想通貨の利用を促進する。
11:40
バイナンス、韓国への再進出なるか 当局がGopax買収で二年半ぶりに審査再開=報道
韓国当局が仮想通貨取引所バイナンスのGopax買収審査を約二年半ぶりに再開したと伝えられる。米国での訴訟取り下げが背景で、今年中の役員変更承認の可能性もある。
11:25
テザー、セルシウス破産管財団に約450億円和解金支払う
ブロックチェーン・リカバリー・インベストメント・コンソーシアム(BRIC)は、テザーがセルシウスネットワークの破産管財団に約450億円を支払ったと発表した。2024年8月に提起した訴訟が和解に至った。
10:40
ウィズダムツリー、ステラ(XLM)ETPを欧州市場で上場
米ウィズダムツリーがステラブロックチェーンのネイティブトークンであるXLMに投資できるETPを欧州で立ち上げた。現物裏付け型で管理報酬は0.50%と欧州最低水準となる。
10:25
米カリフォルニア州、休眠仮想通貨の強制清算を阻止する法案成立
米カリフォルニア州で休眠仮想通貨の自動清算を禁止する法案が成立。現物のまま州政府に移転され所有者は価格上昇時に恩恵を受けられるようになる。
10:20
イーロン、ビットコインのエネルギー基盤構造を評価
イーロン・マスク氏は、仮想通貨ビットコインは法定通貨で見られる増刷による価値低下に耐性があるとの見方をXに投稿。最近はマスク氏がビットコインに言及するのは珍しい。
08:00
S&Pグローバル、チェーンリンク経由でステーブルコイン評価を提供開始
S&Pグローバルがチェーンリンクと提携し、ステーブルコイン安定性評価をブロックチェーン上で提供すると発表した。格付け機関の評価がスマートコントラクトで直接利用可能になるのは業界初となる。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧