はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米Securitizeなど大手3社が共同WP公表、デジタル証券市場の飛躍的な拡大を見込む

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

大手企業3社、ホワイトペーパーを発表

証券のデジタル化プラットフォームを開発する米Securitize(セキュリタイズ)と、会計事務所デロイトトーマツ、日本セキュリティトークン協会(JSTA)の3社が共同で「日本の不動産市場におけるセキュリティトークン(デジタル証券化)の有用性について」と題したホワイトペーパーを公表した。

このホワイトペーパーにおけるセキュリティトークンとはデジタル証券のことで、この場合においては不動産の所有件を表すトークン(仮想通貨)のことを指す。一部のブロックチェーンでは、このセキュリティトークンをプロトコルレベルでコーディングすることができるため、企業活動と規制に準拠した行動がデジタルに自動化される。

またセキュリティトークンは、ブロックチェーン技術およびスマートコントラクトの自動実行機能を活用することで、現実世界の資産の所有件を記録し、追跡するための媒体として機能する。

同論文によれば、STO市場に占める市場担保型セキュリティトークン(ABST)の割合は現在20%に留まっているが、今後10年間で同市場は飛躍的に拡大するとしており、2021年頃には伝統的なセキュリティトークンの供給を超えることが予測されるという。また市場拡大の鍵は、国際基準の制定や制度化、インフラ整備などにあるとしている。

現在、日本の不動産市場では日銀の追加緩和の可能性への観測から、不動産取得をめぐる競争は激化している現状がある。

日本ではREIT(不動産投資信託)が普及しているが、その出資者の大半を機関投資家が占めているため、利回りが高くなる傾向にある。これにより不動産価格が高騰している状態にあり、私募REIT市場をより発展させるためには「ファンドへ投資する投資家層の拡大」と「流動性の改善」の大幅な改善が必要だという。

そこでセキュリティトークンを利用し、管理フレームワークをコード化することで、リスクの影響軽減やコンプライアンスコストの削減などが期待でき、さらにデジタル証券化インフラを利用することで、特に不動産において、実物資産の流動性を大幅に改善できる可能性が指摘された。

今回の資料では、前述した例のように、セキュリティトークンが、かつては流動性が低く利益につながりにくかった資産の構造を変えることで、グローバルな投資家層がアクセスできる環境が構築され、取引可能な資産の領域がさらに拡大するだろうと結論づけられている。

参考資料:日本の不動産市場におけるセキュリティトークン(デジタル証券化)の有用性について

日本市場狙うセキュリタイズ

証券のデジタル化プラットフォームを開発する米Securitizeは12月6日、BUIDLとの包括資本提携締結を発表している。

Securitizeは、証券トークンによる資金調達用のプラットフォームを開発しており、米SECから「Transfer Agent」の承認を受けている。現在、日本市場への展開も進んでおり、BUIDLとの連携をもって日本市場への進出を加速させる狙いと見られる。

CoinPostの関連記事

アジア証券会社団体「セキュリティトークンには、規制当局の支援が必要」
アジア証券業金融市場協会がセキュリティトークンに関するレポートを発表。セキュリティトークンの利点やリスク、また健全な市場成長のため規制当によるサポートの必要性を説明した。
世界最大の会計事務所デロイトトーマツ:コマースにおけるブロックチェーン利用を促進
デロイトトーマツは、早期からブロックチェーンの研究に取り組んできた企業の一つであり、設立から2年が経過したアイルランド拠点のラボは世界に誇るものとなっている。同社は現在、コマース事業における取引間信用創出のため、ブロックチェーンの利用を進めようとしている。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/09 火曜日
08:15
PLUMEとJUPITERがコインベースに新規上場、機関投資家向けアクセスも提供
米コインベースが12月9日にプルームとジュピターの現物取引を開始する。RWAトークン化のプルームとソラナ系DEXアグリゲーターのジュピターが新規上場し、機関投資家向けアクセスも利用可能になる。
07:55
SECがOndoへの捜査を訴追なしで終了、トークン化証券のハードルをクリア
トークン化プラットフォームのオンド・ファイナンスが、バイデン政権下で開始されたSECの捜査が訴追なしで終了したと発表した。トークン化証券が米国資本市場の中核となる時期が到来したと同社は期待。
07:15
仮想通貨投資商品、先週は1110億円超の資金が純流入
仮想通貨投資企業CoinSharesは、デジタル資産投資商品全体の先週の資金フローは約1,116億円の純流入だったと報告。ビットコイン、XRP、チェーンリンクの投資商品の需要が高かった。
07:02
ビットコイン担保をデリバティブ市場で使用、米CFTCがトークン化パイロットプログラムを開始
米CFTCがビットコイン、イーサリアム、USDCなどのデジタル資産をデリバティブ市場で担保として使用するパイロットプログラムを開始した。トークン化担保に関する新たなガイダンスも発行している。
06:25
ストラテジーが約1500億円でビットコイン押し目買い、7月以来の規模に
マイケル・セイラー率いるストラテジーが先週約10億ドルで10624BTCを追加購入した。7月以来の大口購入となった。
06:02
リップルの780億円資金調達、異例の年10%リターン保証で株式売却 投資家ヘッジに応じて=報道
ブルームバーグによると、リップルが11月に実施した5億ドルの株式売却で、投資家に3〜4年後に最低10%の年間リターン保証で未上場株式を売却する権利を提供していた。企業価値は400億ドルと評価されている。
05:35
ブラックロックもステーキング商品提供へ、イーサリアム現物ETFで
世界最大の資産運用会社ブラックロックがステーキング機能を備えたイーサリアムETFの登録届出書をSECに提出した。グレースケールやフィデリティなど他の発行体も仮想通貨ETFにステーキング機能を追加している。
12/08 月曜日
16:57
マクロン仏大統領、米仮想通貨規制緩和に警鐘 「金融不安定化のリスク」と指摘
フランスのマクロン大統領が米国のステーブルコイン規制緩和について警告を発し、金融不安定化のリスクを指摘。欧州中央銀行に金融政策の見直しを求め、欧州の金融主権維持を主張。ステーブルコイン市場は3000億ドル超に急拡大。
16:42
決済データDePINのSyFu、Finverseと提携しアジア5カ国のオープンバンキング展開へ
決済データ活用プロジェクトSyFuが、オープンバンキングプラットフォームFinverseと提携。香港、シンガポールなどアジア5カ国の約40金融機関と接続し、日常の支払いデータをトークンやNFTに変換できる仕組みを構築。欧州とアジアで世界規模のネットワークを確立。
14:58
トランプ大統領支援者所有の米Monet Bank、仮想通貨サービス事業に参入
トランプ大統領支援者アンディ・ビール氏所有のモネ銀行が仮想通貨特化型金融サービスに参入する。トランプ政権下での規制緩和により、エレボール銀行やN3XTなど仮想通貨対応銀行が相次いで誕生する中、資産60億ドルの小規模地域銀行がデジタル資産の保管・融資を提供開始する。
14:23
トランプ政権の国家安全保障戦略、仮想通貨に言及せず AI・量子技術を優先
トランプ政権が発表した最新の国家安全保障戦略で仮想通貨への言及がゼロ。AI・量子技術を重視する一方、「仮想通貨大統領」を公言してきた経緯との整合性をめぐり議論が起きている。
11:44
FOMC控え不安定な展開続くビットコイン、前週末は大口の協調売りか
暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインが一時9万ドル割れで3.4億ドル規模の大量清算発生。クジラによる協調売りの可能性が浮上し、週末の薄い板で2000ドルの乱高下が見られた。一方でマイナー降伏を示すハッシュリボン反転で底打ちサインも。FOMC利下げ観測と円キャリー巻き戻しが市場を揺さぶる。
11:30
ソラナDEX「ジュピター」の再担保に関する議論 「伝染リスクゼロ」主張を疑問視
仮想通貨ソラナ基盤のジュピターが「伝染リスクゼロ」と主張したことについて、競合Kaminoなどが再担保の実施を指摘し批判した。ソラナ財団プレジデントは両者に協力を呼びかけている。
09:11
フランスの大手銀行BPCE、仮想通貨4銘柄の取引サービス開始
フランスの大手銀行BPCEが約200万人の顧客向けに仮想通貨取引サービスを開始する。ビットコインなど4銘柄が銀行アプリで売買可能になる。
08:54
韓国、取引所に無過失損害賠償責任を導入へ アップビットのハッキング事件を受け
韓国金融当局が仮想通貨取引所に無過失損害賠償責任を導入へ。アップビットの445億ウォン不正アクセス事件を受け、2段階立法で規制強化。課徴金も売上高3%まで引き上げの方針。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧